毒スライムをゲット
翌朝、寝ている間に活動していた草スライムが戻ってきた
とはいえ教会のパワーがあるらしく塀の外でぴょんぴょんとアピールしていたのに気が付いて門の隙間から私が呼び込んだのだけど
山盛りになったきのこをみて驚いていると後ろからかわいらしい声がして振り返ると、美しい瞳をした子供が立っていた
「・・・メイドさんそんなにたくさんのきのこどうしたの?」
「あっいや、これは私のごはん…ではなくてあの、け、今朝たくさん生えていて回収して毒がないか調べているところです」
「庭に・・・?どうしてだろう、ここにはきのこが生えてくるような環境はないけど、特に君が掃除したから余計に環境は生えてこないよ」
「え・・・・あ・・・あのそれがその...ぼっちゃま!このことはご内密にしていただけないでしょうか」
「話を聞きたいです」
「私はその、食料の問題をどうにかしたくて、あのご主人様のことを悪く言うわけでなくて」
「君は毎日何を食べているんですか」
メイドが何を食べているのか知らないのか 子供だし当たり前か
「毎日、野菜のスープや粥、あとパンを少々」
「え、肉や魚などは」
「祝祭の日など以外では...」
タイミングよくお腹が鳴ってしまい恥ずかしくて手で顔を覆っていると
ぼっちゃまは目を丸くしていた
「そんな、サリーは?サリーもか?」
サリーはメイド長の名前だ
「はい、メイド長も私と同じような料理を」
「そうか、僕の家はそこまで」
これは子供に隠していたパターンなのでは、それを口走った私はクビになるのではないか
冷や汗を流して土下座をした
「あっも、申し訳ございません、このことはどうかご主人さまには言わないでください」
「頭を上げてください、怒っていませんから」
よ、よかった、ご主人に似て優しい子なのかも
「その食事内容では毒キノコを食べようとするのもおかしくないですね・・・」
「えっ、食べれるキノコないんですか」
「・・・・しいて言えばこの白いキノコだけですかね、そのほかのキノコは毒です」
「えっ、えぇ」
こ、この数個のキノコ以外毒なんですか、私はもう少しで死ぬところだったかもしれない
「君、お昼頃に僕の部屋に来てくれない?」
「え、よろしいんですか」
「いいよ、では僕は習い事があるので」
子供だというのにもう大人びた動作をしている、これが貴族の品格なのだろうか
とりあえず私は隠れていた草スライムを呼び出して山ほどある毒キノコを吸収させて証拠隠滅した
そうすると2,3匹紫色になってほかのスライムよりアメーバ状になり、属性が変化した
「やった、やっぱり毒スライムになった」
これでゴブリンを倒せる手段が増えた
この食べれるキノコはあとでやいてたべよう
「ってあれ・・・?ない」
あたりを見るとスライムが食べてしまっていて一匹キラキラと光るスライムが誕生していた
「えっなに、何スライム、ヒールスライム・・?」
スライムって回復もできるのか、ヒールスライム とりあえず傷ついた手を入れてみるとみるみる綺麗になっていく
最近お風呂入れてないからこのスライムに頭をいれるとすっかり綺麗になってしまった
「こっこれはつかえる!ではなくご飯が減ってしまった」
ひゅぽぽぽっとなにか音がした そしたら草スライムがさっきの種類のきのこを色々出してくれた
「ありがたいんだけどどのきのこが食べれるかわからなくなっちゃった」
ぷるんと頭をかしげている様子はかわいかったがまた吸収させた
どうやら一度吸収したものは生成できるらしい
「植物だけかなぁいろいろ試してみたいかも」
果物が手に入ったらとりあえず真夜中にお腹がすいて起きることはない
今まではスライムの水でごまかしていたけど
「貴族の子供くらいなら果物をたくさん持っているかもしれない」
お昼ごろに呼ばれていたし今ある仕事を終わらせて頂きに行けばもらえるかもしれない
「どんどんスライム増やして異世界生活を順風満帆できるのでは」
Rだからってバカにしていたけどこれは使い道によってはSSRかも
私は暢気にしていたが このあと神様のガチャがとんでもないバグを起こしていたのに気づくのは
だいぶ後のことだった




