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Chopin 2012  作者: 中仙堂
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演奏会

Chopin 2012/ 001

.2011年1月30日 19:37 渡邉 憲三さん作成.

2005年、ワルシャワで、ショパンコンクールが開催された。




「……。」




会場受け付けの日、若い青年に、多くの関係者が驚いた。




そして当日、待に待ったコンクールが始ると、司会者の声が震えた。


「え~、次ぎの第13番。奏者は、フ、フレデリック・ショパン十七世さん。」


その途端に会場は異様な感激にざわめいた。


スポットライトに道を誘導され、おずおずと入場して来たのは、


未だうら若い十六歳の青年だった。


彼は軽く会釈をすると、ゆっくり椅子に腰掛けた。


暫く会場は溜め息で落ち着かなかった。


観客の多くはどんな演奏が始るのか固唾を飲み中々静まらなかった。


其の時、何かの弾みで会場の窓から、闖入者が現れた。


一匹の虻が演奏に立ち向かうフレデリック青年の耳に飛び込んで


一騒動を起すとは誰が考えただろう。


軈て会場は鎮まり返り、様々な演奏課題が続き、そして終った。






観客が去り、静寂に包まれた会場の控え室から、スタッフが帰り始めた。


「フエデリック君、大変残念だったね。」


傷心の彼は肩を落としてタクシーを呼び止めた。




七年後、アメリカのオックスフォードの研究室に彼は居た。


ダークグリーンのドアを若い女性がノックして、


「誰。」


「オリーブよ。」


「どうぞ。」


白い壁に包まれた空間の垢抜けた調度の部屋に、


不思議な機械に囲まれて、部屋の居住者が奮闘中だった。


「相変わらずね。」


「いや、今日は可成りの進歩だ。」


「人工ダイヤの発明?」


「いや、もっと凄いものさ。」


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