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短編集  作者: 春鏡凪
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天の川

 君、星は好きかい?

 そうか、そうか。好きなのか。

 僕かい?僕も好きだよ。

 湖に写った星なんてものは格別だね。

 え?星自体は見上げないのかって?

 あぁ見上げないよ、そんなのつまらないじゃないか。

 眩しいわけじゃないよ。

 動かない彼らがつまらないから、揺らめく海へ浮かぶ星に価値を見出したわけでもない。

 ただ勘違いしそうになるからさ。

 湖を覗き込めば、そこには僕らと星が見える。

 真上にいる星ばかり見ていると、ずっと僕らを見つめている星たちの真意すら忘れてしまう。

 ほら、星と僕たちは一緒だろ。

 

 僕らも星の1つなのに、自分の輝きは目には映らない。

 

 彼らの思いをすべて見渡して、眩しいと悲しくなる。

 私は輝いていないと湖を揺らす。

 静かになった湖を覗き込めば、自分の後ろに星が見えるんだ。

 もうわかっただろ?

 僕らも星の1つだって、忘れちゃだめなんだ。

 自分より眩しくない星が見えないのは、君が眩しいからだよ。

 だから少し遠くの湖をみよう。

 そこにはきっと、天の川を泳ぐ君が見えるから。

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