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断末魔の叫びが周囲にこだまする。俺の炎は不死の炎。不死の炎だが、巻き込まれた者は確実な死が待ってるのは言うまでもない。不死なのはただの特性だ。この炎を持ってたやつの……仲間たちが俺に託した力はこの身の内に確かにある。実態をなくし、炎となった俺には銃弾なんてものはまったくもって意味をなさない。全ては体をすり抜けていってしまう。


 ぼとぼとと、黒焦げになった者たちが落ちていく。だが……その時、愛聖女が俺を捕まえようと手を伸ばしてくる。


(無駄だ)


 そんな風に思った。けど……


(何!?)


 奴はつかむ。俺のどこかも分からない炎の一部を愛聖女はつかんだんだ。炎をつかむだなんてどういうことだ? わからない。だが、確かに愛聖女は俺を……炎をつかんでいる。そして辿り寄せていく。大きく広がってた俺という炎が愛聖女の手の中に収められていく。


(まずい!)


 俺はとっさにそう思った。このまま炎でいるとまずい。なにせ炎をつかむのもそうだが、炎によってのダメージも愛聖女にはないみたいだ。普通は炎を掴めても、その炎によってダメージを追うはずだろう。なにせ炎なんだ。そしてこの炎は普通じゃない。魂までも焼ける不死の火だ。なのに……それをなんとも思わずに触れる。やはり愛聖女は厄介だ。俺は一部を実態に戻す。腕を戻し、そしてその腕の先には王の剣を現した。確かに炎になった俺を掴んだのは驚愕だった。


 だが、これも想定内だ。なにせ愛聖女はあくまでもラーゼの奴の力だ。それに変わりはない。そこにはどうあがいても繋がりがある。これまでとは違う力で現れてる愛聖女。それによって王の剣でもラーゼという認識が甘かった。いや惑わされてたと言っていい。


 なにせこの王の剣はラーゼを殺すための剣であり、そしてそれを成せば世界が王と認める剣である。だからこそ、この剣はラーゼにとっての天敵であり、弱点そのものといっていい。それが通りづらかった。愛聖女には。


 だが、俺も学んだ。取り込んだ。ラーゼや魔王が種族の特性を取り込めるように、進化の果てにたどり着いても、俺はそこで満足なんてしなかった。なにせ、ラーゼたちはそこで満足してたら届かないと思ったからだ。


 そしてきっとそれは正しかっただろう。どこまでも……こいつは俺を見下してくる。だから引きずりおろすためには俺はいつだって走らないといけなかった。奴にできることはやれないといけなかった。


 そして俺が取り込んだのは仲間たちの魂だけじゃない。進化の果てに……俺は魂の器を広げてる。仲間たちを受け入れるために……そしてそれはお前にこの刃を届かせるために――だ!!


 俺は愛聖女に向かって王の剣は突き刺す。愛聖女はその剣を片手でとめた。今までなら、軽傷を負わせるだけだった。だが……今、学習して学んで愛聖女とラーゼのつながりを辿れる俺ならそれで終わりはしない。なにせこの剣は王の剣。


「王の剣お前を逃しはしない! ラーゼエエエエエエエエ!!」

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