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戦国立花家三代、新日本国戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1546年(天文15年)10月下旬、堺にて、歓迎の宴と叙勲の叡慮と縁談!?

立花家の武蔵守護職請願の為に派遣された藤原家長、日奉宗政は武蔵国の国司の子孫として立花家に仕えていました。二人の先祖は藤原家、中臣鎌足の子孫でありました。もうひとりの猿渡盛春は大國魂神社、先代大宮司、猿渡盛胤ご老公の弟であり、朝廷との深い繋がりがありました。


中臣鎌足、藤原家の子孫である近衛家、九条家との血縁の繋がり、大國魂神社は関東八幡神社の最高位の縁で都の八幡神社系列の神様繋がりを利用した事前工作が時の流れを掴みました。

1546年(天文15年)10月下旬


松千代と祖父、立花義秀は堺湊の中に異国の大型船が何隻も停泊する姿に国際交易の最先端、堺湊の凄みを感じました。

先乗りしてる立花家の兵士達が七台の太鼓を叩き、掛け声を上げました。

「エイ!トウ!エイ!

エイ!トウ!エイ!

エイ!トウ!エイ!

エイ!トウ!エイ!」


松千代、立花義秀の一行は出迎えに現れた近衛家と九条家の商務奉行に堺湊の豪商達から挨拶を受けました。

堺湊は立花家から届く関東、奥州、蝦夷(北海道)の産物に支えられて大きな利益を得ています。立花家の当主と孫の訪問を堺の町衆は大いに歓迎しました。

豪商達の側にはきらびやかな衣装の女性達が笑顔を振り撒きます。

ずらりと並ぶ100名程の女性達の中には西洋系、東南亜細亜系の女性も多数見受けられ、船から降りてくる立花家の家臣達や同盟大名家の関係者もその笑顔の歓迎に癒されました。


「お爺!堺の町にはキャバクラがあるかも?」

義秀に対して松千代が冗談を飛ばします。


「ぶははは!あるかもしれんな?

あるなら行くぞ!」


「お爺!浮かれてたらハニートラップに掛かるから注意しなきゃね!

堺の町には甘い誘いがあるから、先乗り部隊が駐屯地を築いたのを忘れたらダメー!」


「ぶははは!そうだったな?

兵士達が問題を起こさない為に駐屯地を用意したんだよな?

しかしなぁ、あの美女達を見たら…不味いな…若い兵士達が駐屯地を抜け出して遊ぶ事を企むかもな?」


「だったらさぁ、夜になったら相撲大会とか、徒競走とか、流鏑馬、的当て、綱引きとかさぁ、駐屯地で競技会をやれば美女の事忘れるんじゃないの?」


「松千代!それだ!それで町に抜け出す奴も防げるだろう…ぶははは!良い考えだ!」


立花義秀は駐屯地にて競技会をする事を命じました。堺の町に迷惑を欠けない為、兵士達は駐屯地から夜間の外出は禁じています。

万が一、抜け出して堺の町に入った場合には去勢する事を通告しました。

立花家と同盟大名家の目的は上洛して朝廷と新体制の幕府との結び付きを高める事にあり、兵士達に自制を求めました。


朝廷や幕府に拝謁する一部の参列者達は堺の町に用意された宿に泊まります。

松千代と立花義秀は近衛家の別邸に招待され、五摂家の重役、堺の豪商の代表と宴席に招かれました。

宴席には都の公家好みの食材が出され、薄味ながら、上品な出汁が使われた見栄えの良い魚介類と西洋風の伊勢海老、アワビのステーキなど国際的な堺ならではの味覚と白ワインが出されて和やかな宴席になりました。


松千代は未だ6歳なので美人侍女二人に手伝わせて魚介類を堪能しました。

松千代に寄り添う侍女の美貌に、薄味居合わせた招待客から羨望の眼差しが松千代に集まりました。


立花義秀には古代からの大國魂神社との関わり、品川湊の創設から堺の町との関わりに関する話題から皇室、近衛家、九条家の荘園を維持している話題や、古河公方家との戦いの話題やらと質問が飛び交い、さらには立花家、大國魂神社の大宮司、猿渡家と五摂家が中臣鎌足の共通の子孫である事が触れられる等、賑やかな宴席になりました。


やがて宴席が終わり、招待客達と挨拶をすませると、松千代と立花義秀は別室に招かれました。


別室には近衛家の商務奉行、九条家の商務奉行、立花家から6月に守護職請願に派遣した藤原家長、日奉宗政、大國魂神社の猿渡盛春が同席していました。そして近衛家の商務奉行から朗報が知らされます。


「立花義秀様、この度、朝廷と新体制の幕府は将軍、足利義晴公の隠居を認め、嫡男、足利義輝様に家督を相続の上、新たに将軍に就任致します。

それに伴い管領、細川晴元を解任、新たな管領に細川氏綱が就任致します。

11月1日に立花家、同盟大名家の皆様には将軍就任の儀式に参列して頂き、続いて宴席にもご参加をお願い致します」


「承知致しました。喜んで出席させて頂きます」

義秀が頭を下げて同意を示しました。

続いて近衛家の商務奉行から朗報が知らされます。


「11月5日に立花義秀様の武蔵守護職の叙任が行われます。それにつきまして近衛家、九条家から帝に特別に奏上を致しました。

古代から数百年、立花家、大國魂神社の大宮司、猿渡家は皇室、近衛家、九条家の荘園を守り、年貢と献上品を納め続けた事を称える必要ありと奏上致しました処、帝より官位を授ける叡慮を頂きました。

大國魂神社の先代の大宮司、猿渡盛胤殿に正三位神祇大伯じんぎだいはくを授ける事になりました!」


「正三位?神祇大伯?」

義秀が呟きます。


「はい、神官職の官位は従四位下の神祇伯じんぎはくまでしかございません。

大國魂神社と朝廷の繋がりは900年に及びます。その遥か古代から官位を授けた記録も無く、これでは朝廷の手落ちになります故、前例無き特別な官位を設け、正三位神祇大伯じんぎだいはくの官位を叙任する事になりました。

更に、嫡男の大國魂神社、大宮司、猿渡盛村殿には従四位神祇伯じんぎはくを授ける事になりました」


「ははっ!帝のご叡慮に伏して感謝申し上げます!」


「次に立花義秀様、武蔵守護職叙任に加えて立花家には朝廷と400年程の繋がりがございます。源氏の棟梁、源義家公の子孫として立花家の創立以来、皇室、近衛家、近衛家の荘園を守り、年貢に献上品を奉納した誠意を称えて従三位左近衛大将の官位を授けます!」


「ははっ!この上無き幸せに御礼申し上げます!」


「まだありますぞ!

嫡男、立花義國殿に従四位左近衛中将!

更に貴殿の弟の立花将広殿には従四位弾正大弼を授ける事になりました!」


「ははっ!なんとも…恐悦至極!

ご叡慮に感謝申し上げます!」


「立花様、武蔵守護職の請願に参られた立花家の使いの三名の方々、藤原家長殿、日奉宗政殿、猿渡盛春殿と立花家、五摂家の近衛家、九条家、鷹司家、一条家、二条家は中臣鎌足から始まる藤原家の子孫にございます。

素晴らしい縁が繋がり、これより朝廷と幕府、立花家と同盟大名家の皆様と乱世を切り開けることにを祈念致します」


「はい、天下静謐、民の安寧の為に我々も微力を尽くす所存にございます!」

義秀が殊勝に答えました。


「そこで、立花家と五摂家の繋がりを強くする為に我が主、近衛家当主、近衛稙家から立花義秀様にお願いがございます!

松千代様の正妻に近衛家の姫を嫁がせたいと申されております!」


「でぇー!松千代に近衛家の姫!?

ぶはははは!まだ松千代は6歳ですが?

宜しいので?」


「はい!今は婚約のみにて、10年後に正式に婚礼をと望まれております!実は立花家の皆様から松千代様が麒麟児だと伺っております。その事を聞き付けた我が主、近衛稙家の我が儘をなんとか受け取って頂きたく!

お願い申し上げます!」

近衛家の商務奉行が頭をさげました。


「時は今!天が下しる藤の華!」

松千代が即興で歌詠みを呟きました。


松千代は護衛の侍女から紙と小筆を受け取り、すらすらと今詠んだ歌を書き記しました。


その文字を受け取る商務奉行が笑みを浮かべました。

近衛家の商務奉行が九条家の商務奉行に書き記した文字を見せると驚愕と笑みを浮かべました。


「麒麟児を見つけました!

五摂家を代表して近衛家の姫を是非!

お願い申し上げます!」


「ぶはははは!……わかりました!

松千代!近衛家の姫を貰うぞ!良いな?」


「お爺!近衛家の商務奉行殿!

更なる結び付きに勅命を賜りたく!

お願い申し上げます!」


松千代がとんでもない事に近衛家の姫との縁談に帝の勅命が欲しいと要求しています。


「ぷっ、ぷぷぷ…

6歳で勅命を理解するとは、正に麒麟児!

松千代様の希望を叶えましょう。

帝からの勅命で近衛家の姫を賜る手配を致します!義秀様?宜しいですな?」


「ぶはははは!参った!勅命大歓迎でござる!

何卒宜しくお願い致します!」


武蔵守護職の叙任に始まり、官位の授与に続いて、松千代の縁談が決まりました。

帝からの勅命で近衛家から姫を貰う事になりそうです。

立花家には良い事が続きそうです。

立花義秀の武蔵守護職叙任だけで無く、予想外に五つの官位の授与が決まりました。

さらに松千代と近衛家の縁談が内定!

驚きの連続になりました。


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