表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/41

18 冒険者になろう

知らない道を見つけるとつい行ってみたくなります。今回はそんなお話しです。

 バイクはいつも見ている日常の風景を、新しい感覚で感じさせてくれる力をもっている。

 でも、バイクに乗っていると、それだけじゃない何かが私達の中に湧いてくる。

 それは一体なんと呼べばいいのだろう?

 いつも通る道の一本隣り。

 この道はどこに行くんだろう…

 そんな風に思ったことは無いだろうか?

 クルマならあまり気にはしないのかもしない。

 でも、バイクに乗っていると妙に気になる。

 気になると行ってみたくなる。

 バイクは取り回しが楽でクルマよりも簡単にUターン出来るし、ちょっとぐらい細い道でも入っていける。

 だからなのかもしれない。

 バイクはバイク乗りのこんな気持ち、『冒険心』を増幅するのだ。

 冒険といっても、とんでもない山奥や人里離れた場所に行く必要なんて無い。

 いつもの日常から隣りに一本入った道。

 それが『冒険』だ。

 よく見る風景と大して変わらない景色、どこも同じような舗装路、信号もあればコンビニだってある。

 どこが冒険なんだ! とみんな言うだろう。

 でも、どこに行くか解らない道を行く『ドキドキ』。

 今まで走ったことが無い道に自分のバイクを走らせる『ワクワク』。

 この気持ちは『冒険』なんじゃないだろうか?

 私は軽くて小回りの効くトレールバイクと、車格の小さな110ccのスクーターに乗っている。

 Uターンでも細い道でもおてのものだ。

 すると、フッと知らない脇道に入ってみたくなる。

 通勤路の一本隣りの脇道。

 クルマに乗っている時は多分、気にも留めないだろう。

 路面の舗装状態も他と同じだし、目に付く看板がある訳でもない。

 しいて違いを上げるなら、隣接する民家の植え込みが影を落としてちょっと薄暗いというくらいか。

 私は信号待ちでたまたま止まったその脇道の入り口で、陰になった道の奥に目をやり、そこから3秒も悩まなかった。

 ウィンカーを出してそちらにフロントタイヤを向ける。

 クラッチを繋いでゆっくりと発進。

 エンジンの回転数をあまり上げないまま、ほどほどのスピードで2速にシフトアップ。

 暗がりを抜けると通勤路と大して変わらないブロック塀が両側に並ぶ。

 車通りはほとんど無い。

 スピードをあまり上げずにソロソロと控えめな排気音で進む。

 しばらくすると舗装面が年季の入った色合いに変わる。

 交通量が少ないせいか古いわりにあまり路面は荒れていない。

 ブロック塀が垣根に変わった。

 少し懐かしい、子供の頃に見たような通りの風景が開ける。

 こんな風になってたんだ。

 垣根を眺めながらのんびりと進んでいく。

 立派な門構えの、古くからの家々が並んでいた。

 垣根の向こう側は真新しい建物に建て替えられているところもあるが、垣根自体はそのままという家が多い。

 民家の向こう側にいつも立ち寄るコンビニの看板が見える。

 普段通る道のホンのすぐ隣りにはこんな風景があったんだ。

 何てこともない小さな発見をなんだか嬉しく感じてしまう。

 日常のすぐ隣りにあった知らない道。

 たったそれだけで、知らない場所を走る新鮮な『ドキドキ』と、新しい発見をする『ワクワク』を感じることができる。

 バイクがあれば、『いつも』のすぐ隣りで冒険が始められるのだ。

 どこをどう行けば目的地に着くのかは当然のごとく解っている。

 でも、それとは別の脇道が気にかかる。

 いいさ、ダメだったらまたここまで引き返してこよう。

 コレだけでバイク乗りはその未知の脇道に踏み入っていく。

 旅先でも良い。

 いつもの通勤路でも良い。

 今まで気が付かなかった脇道を見つける。

 クルマに乗っている時は多分、気にも留めないような道。

 遠回りになるかもしれないが、気になった方向にハンドルを切る。

 知らない道を、いつもと違う道を走ってみたい。

 オンロードのバイクでもそうだし、私のようなオフロードのバイクに乗っていると尚更そんな気持ちが湧き上がってくる。

 そして、そういう道を走るのが、初めて見る景色や道、物、風景を目にするのが楽しくなる。

 バイク乗りは等しく冒険者だ。

 バイクで知らない道を行く時、周りの景色を見、路面を読みながら、胸の底からワクワクする気持ちが止まらなくなる。

 取り回しが楽ですぐにUターン出来る、細い道でも入っていける、なんてあとから取って付けた様な理由なんかいらない。

 バイクに乗ると意識が広がる。

 意識が広がると気持ちが素直に行動に現れる。

 気になった。

 だから行く。

 バイク乗りにはコレだけでいい。

 さあ、バイクに乗って知らない場所に出かけよう。

 私達は冒険者だ。

バイクに乗ったらどんなことでも楽しくなってきますね(^^ゞ

知らない道や知らない場所に行ってみたい、そんな気分になります。

あ~ツーリングに行きたくなってきました(>_<)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ