第20話 少年と反射技
「レイくん、まだいけそうっ?」
「うん、全然平気だよっ」
<イマスグモドレーヌ:レイきゅん! 疲れたらママのところにおいで!>
「えー、もどれなくなっちゃいそうだよ~、あはは」
<イマスグモドレーヌ:はうっ!>
<怖い話スキー:そろそろ落ち着け>
「そろそろ本気で消すわよ?」
「ちょっ! つーちゃんったら……」
<イマスグモドレーヌ:ごめんなさい>
<TOR:消すって……ブロックって意味だよね……?>
<柿ピー大好き:さすがにそうでしょwつーちゃんは普通の清楚系()美少女なんだから>
「ささ、気を取り直して! お次の紹介をお願いしますっ!」
「う、うむ。あなた達を信頼して……ここは我が寺最強の呪物を見て貰おうかの」
「ま、またまたぁ~! そんなこと言って大したことないんでしょ~?」
「……」
<aaaa:あ()>
<仏教徒ゴリラ:ガチナヤツ>
「……ま?」
「ま」
<怖い話スキー:ちょいちょい軽い住職さんだなw>
「こほん。では……出すぞ」
「ごくりっ」
そう言ってゴーのお父さんが持ってきた箱は、たくさんの縄がまかれていて――。
「うげっ……気持ち悪い……」
「レイくんっ!?」
なんかこう、すっごくドロドロしてる……。
「ふむ。レイくんがそう言うのも無理はないでしょう。これは……呪いに使用された藁人形が入っておりますじゃ」
「わぁ、これまたべたなやつですね……」
<TOR:藁人形って?>
<柿ピー大好き:嘘、知らないの?>
<怖い話スキー:その人形に恨みを込めて釘を打つと相手も苦しむって呪いによく使われるやつ>
<イマスグモドレーヌ:藁人形自体は厄除け……身代わり人形にもなるのよ>
「恋人を寝取られた女性が相手の女に呪いをかけたのですが、それが跳ね返ってしまい――」
<闇より井出氏:人を呪わば穴二つ>
<きらリン推し:呪い返しってやつ? 何倍にもなって跳ね返ってくるんだっけ>
「――現在進行形です」
「えっ!?」
「返された呪いは今だ女性を蝕んでいる状態でして。かれこれ10年以上になりますな……」
<怖い話スキー:どんだけの呪いを込めたんだよ……>
「……恋愛のもつれは怖いですね。今だ恋を知らない私にはよくわかりませんが……」
「ふっ」
<TOR:え、つーちゃんはまさか……!>
<紳士的なお兄さん:【悲報】つーちゃんは非処女>
<イマスグモドレーヌ:まさか相手はレイきゅんじゃ……(泣)>
えっ? えっ?
「私が言えるのは、愛する人を失うことになったら……世界をも滅ぼしてしまうかも知れないと言う事ね」
「わ、わぁ……その思われ人さんは幸せ者だぁ……」
<TOR:……>
<きらリン推し:……>
「で、ではではっ! その女性の愛の結晶さんをご覧いただきましょうっ!」
<怖い話スキー:既に世界滅亡クラスが出ちゃってるからなぁ……>
「ぱかっとなっ!」
お父さんが気の抜けた声で開けた箱は――。
「「「――――ッ!?!?」」」
<きらリン推し:むり>
<柿ピー大好き:……>
<紳士的なお兄さん:グロ注意>
そこには……見てるとすごく不安になってくるような、不気味ななにか。
「あ、あえて実況しましょうっ! 全体的にしわだらけで土色、目と口は開いたまま中身は真っ黒。両手で体ほどの釘を抱きかかえています! 20センチくらいのお爺さんです! 頭が異様に大きい! 私の握りこぶしくらいありますっ!」
<きらリン推し:何で説明した!?>
<紳士的なお兄さん:これは私でも無理ぽ>
「ギギ……ギギッ……」
「何か『ギギギ』って鳴いてますっ!」
<きらリン推し:うるせぇよもう……>
<TOR:一周回って冷静になったのか>
<怖い話スキー:まさかフラグになるとは……>
「さて、この愛の結晶さんをどうしたものか――」
「さっさと消しましょう」
「ちょっ! これは女性が抱いていた大事な想い――」
「違うわ。いえ、そうだとしても、かしら」
「え?」
つばきちゃんが小人をにらみつけながら言う。
「女性の想いが招いたのは確かでしょう。けど、こいつはただの呪い。女性の想いを利用して生まれたごみクズよ。だからこそ消し去るの」
「つーちゃん……うん、そうだよね……」
<紳士的なお兄さん:かっこよ>
<きらリン推し:推し変え待ったなし>
「レイくん、お願い」
「あいっ! ――へっ!?」
不気味な小人に向かって霊力を放つ。
だけど――。
「レイくんっ!?」
「きゃあっ!?」
「あぶなっ!」
小人に当たると思った時、その霊力がはね返ってきたっ!
「だ、大丈夫!?」
「びっくりしたぁ~!」
<怖い話スキー:レイ氏の攻撃が跳ね返って来たね>
<闇より井出氏:カウンター型、という事か。厄介な>
うまく打ち消せたけど……どうしよう?
「むむむ……」
<イマスグモドレーヌ:困ってるレイきゅんもかわいいけど……どうしたらいいの?>
<仏教徒ゴリラ:ヨリツヨクナグレバイイ。オマエナライケル>
<きらリン推し:脳筋は黙っとけ。てかいつまで片言なの>
なぐる……? 触りたくはないなぁ……。
<闇より井出氏:いや悪くない。カウンターへの対処の1つは、敵の許容量を超えた圧倒的パワーだ>
「へ~……」
あっとうてき、ぱわぁーっ!
「……いいっ!」
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力こそパワー!
もう1つ小説を投稿しています。異世界転生モノです。
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