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戦国立花家三代、新日本国戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1547年(天文16年)1月上旬〜中旬、府中に武田晴信(信玄)、北条氏康到着!

6年前の1541年(天文10年)に武田晴信は父、武田信虎を追放して家督を相続しました。その時に立花将広が親善訪問をして以来、立花将広は甲斐武田家の外交窓口になっていました。


3年前、立花将広は北条氏康の軍勢と大軍を率いて戦いました。戦いは立花家優勢のまま停戦交渉になり、北条家が外交的に敗北する形になりましたが、立花将広が粘り強く交渉した結果、立花家と北条家が同盟する事になりました。


泥酔軍師、立花将広は武田家、北条家を同盟に導く窓口になっていました。


1547年(天文16年)1月上旬


1月8日に勅使、万里小路頼房が秩父藤田家の大使館を訪問した事で、過去に前橋上杉家の宿老に過ぎなかった秩父藤田家は朝廷から独立した大名家として公認されている事を示しました。


続いて万里小路頼房が訪問した船橋高城家も過去に古河公方家の配下の大名、千葉家の宿老でしたが、万里小路頼房の訪問を受けた事で朝廷から公認された大名家と示す事になり、両家は勅使の訪問を喜びました。


この日に府中には江戸太田家、世田谷吉良家、木更津里見家の三つの大名家が到着、1月10日には滝山大石家、青梅三田家が到着しました。

到着した同盟大名家は其々に立花義秀に新年の挨拶を済ませると互いの大名家の大使館に新年の挨拶に参りました。

勅使、万里小路頼房は新たに府中に到着した大名家に次々と訪問を続けて大いに歓迎を受ける事になりました。


そして1月11日、武田晴信(信玄)が八王子城主、立花将広に付き添われて府中に入り、大國魂神社に参拝しました。

既に到着している同盟大名家が引き連れていた護衛の兵士は100名程度でしたが、甲斐武田家は家格の違いを見せつける為に500名を率いてやって来ました。

大國魂神社の正門周辺には甲斐武田家の行列を歓迎する立花家の兵士200名が歓迎の声を上げます。


「エイ!トウ!エイ! 

エイ!トウ!エイ!

エイ!トウ!エイ!  

エイ!トウ!エイ!」


更に立花将広が手配した領民300名が武田菱の小旗を振り、拍手と歓声を上げています。

武田晴信と500名の行列は気分良く大國魂神社の境内に入り、本殿に向かいました。

玉砂利を踏み締めながら晴信が立花将広に声を掛けます。

「将広殿?随分と手廻しが良い事!

歓迎のおもてなしに感謝致します!」


「いやいや、立花家は武田家に救われて生き延びました。古河公方家、前橋上杉家と対立しており、甲斐国方面から侵攻されていたら既に滅んでおりました。

救い主の武田家に感謝しております!」


「いやいや、6年前、暴政を極めた父、信虎を追放した時にいち早く家督相続を公認してくれたのが立花家にございます!

将広殿が相続祝いに甲府に駆け付けて頂き、反発する家臣達が臣従する切っ掛けになりました。

あの時の感謝を忘れません!

更には立花家が北条家を味方に加え、今川家の勢力を牽制して頂いたお陰で信濃方面の勢力拡大に専念出来ました。

武田家が立ち直れたのは立花家の支援があっての事と感謝しております!」


「ぶははは!それでは相思相愛で良かった!」


武田晴信は立花将広に案内されて大國魂神社の本殿に参拝、大宮司のお祓いを受けました。


「将広殿、関東八幡神社の総鎮守、大國魂神社の大神様の御加護を頂いて気分も爽快でござる!」


「それは良かった!

立花家が存亡の危機を何度も乗り越えたのは大國魂神社の大神様のお陰にござる!

これで武田家も幸運の運気を授かりましょう!」


武田晴信は大國魂神社の参拝を済ませると、立花家の

兵士の声援と府中の領民の歓声と拍手に見送られ、府中城に向かいました。

府中城の正門には立花義秀、嫡男、立花義國、松千代と宿老、重臣達が出迎えました。

他の同盟大名家の当主が府中に到着した際には近衛府の大使館に入り、府中城に使者を走らせて到着を知らせた後に府中城へ招いていましたが、武田家は別格の扱いで歓迎する事になりました。


武田晴信も立花家の歓迎振りに大いに自尊心を満たされました。

武田晴信は全員に下馬を命じ、彼自身も馬から降りて、立花義秀に初対面の挨拶をします。

同行していた立花将広が兄、立花義秀に初対面の武田晴信を紹介しました。


「立花殿!武蔵守護職のご就任と従三位左近衛大将の官位の叙任、さらには武蔵国守護府の開府を心から御祝い申し上げます!

この度はお招き頂き、感謝致します!」


「晴信殿!家督相続なされてから6年!

遂に会えました!同じ源氏の子孫として嬉しゅうございます!」

立花義秀、立花義國、松千代の三人は武田晴信が後に信玄と名乗り、戦国史に大活躍する事を知っている為、史実の英雄と対面して興奮していました。

和やかな対面に始まり、この日の夕刻から歓迎の宴が行われ、武田家が優遇されている事に武田晴信や武田家の重臣達が大いに喜びを感じる事になりました。


翌日には小田原北条家の行列が府中にやって来ました。北条家の行列は立花将広の嫡男、立花頼将に案内されて大國魂神社に向かいました。

大國魂神社の正門周辺に立花家の兵士200名が配置に付き、周囲には北条家の行列を歓迎する為に集められた領民300名が北条家の家紋、三つうろこの小旗を振り、歓声と拍手で迎えます。

正門前には立花家と北条家の外交窓口、立花将広が出迎えました。

北条家の行列に立花家の兵士達が歓迎の声を上げます。

「エイ!トウ!エイ!

エイ!トウ!エイ!

エイ!トウ!エイ!

エイ!トウ!エイ!」


北条家の行列は立花将広に出迎えられて、大鳥居から大國魂神社境内に入りました。

北条氏康と立花義秀は三年前に淵野辺、座間周辺で激戦を交え、停戦交渉で何度も顔を合わた旧知の間柄で、立花将広が粘り強く北条氏康を口説き、同盟に引き入れた経緯がありました。


「氏康殿!お待ちしてましたぞ!」


「これは泥酔軍師殿、お久しゅうございます!

朝廷より、従四位下弾正大弼に叙任なされたと伺い、御祝い申し上げます!」


立花将広の出迎えに北条氏康が親しげに挨拶を交わしました。

「ぶははは!祝い事が増えましてなぁ、身に余る栄誉に酒を浴びる日々にござる!」


冗談を飛ばす将広に氏康も笑顔で会話を楽しみました。やがて本殿に参拝、大宮司からのお祓いを済ませて正門に向かう戻る際に氏康が呟きました。


「泥酔軍師殿、大國魂神社の大神様が空から見守る気配を感じますぞ!」


「それは良かった!大神様に気に入られてたのでありましょう!関東八幡神社の総鎮守、大國魂神社の大神様の御加護は武運長久!北条家は大神様のご意思に従う限り、安泰にござる!」


「ははは!泥酔軍師殿のお導きで、駿河今川家との戦いに勇気が湧きました!」


雑談を交わしながら正門に戻ると領民の拍手と歓声を浴びながら府中城に向かいます。

背後から立花家の兵士達の掛け声が響きました。

「将広様ぁー!」 

「泥酔軍師様ぁー!」

あちこちから立花将広の名前が叫ばれ、領民から高い人気が示されました。  


「泥酔軍師殿!?凄い人気の様ですね?」

氏康が笑いながら問いかけました。

府中の領民は滝山城攻め、淵野辺、座間、房総半島、下総鎌ヶ谷方面で連戦連勝の泥酔軍師、立花将広は領民から人気がありました。


「ぶははは!勝たなければ酒を呑めぬから、勝ち抜いただけ、人気?ぶははは!不思議でござる!」


やがて府中城の正門前には立花義秀、嫡男、立花義國、松千代、立花家の重臣達が並び、北条家の行列を迎えました。

北条氏康は家臣達に下馬を命じ、馬から降りました。立花将広から紹介を受けて立花義秀と初対面の挨拶を交わしました。


「立花殿、府中にお招き頂き誠に感謝致します!

朝廷からの信頼も厚く、武蔵守護職の任命と従三位左近衛大将の叙任なされ、東国武家の誉高き栄誉を御祝い申し上げます!」


「北条殿!ようこそ府中へ!お会いしとうございました。さぁこちらへ!」


武田家と同様に北条家に対しても立花家は特別な待遇を示しました。

北条氏康と家臣達は本丸御殿に招かれて歓迎の宴が行われ、両家の関係が更に深まる事になりました。 








戦国史の名将、武田信玄と北条氏康が立花家の府中城に招かれました。

二人が直接酒を呑み交わす時がありそうで、ワクワクしてしまいます。

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