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戦国大河小説、立花家三代戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!武蔵国、府中から関東を制覇して、上杉謙信、織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1547年(天文16年)3月上旬、上洛使節団、東福寺、立花家別邸から出立!帰国へ!

上洛使節団が2月16日に堺湊に到着してから半月が過ぎました。都の立花家の商館が始動して売上が好調で品切れが頻発する事態になり、立花義國が準備していた先物取引の仕組みが始まりました。

近衛稙家の夢見る未来と立花家が考える未来の想いが繋がり、伊達家と立花家を結ぶ勅使の準備が進みます。



1547年(天文16年)3月上旬


盟約の宴では朝廷、本願寺、大徳寺、東福寺、石清水八幡宮、堺衆、立花家の参加者達が酒を呑み交わして将来について語り合いました。

応仁の乱以来、将軍の権威は失墜、幕府の経済基盤は崩壊、洛内は何度も大火に見舞われた事が語られました。酒が進み酔いが回れば幕府批判の話題になりました。


15年前には洛内周辺の日蓮宗一揆勢が山科本願寺を陥落させて、本願寺の勢力は洛内から退去して大阪、石山本願寺に移転する事になり、洛内は大火に見舞われました。

勝利した日蓮宗一揆側の勢力は拡大して幕府に対抗する勢力になりました。

11年前には天文法華の乱にて、幕府から自治権を確立しようとした日蓮宗を信じる町衆が幕府と対決して洛内は大火に見舞われ、幕府側が勝利しましたが、洛内は再び大火に見舞われました。


洛内は朝廷の努力で少しずつ復興していますが、幕府の弱体化は進み、朝廷が幕府の運営資金を貸し付けしている状況です。

当てにならぬ幕府に対して朝廷は兵力を所持する事を目指しています。

近衛稙家は本願寺を筆頭に宗教兵力が朝廷軍になる事を目指しました。


立花義國は本願寺の証如や其々の代表者と酒を酌み交わして親交を深めました。

立花将広は近衛稙家、九条稙通に狙いを絞り、朝廷の思惑を探るべく呑んで語らい、呑ませて本音を引き出そうと粘りました。

宴には立花家の女性騎兵が女官姿に身を包み、来賓の傍らに寄り添い、宴は盛り上がりました。


深夜に及んだ宴会は翌朝を迎えて二日酔いの来賓が多数となる有様でした。


―3月3日昼過ぎ―

―立花義國、立花将広―


「義國、近衛様の腹の中を探るにはしこたま呑ませたが、こちらもタップリ呑まされたぞ!」


「それで、近衛様の腹の中は如何でしょうか?」


「探った感触だがなぁ、幕府に舐められない程度の武力を確保して幕府を指導する立場を確保しつつ、甥の足利義輝殿が成人したならば各地を討伐させて幕府の直轄領を確保して財政状況を改善したいとな…

関東は立花家が関東制覇を成し遂げたなら東国総督府を設立して新たな展開を考えたいとな…

その先は語らぬが、夢が幾つか有るとだけ明かされただけじゃ…」


「私も呑まされましたが探りましたよ!

幕府の最高幹部は前の管領、細川晴元を打倒する為に結束した最高幹部四名、細川氏綱、六角定頼、畠山政国、三好長慶は一枚岩になれず、問題を抱えています。

管領になりたかった六角定頼は管領代の職務を与えられましたが、実際は名誉職で実権無し…

畠山政国も管領になりたかったが、管領になれず…

序列四位の三好長慶が軍事力を背景に細川氏綱を管領に押し上げて、管領の細川氏綱は三好長慶を頼り、自ら傀儡の管領を受け入れ、三好長慶が実権を握ってしまいました。

それ故に三好長慶と六角定頼、畠山政国の仲は宜しく無いと聞きました」


「ほぉ、それは俺も聞いたぞ、三好長慶はな、前の管領、細川晴元の右腕だったから幕府の役人達を動かす術を知り尽くしている。

幕府の役人達は三好長慶に世話になっていたから従うのは当然、六角定頼や畠山政国が指示を出してもなかなか働かぬ、二人は役人達の動かし方を知らぬから出し抜かれて当然なのじゃ…

それにな、三好長慶には凄腕の補佐役が居る!

松永久秀だ!」  


「あっ!叔父上!松永久秀!気になる人物です。

昨年、立花家が上洛した時に浅香山宿営地を襲撃したのは、松永久秀が2000の軍勢を率いていたと噂を聞きました。

確証は無く、僧兵から聞いた噂にすぎませんが…」


「ほぉ、僧兵はな、地下人達の情報が入りやすい…

あの時はな、不揃いの甲冑の軍勢だったからな、正規兵ではなかったぞ!

それ故、幕府の行動は怪しい…

しかし、済んだ事だ、賊軍は撃退したからな…」


「叔父上、近衛様が東国総督府の事を語られたなら、やはり立花家に関東、及び奥州方面を託されるお気持ちがある筈、それが確かめられたなら充分にございましょう?」


「おぉ、そうだな、充分だ!

それからな、近衛様は間も無く伊達家の件も整うと申された故、間も無く勅使を連れて帰国になるぞ!」


「はい、それは良かった!

都の梅を観ながら帰国の旅を楽しみましょう」



この日は二日酔いの来賓を京風の朝粥で持て成し、酔いが覚めた午後から、彼らは其々の任務に戻りました。立花家別邸では帰国準備の荷造りが始まりました。

そして3月4日早朝、東福寺、立花家別邸に朝廷から使者が到着、近衛稙家、九条稙通が勅使を連れて立花家別邸に間も無く到着すると先触れがありました。


10時過ぎ、近衛稙家、九条稙通に連れられて万里小路頼房、烏丸義光が勅使として到着しました。

「立花殿、待たせたな、漸く支度が整ったぞ!

明日には出立出来るかな?」

近衛稙家は到着するなり立花義國へ声を掛けました。


「ははっ、ご配慮に感謝致します!

既に帰国に必要な物は堺湊に発送済にて、明日には出立可能にございます!」


「ほぉ、それは頼もしいぞ、さて、打ち合わせをするとしようぞ!」

立花家別邸にて、近衛稙家、九条稙通、万里小路頼房、烏丸義光、立花義國、立花将広、立花家の重臣達が最終的な打ち合わせを行い、諸々の確認を済ませました。


打ち合わせを終えると昼餉が配られ、近衛稙家が好むラーメン、餃子、炒飯が提供されました。


「近衛様、立花家の商館の食事処で食べられる料理ですが、そんなにお気に入りでございますか?」

立花義國が尋ねると…


「あのな、食べたくても大行列でな、並ぶわけにも参らぬ、これからは立花家の別邸に通うぞ!」


「ははっ!それならば近衛様のお屋敷に料理人を派遣致します。いつでも歓迎致します!」


「ダメじゃ、御所内では落ち着かぬ、ここなら我儘放題に好きな物を注文出来るからな、それに周りの干渉に晒されず、ここは落ち着くのだ!

五摂家筆頭はな、疲れるから、立花家の別邸に限るのじゃ!」


「近衛様、東福寺に近衛様の別邸がある筈、あちらでは落ち着かないのでしょうか?」

 

「ふふふ、あそこにも、面倒くさい親族が居るからな、義國殿、度々此方に世話になるからな、息抜きの為に通わせて貰うぞ!宜しいな?」


「はい、何時でもお越しになられて構いません。

松千代にお姫様を頂く未来の親戚にございます。

何時でも大歓迎にございます!」


「おぉ、松千代は気に入った!

婿にするに相応しい!

5年後には姫を嫁がせるから宜しく頼むぞ!」


「ははっ、畏まりました!」


近衛稙家は多忙な身を癒す時に立花家別邸を利用する宣言をしました。

立花義國が別邸を大使館として格上げする事を知っているからこそ、何時でも立ち寄る宣言をしています。

我儘に見えて先を見越して先手を放ちました。


昼餉を食べた近衛稙家は上洛使節団全員と挨拶を交わして別れを惜しみました。

「ここで暫しの別れじゃ、御所に挨拶に来る必要な無いぞ!明日には此方から出立なされよ!

また、逢おうぞ!」

近衛稙家は九条稙通を引き連れて御所に戻りました。


立花家の上洛使節団は明日の出立の為、最終的な準備に掛かりました。

立花家の上洛使節団が漸く帰国します。

2月の寒い時期に到着しましたが、半月の滞在中に春を迎え、帰路の道には梅が咲いています。

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