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戦国立花家三代、新日本国戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1546年(天文15年)10月下旬、朝廷主催の祝宴!

朝廷主宰で室町幕府首脳と立花家及び同盟大名家との宴席が始まります。

1546年(天文15年)10月下旬


帝に謁見した余韻に浸りながら立花家及び同盟大名家一同は陽光殿に入りました。

立花家と足利家は室町幕府成立して間もない頃は優良な関係にありましたが、200年余りの間、長く疎遠になっていました。

歴史的な和解に至るのか?

両家の仲立ちを申し入れた朝廷の思惑が絡み、良好な関係に至るか否かは不明です。


案内役に導かれ、大広間に上座から順番に指定された場所に着席します。

上座が北側、西側に立花家と同盟大名家、東側に幕府首脳が着席しました。

西側、立花家、同盟大名家席順は猿渡盛胤、松千代、立花義秀、立花将広、吉良頼高、吉良頼貞などの順に着席、東の幕府側は足利義晴、足利義輝、細川氏綱、畠山政国、六角定頼、三好長慶の順に着席しました。

着席した席には座布団が敷かれ、縦1尺(30cm)、横2尺(60cm)の黒漆の食卓に宮廷料理が次々に配膳されました。


左右隣の間隔は2尺(60cm)、隣に座りお酌したり、会話を促す空間を開けています。

対面同士、西の立花家側と東の幕府側の食卓の間隔は2尺(60cm)に並べ、会話に適した正面1mの距離に配置しています。


各々の目の前には地位や年齢を配慮した相手が配置され、西の上座に近衛稙家、東の上座に九条稙通が着席、近衛稙家が朝廷を代表して挨拶の言葉を述べました。

簡単な挨拶の後は立花家側の人物紹介、幕府側の人物紹介が行われました。


「それでは!朝廷と幕府、立花家と大名家の繁栄を願い乾杯!」

近衛稙家が宣言すると宴席が始まりました。

宮中の女官による複数の琴の合奏が響き、取り敢えず和やかな宴が始まりました。

多数の女官が諸侯達に酒を注ぎ、立花家側と幕府側の両者を取り持ち、場を盛り上げました。


大國魂神社先代大宮司、猿渡盛胤(66歳)の前には隠居した先代将軍、足利義晴(35歳)、松千代(6歳)の前には新将軍、足利義輝(10歳)

、立花義秀(56歳)の前に管領、細川氏綱(33歳)、立花将広(53歳)の前に畠山政国(39歳)、世田谷吉良家先代当主、吉良頼高(56歳)の前に六角定頼51歳)、吉良頼定(27歳)の前に三好長慶(24歳)など、初対面の相手同士、女官と和やかな会話をしながら、互いの腹の探り合いが始まりました。


猿渡のご老公様は先代将軍、足利義晴に都を追われた事や坂本での暮らし向きや、隠居に至る経緯を聞き出し、さらに深く探りを入れました。


松千代は新将軍、足利義輝から幼い頃からの修行の事や、突然の将軍就任にに至る経緯を聞き出し、幕府の内情に探りを入れました。


立花義秀は管領、細川氏綱と対話すると、細川家の内紛の事情と 33歳で管領に就任した経緯や年上の畠山政国39歳、六角定頼(51歳)の支え無しには幕府が運営出来ない事や、失脚した先代管領、細川晴元(32歳)の勢力が丹波、播磨に健在で油断出来ない事を聞き出しました。


立花家、同盟大名家の諸侯は宴席で酒に酔いながら、幕府側の内情に探りを入れて情報を集めました。

近衛稙家が宴席を盛り上げる為、多数の女官を用意してくれた事が幸いしました。

朝廷側も女官達に幕府側の思惑を探る為、呑ませて本音を聞き出していました。


朝廷が用意した酒は立花家が献上した青梅、福生、八王子の酒蔵が秘蔵していた銘酒が配られ、女官達が銘柄を説明しながら巧みに呑ませて立花家側、幕府側の諸侯に本音を語らせ、女官達は朝廷の為の情報収集をしていました。


酒が進むと幕府側の武将達が立花義秀、立花将広の回りに集まり、関東管領、上杉家との八王子滝山城の戦いや、川越城の攻防戦、古河公方家との数々の戦いについて合戦の経緯や戦いの状況や作戦内容等、質疑応答が白熱、細川氏綱、畠山政国、六角定頼、三好長慶、松永久秀までが話しに加わり、合戦談義が盛り上がりました。


宴席全体が合戦の話題になり、幕府の若手の武将達は実戦経験豊富な同盟大名家の武将達と戦談義が白熱、朝廷が主催した宴席は想定以上に盛り上がりました。


近衛稙家が上座から声を掛けます。

「さて、明日は幕府の新将軍の就任式の為、これ以上の深酒は慎むといたしましょう!

明日は帝のご臨席があらしゃいます!これまでといたしましょう!」


女官達が早々に酒を引き上げ、呑み足らぬ武将達が 不満をあらわします。

「呑み足らぬ武将の皆さん!

明日の将軍就任式の後に宴席がある故、明日も旨い酒を呑めますぞ!」

九条稙通が笑顔で武将達を宥めています。


「明日も呑めるなら!」

「また明日も呑めるなら」などと納得した酔っぱらい達は二日酔いにならずに済みました。


宴席は女官の活躍もあり、立花家側と幕府側の交流が旨く出来た様に見えました。

明日は帝の隣席する将軍就任式と宴席が予定されています。

立花家、猿渡家の関係者は御所内の近衛邸に宿泊、同盟大名家の関係者は御所内の九条邸に宿泊、幕府関係者は関白の一条家、鷹司家たかつかさけの邸内に宿泊する事になりました。


朝廷の計らいにより、幕府側と立花家側の距離が縮まりました。

明日は新将軍就任式と宴席が予定されています。

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