第43話 少年と???
「キララっ! 椿さん! 無事でよかったっ……本当にっ!」
久しぶりにニアちゃんたちと会うことになった。
そして今にも泣き出しそうな顔で駆け寄ってくるニアちゃん。
「心配したんだからっ!」
「本当に……気を付けてくれよ……」
やっぱりあの事件のこと、みんな心配してくれてたんだね。
おや、ゴーは……?
「……ヤッパリ、イマカラコロシニイコウ……ッ!!!」
やばい……っ!
「豪っ! 何度も言ってるでしょ! ……みんな死んだらしいって」
「ジゴクニイッテモウイチド……ッ!」
「豪……落ち着いて」
「ハウッ!?!?」
ニアちゃんがゴーのち〇ち〇を蹴りあげた。
どうしてだろう……何だかとっても恐ろしい気が……。
「ぐぅぅぁっ!? ぁぁあああ……っ!?」
「ニアちゃんつんよっ!」
「……そうか、レイくんはこの痛みを知らないんだね……」
とーるもなんだか泣きそうな顔をしているよ……。
「さ、こんな片言ゴリラはほっといて行きましょ」
「行くの、そのゴリラんちだけどな……」
▽▽▽
ゴーの家、立派なお寺!
今日はゴーのお父さんは空手道場の方に行ってるらしい。
なので仏様がいる広い部屋に来てるよ!
「じゃあ……本当にレイくんじゃないんだ……」
「そうよ。あんなごみクズたちなんかでレイくんの手を汚させるわけにはいかないもの」
例の男たち。
正直、死んだって聞いても同情できない。
キラちゃんが捕まった時、殺してしまってもいいんじゃないかとも思ったし。
「同じ男として許せねぇよ」
復活したゴー。
どうしてあんなに痛がったのかわからなかいんだけど、今度つばきちゃんが優しく教えてくれるって!
「そいえばあんた、お寺の跡継ぎなのにぶっ殺すとか言っちゃってんじゃん。気持ちはわかるけどさ」
「あん? どうせ輪廻転生すんだから1、2回ぶっ殺しといたほうがいいだろ」
最初はニヤニヤしていたピーちゃんが真顔になる。
実際には恭子さんがやっちゃったようなものだけど……。
まっ! さすがに仏さまも許してくれるよねっ!
そう思いながら仏様の顔を――。
「(――え?)」
▽▽▽
「おや、また来ましたね」
「ん……ここ、は?」
何だか前にもこんなことがあったような……。
って誰!?
「ふむ。何でしたっけ? 確か『男子三日会わざれば刮目してみよ』だったか。前来たときは私の声も届かなかったようなのに」
知らないよ!
で、誰なの? 前にも来たこと……あったっけ?
「まぁ3日どころか結構経ってますしね! 結構成長したみたいじゃないですか!」
「……そう、かな」
どうだろうか。
ここ最近は失敗したりうまくいかないことばっかりだし……。
何となく、目の前の男の人を見る。
白い着物みたいなのを着ていて、白い髪の毛。
知らない人だけど……何だか、安心するというか懐かしいような……見透かされているような?
聞いてみてもいいかな。
「僕は……本当にこのままでいいのかな? つばきちゃんやキラちゃんを危ない目にあわせることになるかもしれないのに……」
2人はそろそろ除霊の活動を再開しようと話している。
気持ちは嬉しいけど――。
「いいんじゃないですか?」
「……」
「正しいとか間違ってるとかは関係ない。肝心なのはどうしたいか、ではないですか?」
「けど――」
「いいんですよ、失敗しても。その失敗であなたはさらに学んだのでは?」
それは――そう、だけど。
「だから、いいんです。善でも悪でもどっちでも。その女の子とイチャイチャしたいからって理由でも」
「そんなことっ!」
あると言えばあるし、ないと言えば噓になるけど!
「あっはっは! 欲望、大いに結構! それこそが至るための原動力なのですからね」
「いた――え?」
「私もね、お嫁さん結構いるんですよ! みんなのことが好きすぎて……で、至っちゃいました!」
な、何を言ってるんだこの人は……?
意味がまったくわからない!
「ふふ、言ったでしょう? 善も悪も関係ない。大事なのは――そうですね、ただ在ればいいのです」
「……?」
ただ、在る?
「ええ、君も誰も彼もみな、在ればいい。したいことをすればいい」
「けどっ! したいことをしてるだけじゃ誰かを傷つけちゃうかも――」
「いいじゃないですか。在ればこそその傷が生じ、至るための道となる。無ければ何もない、至れない」
「……」
こいつが何を言ってるのか本当にわからなくなってきた。
「ふむ……では、あなたの大切な人を傷つけようとした例の男たち。彼らを――」
「決まっている! 許せない!」
当り前だ!
したいことをしていいってことは……あいつらもいいってこと!?
「他には? どう思いました?」
「……次は必ず守る」
「他に。もっとあるでしょう?」
「……」
強くなりたい、人を簡単に信用しない、いい人ばかりじゃない、あんな男にはなりたくない――2人が大切。
「そう、その悪という存在があなたをそう導いた。成長のきっかけになったでしょう?」
「だからって――」
「もちろん、愚劣な行為を肯定している訳ではありません。報いは受けて当然ですね」
そうだ、恭子さんがしなければ僕が殺していた!
「ですが――あなたは成長した。それに関しては善も悪もない。ただ、在ればいい」
「――わからないよっ!」
わからないっ! あいつらを認めるようなことを言うなんて!
「だから肯定はしてないと……まぁ、わかりますよその気持ち。僕もそこに至るまでには長い道のりが――」
だから、お前は誰――あ、れ?
「おや、もうお別れですか。では最後に――」
何だか意識が…………。
……。
「おっぱいには気を付けて。ではまた、いずれ――」
お読みくださりありがとうございます!
知らない人→何だか安心する人→こいつ→お前。
もう1つ小説を投稿しています。異世界転生モノです。
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