微笑み58
取りあえず体験入学と言う形で1週間ほど学園に通うことになったシオンの妹弟のリンとカイは、学園生に囲まれ、質問攻めに合った為にぐったりとしていた。
「ほら、お昼休み。食堂へいくよ」
シオンは短く言うと机に伏している2人の肩を叩いた。
「は~~い………」
トボトボと2人はついて行った。それを見ていたユーリとセーラは思った。
『『なんか売られていく子羊みたい』』
ドナドナッドッナ~~~~~
食堂に着くと2人は気力を取り戻した。
「うわぁ~~前に来たけど凄いねっ!」
「うん!美味しそう!」
キラキラと食堂の料理を見つめる2人を微笑ましい様子で一同は見守った。
「癒されるわね♪」
「うん!うん!そだねー!」
「何しているの?早く料理を持ってテーブルに行くよ?」
シオンだけは首を傾げて催促するのだった。
今回は食堂の個室の部屋で食堂を取る事になりました。
前にも述べたが、学園の食堂には個室部屋も用意されているのだ。
「こう言う感じの食事も良いですね」
「うん♪斬新で良いかも♪」
いつもは、テーブルマナーを気にしながら静かに食べていたが、ここでは下品にならない程度のマナーで、友人と話しながら食べても良いとの事で楽しかった。
「ここの食事だけでも毎日通いたいです!」
「学園の食事は美味しいものね。あ、そうそう、ここの食堂ではシオン様の好物と言う事でパンケーキの種類が沢山あるんですの♪デザートに頼むと良いですわ」
「「パンケーキ!」」
何を隠そう、リンとカイもパンケーキが大好きなのである。
「……この学食のパンケーキは家の物と違って、別の食感の美味だよ」
シオンも微笑みながら嬉しそうに答えた。
「本当だ!いっぱい種類あるね!」
「どうしよう!全部食べ切れないよ~」
いや、15種類ほどあるパンケーキを一度で注文して食べ切るのは無理であろう。
「こらこら、今日は2つ頼んで、2人で半分づつ食べなさい」
「素晴らしいアイデアですわ!」
「やったね!」
後から届いたパンケーキを嬉しそうに食べるのだった。
「ふぅ、満足です♪」
「それだけ食べたら午後の授業で消費しないとね~」
本日の午後の授業は魔法の実技授業である。
「さて、今日から体験入学しているリンさんとカイさんにやって貰いましょうか!」
パチパチッと拍手が鳴った。
「ではあちらにあるのマトに撃ってみて下さい。それで魔力数値が出ますので」
「どっちからやる?」
「もちろん私からよ!」
リンは手を挙げた。
「そういえば、魔力数値って平均どれくらいなんですか?」
「入学してすぐに測った時は、セーラが260で、他も高い上位人が300前後だったよ。シオンを除けばユーリが350で一番高かったかな?」
「どう?凄いでしょう?私。キリッ!」
ドヤ~~とするユーリ。
「まぁ、平均値だと150ぐらいだから気負わずやりなさいな」
「ちょっと、私を無視しないでよ!」
膨れるユーリをなだめながら、リンを送り出した。
「よし!やってやるわよ!」
気合十分のリンは詠唱を始めた。
「紅蓮の焔よ!我が前に立ちはだかる愚かなる者に、地獄の業火を与えん!灼熱の焔よ全てを焼き尽くさん!プロミネンス・ノヴァ!!!」
!?
「上級魔法!?」
『あれ?あの魔法ってレオン王子の得意魔法と同じ?』
ドッカーーーン!!!!!
パラパラ…………
「こ、これは驚きました。まだ入学前で上級魔法を使えるとは………」
魔法担当のクリス先生も驚いていた。
「魔法数値は…………250!?」
250!?
「あ、危なかった。リンちゃんに負けると上級生として威厳が保てないもの………」
お調子者のリンちゃんに負けるのが悔しいと思う一同であった。
愚者の声
「いやー!なかなかやりますねー!」
シオン
「ふふん♪私の妹ですもの!当然ですわ♪」
愚者の声
「よし!それじゃ、シオンはいらないじゃないかな?リンちゃんを主役にしよう!」
ピキッ
シオン
「なんですって?」
愚者の声
「だって年増より若い女の子の方がウケが良いし♪」
シオン
「たったの1歳しか違わないわよ!」
ドッカーーーン!!!!
愚者の声
「うぎゃーーー!!!!!」




