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戦国立花家三代、新日本国戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1546年(天文15年)12月下旬、勅使、万里小路頼房、大國魂神社へ!

信濃国、諏訪大社の最高神職は大祝(おおはふり、又はおおほうり)と呼ばれています。

神様の子孫であるとされている為、最高職位の名称が宮司や大宮司とは別の呼び方になっています。

1546年(天文15年)12月下旬


勅使、万里小路頼房の一行は青梅勝沼城で三田家の歓迎を受けました。頼房は加賀美利久を引き連れて勝沼城内の展望風呂に浸かり、山から見下ろす風景を味わい、疲れを癒しました。


歓迎の宴では酒粕と白味噌、豚肉、ごぼう、人参等を入れた郷土料理、奥多摩汁が振る舞われ、山女魚、岩魚の刺身に串焼き、焼鳥、青梅の清酒が振る舞われ、万里小路頼房と都人達の舌を唸らせました。


「うぬぬ!…古河公方家の料理より前橋上杉家の料理の味が勝っていたが、秩父藤田の料理は更に旨かった!しかし、青梅三田家の酒と料理は最高に旨いぞ!」

万里小路頼房が絶賛します。

その評価を聞いた三田綱秀、重綱親子、三田家の世話役に家臣達が笑顔になりました。


「万里小路様、立花家と同盟大名した大名家は互いに料理人の交流を通じて腕を上げております。

三田家の料理が極上なのは当然の事に御座います!」

傍に控える加賀美利久が三田家の料理を褒めました。


「おぉ、それは素晴らしい!料理も酒も極上!

都に戻らずに住み着いても良いな?」

万里小路頼房が笑顔で冗談を放ち、宴は賑やかに盛り上がりました。


翌日は万里小路頼房が呑みすぎた為、出発が遅くなりましたが、薬湯を飲ませて回復、なんとか午前中に出発、東に5里(20キロ)の柴崎城へ向かいました。

万里小路頼房と加賀美利久は雑談しながら馬を進めました。  

「加賀美殿、次の宿泊先は柴崎城とか?」


「はい、夕刻前に到着出来ます!」


「ほぉ、それは良かった。

さて、青梅勝沼城の三田家は平将門公の子孫で由緒ある家系であったのぉ、柴崎城は何か由緒でもあるかのぉ?」


「はい、柴崎城は立花家の重臣、諏訪頼宗の所領にございます。古代に信濃国から諏訪神社が分祀なされて柴崎の地に創建致しました。

神社の護衛の為、諏訪一族が柴崎に移り住み、やがて立花家の家臣になり柴崎城を築いたと聞いております!」

 

「ほぉ、給料制度の立花家では数少ない領主なのだな?諏訪一族か?

そうだ!諏訪神社にお参りするぞ!

加賀美殿、諏訪神社に参拝してから柴崎城に向かいたい!」


「承知致しました!手配致します!」


加賀美利久が柴崎城に柴崎城に知らせた結果、立川諏訪神社にて諏訪頼宗が出迎える事になりました。

万里小路頼房の一行は青梅から拝島に入り、奥多摩街道を東に進み、諏訪家の案内人と合流、諏訪頼宗の案内で立川諏訪神社に参拝を済ませ、日没前に柴崎城に到着しました。


この日の歓迎の宴では万里小路頼房から鍋料理の要望があり、信州味噌を使った鍋料理、ほうとうが出されました。

豚肉、人参、ゴボウ、里芋、シイタケ、大根、油揚げと平打ち麺等が煮込まれ、頼房の疲れた身体に優しい夕餉になりました。

昨日は呑みすぎた万里小路頼房は胃に優しい鍋料理を楽しみ、酒も控えめに嗜みました。

それから城主、諏訪頼宗に気になった事を聞きました。


「諏訪殿、諏訪神社は多くの国々へ分祀されているが、立川諏訪神社の宮司は高橋家であった。

諏訪神社の全ての宮司が諏訪一族ではないのじゃな?」


「はい、立川諏訪神社の宮司、高橋家は七百年余り前に創建された時から初代宮司を務め、子孫が代々世襲しています。分祀には信濃国、諏訪大社の最高神職、大祝(おおほうり)の信頼の厚い方が選ばれます!」


「ほぉ、諏訪一族の護衛付きとは、高橋家の初代宮司殿は余程に信頼された人物だったのだな…

それにしても随分と立派な社殿だったぞ!」


「はい、武蔵国内では大國魂神社に次ぐ立派な社殿と言われております!」


「そうか、明日は府中に到着する故、大國魂神社に参拝するのが楽しみになったぞ!

そうだ!加賀美殿、府中城に赴く前に是非、大國魂神社に参拝したいのだが?」


「はっ!畏まりました!直ぐに手配致します!」

加賀美利久は笑顔で答えました。

万里小路頼房が府中城に赴くより、大國魂神社の参拝を優先した事は、必ず府中の民や立花家の諸将や家臣達に大変良い印象を与える事になります。

明日は待望していた府中城に到着します。

万里小路頼房は機嫌良く、歓談を楽しみました。


翌朝、12月27日、勅使、万里小路頼房の行列は柴崎城を出発、4里(8キロ)先の大國魂神社を目指します。


「加賀美殿、昨日、不思議なんだが、大國魂神社の神様から呼ばれている気がしてな、行きたくて仕方なかったのだが、迷惑だったかのぉ?」


「万里小路様、府中の民や立花家の全ての者は大國魂神社の大神様を深く信仰しておりますから、大歓迎にございます!」


「そうか、良かった!」

勅使、万里小路頼房の行列は甲州街道に入り、大國魂神社を目指して進みました。







立川諏訪神社は西暦811年に創建された由緒有る大きな神社です。初代の宮司から高橋家が代々宮司を世襲して現代に至ります。


諏訪一族が護衛に同行した事や柴崎城は架空の設定です。

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