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1546年(天文15年)4月21日、前橋上杉軍7000、運命を掛けた策を決意します。

長尾憲長の弟、時長の提案が前橋上杉軍を動かします。

前橋上杉軍の動きが、流れを変えるでしょうか?


1546年(天文15年)4月21日


─早朝、立花軍、柏原城─


快晴の朝、北の方角には雪を被る榛名山、赤城山、その東には日光連山の美しい景色が見えています。さらに東には青い姿の筑波山が勇姿を見せています。


─立花義秀、鹿島政家─


「政家?山根城の前橋上杉軍は川越に移動するだろうか?」


「殿、先回りして待ち伏せ致しますか?」


「いや、移動して来る確証は無い。

我が軍勢は柏原城から離れ、先回りすれば、補給が難しくなるよな?

更に川越城からの軍勢に挟撃される恐れがある故、奴らが現れてから対応する。

本日は川越城の南を支える今福城の攻略を目指すぞ!」


「はい、承知致しました。

それでは高萩に配置した三田綱秀殿の軍勢に鶴ヶ島、坂戸周辺の偵察を任せましょう。

鶴ヶ島を通るなら我が立花家の軍勢に近い道筋を敢えて通る大胆な行動になります。

士気が高い証になります。

しかし、坂戸方面から川越城に向かうなら我が立花家の軍勢を恐れて迂回する行動です。

こちらを通るなら恐れる事はありません。」


「解った!それで頼む!」



─早朝、前橋上杉軍、山根城─

─長尾憲長、弟、長尾時長─


「兄上!敵に勝てる方策が有ります!

川越城に向かうのも悪くありませんが、山根城から東に向かい、川越城に向かうと見せ掛けます!

鶴ヶ島にて進路を南に向けて柏原城の立花義秀の本陣を攻撃しましょう!川越城の軍勢と示し合わせれば勝てる見込みがあります。

立花義秀は恐らく我々が直接攻撃して来るとは考えて無いでしょう。

挟撃すれば勝機があります!」


「時長?策は理想的だがな、いきなり今から頼んで川越から軍勢を出して来るのものか?

時間が余り無いだろう?」


「兄上、黙っておりましたが、既に川越城に使いを出しております。

川越上杉家、筆頭宿老、長尾信忠殿に昨夜の内に使いを出しております。

川越上杉家には立花軍陣地、複数箇所を攻撃

を依頼します。

川越上杉家の軍勢が最前線に出撃すれば、柏原城から軍勢を繰り出し、立花義秀の本陣が手薄になりましょう。

我が軍勢は義秀の本陣だけを狙います!

義秀を討ち取れば我らの勝ちになります!」


「そうか!ぐはははは!

お前はかなりの凄腕軍師に成るかもしれんな?士気が堕ちた今、やる気が湧いて来る作戦が必要だったのだ!

やるぞー!

それで、川越上杉家からの返事は?」


「まだ、ですよ、しかし、心配要りません!

使者には書面を持たせて依頼しております。

偽装攻撃でも構わぬ、囮の役目でも構わぬと申し入れております。

臆病な川越上杉家でも囮の役目なら受け入れましょう。」


「解った!軍議を開くぞ!」


長尾憲長は幹部の武将達を集め、時長の考えた策を語りました。

先日、立花軍に負けて以来、落ち込んでいた彼らにも勇気が湧く計画です。

「どうだ!やってみるか?」


彼らは立花軍に勝利した事がありません。

しかし、策が嵌まれば今度こそ勝てる気が沸き上がり、武将達もやる気になりました。


「やる気になったな?

狙うは立花義秀の首ひとつ!

行くぞー!」


「おぉー!!」

武将達は元気に声を挙げました。



前橋上杉軍は山根城から東に向けて軍勢の移動を開始しました。



前橋上杉軍の筆頭宿老、長尾憲長の弟、時長に軍事的才能が有りそうです。

彼が用意した計画が実るか?否か?

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