１５４６年(天文１５年)５月９日、岩槻太田家、旧領奪回へ総勢１２０００の軍勢始動！
岩槻太田家領内の僧兵部隊が創設されました。
僧兵達は岩槻太田家の軍勢に組み込まれ、岩槻太田家の軍事力は飛躍的に大きくなります。
１５４６年(天文１５年)５月９日
岩槻太田家当主、太田資正は古河公方家の筆頭宿老、簗田高助から資金援助と仏教寺院からの軍事支援を受け入れました。
下野国内から真言宗の指導者を受け入れ、岩槻太田領内の仏教寺院から協力を取り付け、宗派を越えて協力する僧兵の育成が始まりました。
岩槻太田家が自由に動かせる軍勢は３０００に加え、岩槻太田家の領内の僧兵９０００が加わる事になりました。
普段の彼らは寺院の警備や寺領の警戒が任務で、野党、野伏せりとの少数同士の戦いしか知りません。
個々の武芸を磨き、集団行動を学ぶ必要がありました。
岩槻太田家領内から編成された僧兵の軍勢は岩槻城周辺で軍事演習を行い、集団行動の基礎を学びました。
１００名、５００名、１０００名の単位で移動や部隊の陣形の動きを学びます。
次第に規模を拡大して、野戦と城攻めについて訓練を重ねました。
集団行動を学んだ岩槻太田家の僧兵軍団は太田家の３０００の軍勢と合流、総勢１２０００の軍勢が下野国から到着した２６０００の僧兵軍と最終的な軍事演習を３日間に渡り仕込まれて訓練を終えました。
５月９日、ついに岩槻城の南１２キロ程にある戸塚城を最初の目標に進みました。
岩槻太田家当主、太田資正の本隊７０００は戸塚城に向かい、別動隊５０００を河野英康に任せて蕨城へ向かわせました。
─岩槻太田家、太田資正、立川明和─
「殿、遂に立花家に反撃する時が参りました。総勢１２０００の軍勢があれば、奪われた旧領全てを取り返す事も可能にございます。」
「明和、簗田高助殿が支援してくれたお陰で反撃の機会に恵まれた。
我らとは別に下野国の僧兵２６０００が我が領内を通過して下総柏方面の古河公方軍本隊に合流する！
なんと痛快な事だろう！
ぐはははは！嬉しくて笑いたくなったぞ！」
岩槻太田家は２年前に立花家の陣営から離脱、同盟を破棄して以来、１０箇所程の城を失っています。
全ての城を奪回する絶好の機会となりました。
岩槻太田家領内で訓練を重ねた下野国の僧兵部隊２６０００は３つに別れて進みます。
佐野秀綱の６０００が草加城攻略へ向かい、岩槻太田家の支援に当ります。
那須政資の１００００が道庭城攻略に向かい、三郷城を攻略して松戸城攻略を狙います。立花家と下総国、高城家との補給路遮断が目標となります。
宇都宮尚綱の１００００は松伏方面から深井城方面に向かい、深井湊の渡船で江戸川を渡り、柏方面の古河公方本隊に合流します。
「明和、１ヶ月前に僧兵部隊の育成が実現していれば川越城を救えただろう。上杉朝定殿も救えたはずだ。」
「はい、仰る通り、間に合わずに本当に残念な事にございます。
そのお気持ちは古河公方家も同じ思いでございましょう。
殿、古河公方家は常陸国、下野国の僧兵の軍勢育成を成し遂げるまで、随分以前から取り掛かったに違いありません。
今回は間に合いませんでしたが、やがて、松山上杉家、前橋上杉家の領内の僧兵部隊の育成が始まりましょう。
味方の軍勢が増えるに違いありません。
岩槻太田家は焦らず、まずは旧領回復に専念いたしましょう。」
「そうだな、まずは旧領回復！
全部取り返すぞ！」
岩槻太田家の反撃が始まります。
僧兵の軍勢を吸収して１２０００の大軍が南下して旧領回復を狙います。
下野国の僧兵２６０００の大軍が岩槻太田領内を経由して下総柏方面の古河公方軍本隊との合流を目指します。
