表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦国立花家三代、新日本国戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

420/466

1546年(天文15年)11月中旬、大阪本願寺御坊訪問

立花家が天下統一を目指し、織田信長と戦うならば、本願寺は大事な同盟勢力になります。

今回の本願寺大阪御坊訪問は将来の同盟相手と絆を結ぶ良い機会になりそうです。

1546年(天文15年)11月中旬


11月11日、立花家、同盟大名家の軍勢は石清水八幡宮を出発して京田辺、大徳寺に到着、12日には四條畷、生駒山麓の寺院に宿泊、13日には是非にと招待されて約20キロ離れた大阪本願寺御坊に向かいました。


本願寺は元々都の西の山科やましなにありましたが、14年前、当時の幕府、細川晴元が率いる軍勢との戦いに敗れて焼き討ちされて焼失しました。

それ以来大阪に移転しています。

史実通りなら24年後に織田信長と10年も戦う事になります。



本願寺大阪御坊は周囲2キロ、大小多数の川に水路が巡らされ、多くの湿地帯や40数カ所の古墳に囲まれた場所にありました。

後に石山御坊と呼ばれる本願寺の本拠地は10箇所の区域がそれぞれ独立した要塞機能を持つ居住区になっていました。

本願寺大阪御坊付近にやって来た松千代は周囲の地形を見てワクワクしています。

祖父、義秀の馬に一緒に乗り、ニコニコしている松千代、義秀が声を掛けます。


「松千代?何をニコニコしてるんだ?」


「お爺、史実通りなら織田信長と本願寺が戦う場所を事前に見てるから、想像するだけでワクワクしてるんだよ!」


「ぶはははは!そうだな、史実通りなら信長は本願寺相手に苦戦するはず、立花家は本願寺が健在な内に関東を制覇しなければならんな?」


「お爺、本願寺から直接交易を依頼されてるでしょう?御坊内の湊で交易するとなれば、将来、立花家の水軍派遣も可能だよね?」


「おぉ、水軍派遣も可能だぞ!」  


「本願寺は将来、毛利家と手を結び、毛利水軍が織田水軍と戦う木津川の戦いに至る、その頃に本願寺を通じて毛利家と同盟すれば立花家は織田信長を挟撃する事になるよね?」  


「ぶはははは!その時は立花家が関東を制覇して武田家、北条家を東に侵攻させて後詰が出来る程の大きな勢力に成長せねばならんな?」


「きゃははは!だから、お爺!元気に長生きして頑張って!」


「わかった!元気に長生きするぞ!」

  

「お爺、いよいよ来たよ!天王寺周辺の蕪の種! 

野沢菜の起源になる種探しを宜しくね!」  


「ぶはははは!わかっておるぞ!任せておけ!」


この時、周囲を護衛している兵士達には未来を語る松千代と祖父、立花義秀の会話を理解出来ない状況に有りました。

この頃は織田信長も毛利家も無名の存在です。

野沢菜に至っては聞いた事も無い食材です。

松千代が神様のお告げを聞いて、義秀と将来の事を語っているだろう…としか理解出来ていませんでしたが、松千代が会話の主導権を握り、祖父の立花義秀が楽しそうにしている姿が周りの兵士達の心を和ませていました。


立花家、同盟大名家の軍勢は本願寺の案内を受けて御坊内に入りました。

浄土真宗本願寺派の総本山のこの土地には日本全域から信者が修行や参拝に訪れます。

戦いになれば、10箇所の区域が要塞になり、多数の兵士が籠城する為、多数の宿泊者を収容する能力を備えています。立花家、同盟大名家の総勢3000名は分散して宿坊に入りました。


本願寺は長年幕府と対立していました。

立花家と同盟大名家の上洛の護衛に名乗りを上げ、これを機会に立花家と近衛家、九条家の仲介で幕府側と和解が成立しました。

本願寺はそのお礼にと立花家、同盟大名家の軍勢を大阪御坊に招いていました。


立花家、同盟大名家の主要随行者200名は来客用の御殿に招かれ、宴席が用意されていました。

宴席の始めに石山本願寺法主、証如から感謝の言葉がありました。


「立花家、猿渡家の叙任、叙勲を心からお祝い申し上げます。更にはこの度、ご上洛の軍勢を護衛する栄誉と幕府との和解の仲介を頂き、誠に感謝申し上げます!」


若き30歳の法主、証如が頭を下げます。


「こちらこそ、上洛に際してお世話になりました。

頼もしき護衛と道案内をして頂き、誠に感謝申し上げます!」

立花義秀が代表して挨拶を返しました。


「立花殿、我が本願寺は幕府の守護大名、富樫家を滅ぼして加賀国を百姓の持ちたる国へ理想を掲げ、加賀国を所有しています。その為、幕府と対立して50年を過ぎておりました。

和解の仲介を頂き、誠に感謝申し上げます!」


「ならば立花家も同じく、初代足利将軍家、足利尊氏公の治世には良好な関係でしたが、おおよそ100年余りの間、幕府と対立しておりました。

互いに和解の道が開けて喜ばしい事に御座います!」


立花義秀は正直な感想を語りました。


「それでは、立花家、猿渡家、同盟大名家の皆様の発展を祈念して乾杯!

本願寺法主、証如から乾杯の声が上がり、宴席が始まりました。















本願寺は幕府と和解に至り、都周辺にて幕府側から活動を妨害される心配が無くなりました。

本願寺は立花家と同盟大名家の交易開始に期待を寄せる事になりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ