第二話
「だから、僕の声に反応してくれなかったのか」
彼はそう言った後に、あることを思いついた。
彼はSF漫画などをよく読んでおり、その漫画に出てくる宇宙人にも目の前にいる
少女と同じように触角が生えていた。ということは、彼女も宇宙人ではないのかと。
「もし本当に君が宇宙人だったら、大人の人に知られちゃうと捕まっちゃうかもしれない! それは可哀想だから、僕がどうにかしないと」
どうすれば彼女が大人たちに捕まらないかを考えていると、彼は一つの問題に気づいた。
「どうやって君と会話すればいいんだろう? とりあえず、ジェスチャーとかやってみようかな?」
まず、彼女を指差し、次に空を指し、最後に地面を彼は指した。
だが、彼女は何も反応せず棒立ちのままだった。
「流石にわからないよね。じゃあ、しりとりみたいに絵を描いてみようかな?」
次に、木の棒を使い宇宙と地球の絵を地面に彼は描いた。
彼女の瞳に絵が映る。しかし、表情は変わらなかった。
「文字を付け足してみようかな?」
『君は宇宙から来たの?』
少し彼女の触角が斜めに動いた。
「もしかして、文字がわかるの!」
次はわかりやすくしようと思い、ひらがなで彼は書いた。
すると、触角が縦に動いた。
「君はひらがなが読めるんだね! でも、どうして読めるのかな」
そう考えている晴斗の手にある木の棒を、少女は奪い拙い字で何かを書き始めた。
『わたし ちきゅう うばう』
その文を書き終わると、少女はニコニコと笑い満足げだった。




