第6話 白い髪の女の子
学校疲れましたよ!理科2時間あるし!ホントやだ!!
「ノアもちょっと知ってる……」
「え?ほんと?!」
「うん……それはね」
ノアちゃんは少し俯きながら話し始めた。
「2年前の小学6年生の時だったよ。ノアの学校では“神社巡り”が流行ってたんだ」
「それでね、電車で行ける距離の有名な神社に行くことになったの……」
ノアちゃんの顔が引きつっている。
「そこの神社はね、“夜脳神社”って場所なの」
「え?!」
れいかちゃんがいち早く反応した。
「……すいません、取り乱しました。話に戻ってください」
「わかった」
ノアちゃんの白い髪が、 少しだけ揺れる。
「神社に着いた時はね、皆何もなかったんだけどね……」
ノアちゃんの手が震えている。
「気づいたら、“裏神社”って呼ばれてる場所に来てたんだ」
「そこにはね、“禁足地”っていう……地獄があったんだ」
教室の空気が、 少しだけ重くなる。
「外見は普通の神社と変わらない」
「だけど、辺りにはカラスの鳴き声が響いていて――」
「地面には、色々な……少女が横たわっていたんだ」
さっきまでうるさかった教室が、 静まり返る。
話したい。
だけど、 話せるような空気じゃない……。
「愛花ちゃん、瑠奈ちゃんは?何か知らない?」
ノアちゃんが無理やり明るく聞いてくる。
だけど、 その瞳は震えているようだった。
「ううん」
愛花ちゃんが小さく否定する。
だけど、 一つだけ分かることはある。
「多分これは、“呪い”なんじゃないかな?」
「それはないです!」
れいかちゃんが強く否定した。
「だって……そう思いたくないですよ……」
れいかちゃんの目には、 涙の膜ができている。
そして、 そのれいかちゃんをノアちゃんが静かに慰めていた。
――ガシャン!!
「?!」
突然、 廊下の奥から大きな音が響いた。
こんな時に……!
「ノアさん、もう大丈夫です。奴が来ます、さぁ逃げて」
「ならノアも残るよ!」
ノアちゃんが感情混じりの声を上げる。
「……いや、良いのです」
れいかちゃんは、 少しだけ笑った。
「これで最初の借りは無しですよ……」
そう言い残して、 れいかちゃんは教室を飛び出していった。
「……なら私達も別れよう」
「私は校長室を探してくるよ」
そう言って、 私は教室を後にした。
やっぱりこの学校は嫌いだ。
薄暗いし、 怖いし、 それに奴もいる。
そんな不満を心の中で垂れ流していると――
校長室が見えてきた。
――ガシャン!!
大きな音を立てて、 校長室の扉が開いた………。




