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戦国立花家三代、新日本国戦記、大國魂神社の大神様に捧ぐ!織田信長を倒して全国統一を目指します!  作者: 近衛政宗


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1546年(天文15年)5月2日、鉢形城攻防戦3日目

鉢形城攻防戦、3日目は連雀曲輪、大光寺曲輪の出入口の門を破壊して城内へ進撃を図ります。

1546年(天文15年)5月2日


─早朝、鉢形城─

鉢形城の連雀曲輪は城下町から飛火した火災と立花軍の火矢、投石機の攻撃により延焼被害が拡大しました。

火災は深夜になり漸く鎮火しました。


─立花義弘本陣─

─立花義弘、松千代─


「松千代、今日はなぁ、連雀曲輪の出入口の連雀門を破壊して貰いたいのだが、出来るか?」


「出来るよ!ねぇ、政勝にぃーに?

大丈夫だよね!」


「大丈夫です!」

側に控えている鹿島政勝が答えました。



「そうか!連雀門を破壊したら隣の秩父藤田家に任せてる大光寺曲輪の大光寺門を破壊して欲しいのだが、それも頼めるか?」


「はーい!政勝にぃーに?出来るよね?」


「はい!大丈夫です!」

側に控える鹿島政勝が答えました。


「良し!決まりだ!

松千代!政勝!頼んだぞ!」


鹿島政勝の指揮で投石機が運ばれます。連雀門の門前に近すぎると城方から弓矢で狙われます。

遠すぎると破壊力が落ちてしまいます。

まず、500の軍勢に楯を持たせて先発の投石機5台を守りながら門前に迫ります。


城方の連雀曲輪を守る兵士達は昨日夕刻からの投石と火薬玉の攻撃に疲れ切っていました。城下町から飛火した火災と空から来る大きな石と火薬玉の爆発で多数の負傷者が出ていました。

立花軍の動きに反応して連雀門に兵力を集めます。深夜まで消火作業に費やした体力は癒される事無く、体力が十分に回復しないまま戦いに挑みます。


外曲輪、連雀曲輪の指揮官、阿佐美信隆の兵力は1000、外曲輪に500、連雀曲輪に500を配置しています。

外曲輪の面積は周囲約1キロ、連雀曲輪の面積も周囲約1キロです。

その範囲を防御施設毎に兵士を分散して配置しています。

連雀門だけに兵力を集中する事は出来ません。門前に備えた兵力は200名に過ぎませんでした。

弓隊50名が接近する鹿島勢に長弓20名と通常弓30名が待ち構えていました。

長弓(大弓)有効射程距離は 200メートルと言われています。

通常弓の有効射程距離は100メートルと言われています。


鹿島勢の投石機部隊は門前にたどり着く前から城兵の弓に狙われました。

移動中の射撃は出来ません。

楯を並べて守りに徹して前進します。

城兵は連雀門の土手沿いの土壁の上から身を乗り出して弓矢を放ちます。


鉢形城の空堀、水掘りの先の道を進む鹿島勢までの距離は最短距離で30メートル、至近距離、しかも城兵は高さ5メートルの有利な位置から行軍する軍勢を狙い撃ちにします。


楯を持たぬ兵士に次々に弓矢が命中します。

城兵の弓矢に鹿島勢の弓隊が楯に身を隠しながら反撃の矢を放ちます。


そこに連雀曲輪の土手沿いの土壁の上に集まった100名程の兵士達が拳大の石礫(いしつぶて)を投げ始めました。


不意に投げ込まれた石礫に鹿島勢が混乱します。城兵達は鬱積した怒りを石礫に乗せて復讐の念を込めて投げ込みました。

深沢川と荒川に囲まれた鉢形城城には普段から膨大な石礫が蓄えられていました。

拳大からさらに2倍の大きさの石礫も無尽蔵に保有しています。

100名の石礫部隊の攻撃に鹿島勢は楯に隠れて身を守るしかありませんでした。


鹿島政勝は直ぐに弓隊200を派遣して土手

上から攻撃する石礫部隊に狙い撃ちにしました。短弓で連射が得意な弓隊の連射は土手上の城兵に容赦無く弓矢の連射を浴びせて圧倒します。土手に顔も出せない程の連射を浴びて多数の負傷者を出して後退しました。


─連雀曲輪、阿佐美信隆─


鹿島勢の攻撃を知らされた阿佐美信隆が連雀門に駆けつけました。

城下町の放火を(あるじ)、藤田友綱に罪を着せた張本人、立花義弘に怒りを感じていました。鹿島勢を粉砕して立花義弘に痛撃を与えぬ限り、簡単には死ねないと決意を固めています。


阿佐美信隆は連雀門前に外曲輪から連れてきた援軍200の突撃部隊を集めました。


「参るぞ!鹿島勢を潰せー!

投石機をぶち壊せー!」

号令を下すと連雀門を開けて門前に迫った鹿島勢に突撃しました。


「うぉーぉー!」

気合いを込めて城兵は鹿島勢に襲い掛かりました。


鹿島勢は土手上から弓矢と石礫の攻撃で隊列が乱れた隙を付かれ、城兵の突撃を受けて混乱します。

急遽、長槍隊を前に揃えますが、初動が立ち遅れ、突入を許してしまいました。


鹿島政勝は先発した部隊に託した投石機を守る為、さらに500の軍勢を向かわせます。


─松千代、鹿島政勝─


「政勝にぃーに!先発の投石機は諦めて良いから、義弘伯父さまに外曲輪を攻撃する様に伝令を出して!

外曲輪が手薄だよ!」


「松千代様?それは?」


「小前田の諏訪神社の神様が今、教えてくれたから、わかったんだよ!」


「えぇー?はい!承知致しました!

伝令を出します!」


伝令が立花義弘の本陣に駆け込み、松千代が諏訪の神様からお告げが有ったと伝えました。


─立花義弘本陣─


本陣には鹿島勢の苦戦が知らされており、その最中に伝令が伝えた内容に驚きました。


「何ぃー?松千代に諏訪の神様がお告げ??

解った!直ぐに外曲輪を攻めるぞ!

外曲輪の北門、南門の2ヶ所から攻めるぞ!」


立花義弘の軍勢から外曲輪の北門へ2000が向かいました。

福島正義の軍勢2000に命じて外曲輪の南門へ攻撃を命じました。



鉢形城攻防戦3日目が始まりました。

連雀門攻撃に投石機部隊を使う事になりましたが苦戦する事になりました。

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