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1話 異世界転生

お初にお目にかかる方も、お久しぶりな方も、閲覧くださいましてありがとうございます。

誤字、脱字含め、日本語がおかしい箇所があると思います。内容もあまり自信ありませんが、生暖かい目で見守って下さると有難いです。

完結まで頑張って行きたいので、日々の皆様のアクセスやコメント、評価等で励まされますので、よろしくお願い申し上げます。

―――来世があるのならば、次は人間には生まれたくない…


よく晴れ渡った空が海面に反射して神秘的な美しさを感じさせ、この世界には自分のまだ見た事のない美しいものが沢山あったのだろうな、なんて感傷的に私をさせた。

そんな感情も、自分から吐き出される空気が気泡となり、海面へと向かっていく事で視界がどんどん遮られていく事や、それと比例するように息苦しくなり薄れ行く意識に、命の終わりを察したのだった。






のだが、よくある転生ものよろしく辺り一面真っ白な世界に自分は上下左右、前後の感覚さえなく漂っていた。

テンプレならそろそろ神様かなんかが登場するんだろうなー、なんてボケーっとして考えていると案の定、金髪金眼ナイスバディな古代ギリシア調衣装の女神様が、キラキラと眩い光を放ちながら登場した。


『初めまして。私は世界、アストミラの創造神。貴女の世界とは異なり、魔力があり魔法や魔物といったファンタジー溢れる世界です。貴女は地球での寿命を全うすること無く、自らの意識でその輪廻を離れました。』


私は自殺したのだ。

人間関係に悩み、同じ会社で長く働く事が出来ず、家族からも友人からも出来損ないの社会不適合者のレッテルを貼られて、生きる気力を失い海へ身を投げたのだ。


『本来ならば輪廻を外れた魂は無に帰されるのですが、私の世界ではマナ不足が深刻となっており、地球での生活ではマナは不要。それに加えて寿命を全うしなかった事で貴女の魂には沢山の、本当にそれはもう沢山のマナが詰まっているのです!』


女神は先程までの厳かで神聖な空気を気にせず、私にググッと顔を近付けて熱弁する。

その熱意がちょっと怖い。

私の様子に気がついたのか、ハッと我に返った様子で1つ咳払いをして最初の頃の様に話し出す。


『コホンっ!…えーっとですね。そういう訳でして、地球で生まれ変わる事の出来なくなった貴女の魂を私が見つけて、私の世界に引っ張って来たのです。』


ちょっと顔を赤らめた女神の口調が砕けてきている。


(ふむ。異世界転生というやつか。)


『そうそう!やっぱり日本の若者は理解が早いと他の世界の神も言っていたのは本当ね。説明が色々省けて助かるわ!』


おおう…なんだかとても喜んでいる女神。

某女神のような駄女神臭を漂わせ始めているが大丈夫だろうか。


『まぁ、こういうパターンの通り、使命は特にないです。貴女が生きているだけでマナは世界に流れるので、貴女は出来るだけ長く生きてくれるだけで大丈夫です。あ!勿論転生特典ありです!テンプレ通り、前世の記憶保持と言語系統、アイテムボックスはサービスになってます。他にお望みのチートをプレゼントする事になりますね。』


…この女神、大分地球の文化に染まってないか?大丈夫なんだろうか?

まぁ、こちらとしても色々理解しやすいし嬉しい特典ではあるけど…。

あ、そういえば…。


「女神様、私は転生したら何になるのでしょうか?出来れば人間以外がいいのです。……その、人間関係が原因で私は命を()ったので…。」


女神は私を見つめて数回瞬きを繰り返す。

その後にこりと柔らかな笑みをたたえて頷く。


『そうでしたね。それでしたら長く生きて頂きたい事もありますし、精霊や魔物、魔族なんていかがでしょうか?精霊は自由奔放ですし、魔物、魔族は種族、個体によっては群れや集落など集団を作りますが、魔物は特に一体でいる事が多いですよ。いかがします?』


(精霊はまだしも、魔物や魔族と来たか。なんだか討伐されそうで不安なんだけど…。)


『あ、そうですね。魔物や魔族は確かに人族によって、討伐されるリスクがあります。ですが、貴女のような沢山の、それはもう潤沢(じゅんたく)なマナをもった魂でしたら、並外れた魔物や魔族にはなりません。魔物でしたら、少なくともフェンリルのような上位種の中でも頂点付近から竜種の中位から高位あたりにはなりますから、人族がおいそれと討伐出来るものではありませんし、魔族にしたって魔王種になる事は間違いないですね。精霊になっても精霊王とかそこらへんになりますね!』


とても美しい顔を満足そうな満面の笑み女神が、当然のように語る内容に空いた口が塞がらない。

確かに討伐は難しいのかもしれないけれど、魔王や竜なんて存在しているだけで人族にとっては問題になるだろう。

討伐する為に人族は頑張るだろうし、1度や2度はきっと討伐隊が組まれて攻撃されるのだろう…。


『そんな攻撃屁でもないですし、1人でも生きていける種族ですよ。魔族や魔物、精霊は。』


私の考えを読んだ女神が言う。


『まぁ、人族に害をなす事がないと伝わればなんとかなるんじゃないでしょうか?確かに富や名誉、名声の為に討伐せんとする者や、年月の経過によってもどうなるかわからない、といった面もありますが。しかし、貴女程のマナをもった存在が負ける相手はそうそうおりませんよ?それこそ数千年に1人いるかいないか、といったところでしょうか?』


大丈夫ですよ、と無責任に宣う。

出来るだけ生きて欲しいと言いながら、なんだか大雑把だ。

にしても、やはり千年単位では生きて欲しい感じは読み取れる。

もし人間に転生していたとしたら、しれっと不老なんてステータスがついていたに違いない。

まぁ、なんにせよ長い時を生きるという課題は与えられる訳だ。

そんな今の私にとって悠久といえる時を生きる事になるのだから、私の今の状況を生んだ人間関係という(わずら)わしい事から(のが)れられるのならば、魔王にでもドラゴンにでもなろう。

そう覚悟を決めると女神と目が合う。

ニコリと微笑む女神はやはり綺麗だ。


『覚悟を決めたようでなによりです。それではどちらの種族にいたしましょうか?』


「…魔族でお願いします。」


私は魔族を選んだ。

精霊はどれかの属性や事柄に特化するものだ。

だから状況によっては不利になるし、悠久を生きるのだ。

色々な分野に手を出したくなるに決まっている。

それなのに1つのことに特化していては、自分の逆の属性やら状況では、十分に楽しめない、若しくは全く出来ない、なんて状況になりかねないのだ。

そう考えたら魔族しか自分には選択肢はなかった。


『わかりました。貴女の転生種族は魔族……魔王種への転生となります。』


フワリと1つの光の玉が女神の掌に生まれ、私へと吸い込まれて消える。


『さて、次はお待ちかねのチート選択ですねっ!私もワクワクですよっ!』


だいぶ楽しそうな女神に若干引きながらも私は頷く。

すると私の目の前にPCモニターの様な半透明の画面が浮かび上がり、たくさんの文字で無数のスキルが表示された。


『チートは3つまで!先程言ったように貴女の魂にはマナが潤沢にあります。それ(ゆえ)に、魔力等のステータスは他の種族に比べてズバ抜けて高くなっているので、ステータス補正関係は必要ないと思いますよ。』


…ふむ、とてもいい助言をもらった。

折角の魔法がある世界だから、魔法をバンバン使いたいと思っていたので、ステータス補正が欲しいと思っていた私にとっては、その分違うスキルがとれるという朗報だった。


タッチモニター式になっている画面の左上には検索がついていたので、めぼしいものを片っ端から検索にかけていく。

スキルの名前だけで、詳しい内容は表示されないのがちょっと意地悪な気もしたが、そこまでしてしまったらそれこそ沢山の時間を使って悩んでしまうくらい膨大な量のスキルだ。

それを3つ選ぶとなれば、さらにまた時間がかかる。

可能性は無限大と言ってもいいだろう。

ならば私は、大道を行こうではないか。


「全魔法適性と並列思考、錬金術でお願いします。」


私の発言に女神は一瞬の驚きを挟み、満足そうに頷いた。


『ちょっと早くてびっくりしましたが、いい選択なのではないでしょうか。うん、いいと思います。』


先程の様に女神の掌から光の玉が、今度は3つ生まれ、また私の中へと消えていく。


『それと、今選んでもらったスキルは成長します。貴女の寿命は永い。今生の中で切磋琢磨すれば、貴女と共にスキルは成長し、更なる高みへと昇る事が出来るでしょう。私はそれを見守っていますね。あ!たまぁに声をかけてしまうかもしれませんが、寿命の長いもの同士、仲良くしてくださいね?』


なかなか締まりのない女神ではあるが、それはそれで親しみがある、と言えるのかもしれない。

それに神といち生物が同じ仲間同士とは言えるのだろうか?

やはりなんとなく駄女神の気が…。

女神が微笑みを深めると意識が薄れていく。


『貴女の今生に幸あれ…』


そんな女神の言葉を最後に意識は途切れた。

お読み頂きありがとうございました。


誤字、脱字等あればご指摘ください。

よろしくお願い申し上げます。

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