表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
教えて、名前の由来とか  作者: 前田依茉
1/2

十七歳の手相

あの頃は、

未来なんて、まだ遠かった。

人を好きになることより、

失うことの方が、ずっと簡単だった。

放課後が終わるなんて、

あの頃の私たちは知らなかった。

これは、運命の話ではない。

運命だと思ってしまった、誰かの話だ。

十九歳で大恋愛をして、

二十一歳で大失恋をする。

そんな予言を、私は笑っていた。

高校生の時、生徒会室で後輩が手相を見てくれたことがある。


「美桜先輩、これやばいです!!」


 机に身を乗り出した後輩は、美桜の左手をぺたぺた触りながら騒いだ。


「遠くの土地に運命の人いますよ」


「遠くってどこ」


「隣の県とか?」


「急に現実的」


 二人で笑って、近くで作業していた役員に「うるさい」と怒られた。

 でも後輩は止まらない。


「あと、十九で大恋愛して、二十一で大失恋します。」


「最悪!!」


「でもめちゃくちゃ恋愛運あります!」


「何その意味わかんない情報!」


 あの頃は、放課後がずっと続くと思っていた。


 体育祭準備の倉庫の匂いとか、生徒会だけにあるソファとか、窓から見えるグラウンドの夕焼けとか。


 何も特別じゃない時間が、どうしてあんなに楽しかったのか、今でも分からない。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

美桜にとっての「運命」が何だったのか、読んでくださった方それぞれに違う答えがあれば嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ