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「魔女姉妹の勝手にレスキュー」(セーラー服と雪女 第20巻)  作者: サナダムシオ


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㉒ 祟る爬虫類族

 そんな、和気あいあいの、三人の場面を遡ること数時間前、未明の自室で、真田雪子は目を覚ました。


 そこは、特殊なセキュリティを施した、地下3階のプライベートルームだった。よって、誰も入って来られるはずはなかったのだ。


 しかし、雪子は確かにナニかの気配を感じた。

 そいつは、ベッドのすぐ脇のソファに、悠々と座って寛いでいたのだった。


「そこに居るのは、誰?一体どうやって、この部屋に潜り込んだのかしら?」

 雪子は用心深く、ゆっくりと身体を起こしながら、慎重に尋ねた。


「キサマの構築したセキュリティなど、我々にとってはオモチャ同然だぞ。よくも、まあ、そんなに無防備な様子で、スヤスヤ眠れるものだ。ほとほと呆れるわ。」

 ソレはヘブライ語で、どこかで聞いたことのある声だった。


「ライト・オン。」

 彼女の声掛けで、部屋の灯りが点灯した。

 そこに居たのは、並行異世界からやって来た、四つの爬虫類族の王国の内の一つの代表者、セベク王だった。


「あら?確かココには二度と現れないって、前にアナタ誓ってなかったかしら?」

 怪訝な顔で訊く雪子。


「ナニを寝ぼけたことを言っている。分からんのか?コレは緊急事態だ!」

 真剣な顔でなおも語るセベク。


「オマエたち、アラハバキ国のモノに手を出したな?あいつらは、我々爬虫類族の中でも、特別に執念深い。厄介な事になったぞ。しかもオマエは、直接ゲートルに手を出した。アイツはアレでも、あの国の第一王子なのだ。もうどうなっても、オレは知らんからな。」


「あら、そうなの?別に誰が攻めて来ようが、構わないけど…私、ヒマだから。何人おいでになろうが、むしろウェルカムよ?」

 眠たげに答える雪子。


「ふざけている場合か!オマエたちの時間軸で、明日の夜20時00分に、アラハバキ王が直々に軍を率いて、この現場への総攻撃を開始する。だから、今すぐ早急に対策を練っておけ。コレは…サン・ジェルマンの戦友としての、オレからの忠告だからな!」


 それだけ言って満足したのか、セベクはその場から、スッと消えてしまった。

「…対策ねえ?この私の渾身のセキュリティを、安々と破って来るヤツラに対して、一体どうしろと…。」

 その場に残された雪子は、独りで呟いた。


「よし。サン・ジェルマンに相談してみようっと。」

 彼女は早速、シャワーを浴びて、出かける準備を始めた。


「…由理子と香子…鷹志にも、一応知らせておかなくてはね。彼女たちも古代日本で、アラハバキ相手に、結構派手に、ドンパチやってたらしいものねえ…。」

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