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第29話昭和のテレビに咲いた白衣のアタッカー 20代半ばの頃、
20代半ばの頃、
夜のテレビに
**「ラブアタック」**という名の
恋と公開処刑の番組があった。
男はアタッカー。
ゲームに挑み、
勝てば夢の「かぐや姫」へ一直線。
負ければ――
全国ネットでフラれる、
それだけの存在。
懐かしいネ。
今ならコンプラ即アウト。
そんなアタッカーの中に
彼はいた。
研究者でもないのに白衣、
やたら知的なメガネ、
思想がありそうなヒゲ。
真面目なのか、
ふざけているのか、
誰にも判別不能。
もちろん告白して、
見事に撃沈。
みじめアタッカー。
スタジオ中が叫ぶ。
「ヒャクターーー!」
笑いと失恋が同時に炸裂。
大学は、
なんと僕の後輩。
人生ってわからん。
時は流れ、
彼は今……
「錦鯉」の長谷川みたいな顔!
ややこしい言い方をすれば、
どこかチャンピオン風。
そして驚くなかれ。
あの
みじめアタッカー・ヒャクターが――
**『永遠の0』**を書く。
岡田准一で映画化。
泣かせる話で、
日本中を静かに震わせる。
昭和のテレビに笑われた男が、
令和に人を泣かせる。
人生は、
ラブアタックより
よっぽど予測不能やな。




