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ジョーカー・ガン  作者: 唄海
1章 撃鉄を起こせ
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そんなことないよ

「君……ホーネットなの……?」


 少女は銃を見つめながら聞いてくる。


「俺、は」


 どう答えたらいいのか分からない。もし、ホーネットが危険視されているなら、俺は少女から距離を置かれるだろう。

 別にそれならそれでいいはずだ。さっさと出て行けばいい。それなのに、俺はそれが怖かった。


「………」


 そのまま黙り込む。このままじゃもっと怪しまれるだけだって言うのに、いい返事が思い浮かばない。


「君?」


 黙っている俺を、少女は訝しげに覗き込んで来る。思わず目を逸らしてしまう。


「やっぱり、言えない事なの?」

「……ごめん」


 俯く。その視界に、銃と、銃とは不釣り合いな細い手が差し出された。


「はい、これ」


 ぽん、と俺の手の平に銃を置く。


「大切な物なんでしょ?」

「……人殺しにしか使えない物なんていらねぇよ。クソが」


 思わず少女に当たるような口調で言ってしまった。少女は俺の物を返しただけなのに、俺はそれがどうしようもなく辛い。

 まるで、これで殺せと言わんばかりに。お前はこれしか生きる道が無いと。


「そんなことないよ」

「……」

「ぜったいに、そんなことないよ」


 だと言うのに、少女は静かに微笑みながら俺の頭を撫でてきた。

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