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闇に潜む城3

「弓タゲ(ターゲット)

「えっ?」


 ダークガードを倒して安心していたら、弓を構えるダークアーチャーの姿があった。

 壁際にいるので、かなり距離があるはず。

 索敵範囲は広くないと思ったけど、そうでもなかったらしい。


 スパッ。


 矢を切り払いながら、距離を詰めていくりょーちゃん。

 ダークウォーリアの後ろに隠れようとするので、スロウショットでまとめて狙う。

 

 ぶすり。


 距離が近かったこともあって、両方に鈍足効果がかかった。

 それを見たりょーちゃんが、ダークアーチャーに狙いを定める。

 ダークウォーリアはこっちに向かってくる。

 とりあえず、ディレイショットで様子を見る。


 ドゴォ!


 ダークアーチャーが飛んでくる。

 例の連携につなげるのかな?

 りょーちゃんの動きを観察すると、ダッシュで近づいてきた。

 そうなると、運送連携のほうかも?

 ロッドに持ち替えて準備する。


 スカッ。


 ダッシュ攻撃をわざと空振りする。

 そこから、起き上がりに合わせてステップ。


 ぽっこーん。


 反撃の硬直に合わせて、スマッシュを入れる。

 りょーちゃんは……ダークウォーリアの迎撃に向かった。

 ボクもそっちに行ったら、ダークアーチャーに逃げられちゃうよね?

 りょーちゃんがなんとかするまで、こっちで対処をしておこう。

 走って近づいて、わざと攻撃を外す。

 起き上がりに合わせて、ステップ。


 ブンッ。


 ホントだ。

 起き上がりに攻撃してきた。

 先にステップしていたので、うまい感じに回避する。

 ……とはいえ、相手の通常攻撃と、ステップの硬直時間は、ほぼ同じくらい。

 ロッドを構えたまま、相手の反応を待つ。


「……」


 弓を振りかぶったまま、その場を動かないアーチャー。


「……」


 にらみ合ったまま、どちらも動かない。

 先に仕掛けようかとも思ったけど、きっと相手もそれを狙っている。


 ドゴォ!


 どうしようかと思っていたら、りょーちゃんがやってきた。

 吹き飛ばしスキルで、ダークウォーリアを遠くへ置いてきたようだ。


 カタカタ。


 2対1になったことで逃げようとする。

 そうはさせないと、後ろから叩いて動きを止める。

 そこにりょーちゃんが追いついて……。


 サクッ。


 通常攻撃を放った。


「あれ?」

CT(クールタイム)

「あ、そっか」


 ウォーリアに使ったばかりなので、まだスマッシュのクールタイムが終わっていなかった。

 ノックバックで離れていくので、その先を追いかける。

 相手の行動がわからないので、とりあえずステップしておく。


 スカッ。


 いい感じに外せた。

 次の行動は……。


「……」

「……」


 ドゴォ!


 追いついてきたりょーちゃんが、今度こそスマッシュを決める。

 ダウン追い討ちも入れて、ダークアーチャーを撃破。

 ダークウォーリアが駆け寄ってきたので、弓に持ち替え。

 ギリギリまで引きつけてから、矢を放つ。


 スパッ。


 切り払われてノーダメージ。

 そこに……。


 サクッ。


 りょーちゃんの通常攻撃。

 ノックバック。

 復帰に合わせて、ステップをする。


 ぐるん。


「あれ?」


 反撃が来るかと思ったら、前転回避だった。

 違うパターンもあるようだ。


 ドゴォ!


 転がった先をりょーちゃんが拾う。

 結果的にはオッケーだった。

 持ち替えステップしながら、着地地点へ移動する。

 りょーちゃんは待機しているので、ダメージ連携のほうかな?

 スマッシュの準備をする。

 起き上がりに、飛び道具重ね。

 転がり始めたところを、即拾う。


 ぽっこーん。


 りょーちゃんのところへ戻っていく。

 硬直が解け次第、ダメージプラスの詠唱。


 ザシュッ!


 高ダメージを叩き出して、ダークウォーリアも倒す。

 2体1になれば、だいぶ安定してやれそう。

 片方が近くでぴょんぴょんしているだけでも、わりとなんとかなるのかもしれない。


「あとは……」


 重装型のダークアーマー1体。

 見るからに硬そうなので、ダメージ連携でも倒しきれないかも?


「近接物理耐性とアーマー持ち(のけぞり無効)(※1)だから、弓で」

「うん、わかった」


 射程ギリギリからスロウショットを放つ。

 それに合わせて、りょーちゃんが接近する。


 ぶすり。


 矢が刺さった瞬間、りょーちゃんがダークアーマーに抱きついた。


 ぽーん。


 上手投げの要領で、投げ飛ばす。

 あきらかに体格差があるのに、何メートルと飛んでいく。

 ゲームの中のこととはいえ、不思議な感覚になる。

 ぼーっとしてるわけにもいかないので、起き上がりを弓で狙う。


 キンッ。


 振り上げた腕に弾かれて、ダメージが通らない。


 ぽーん。


 多少の硬直はあるで、同じようにりょーちゃんが投げ飛ばす。

 再び、起き上がりを弓で狙って……。


「?」


 斧が光り出している。

 何かスキルを使うみたいだけど、発動前ならつぶせるはず。


 ぶすり。


 狙い通り、起き上がりに矢が刺さる。

 これで、スキルはキャンセルに……。


「!」


 矢が刺さったまま、斧を振りかぶる。

 光が消えていない……のけぞり無効だった!


 ブンッ。


 ハエ叩きでも持っているかのような速度で、斧を振るう。


「っ!」


 耳をつんざく爆裂音。

 地面が割れて、衝撃波と共に飛び散る。

 ここは範囲外だったみたいだけど、風圧だけは感じ取れた。

 まともに当たっていたら、3回くらいは倒されそうな威力。


「えーと……」


 りょーちゃんの姿は……いた。

 相手の後ろに回っている。

 スキル発動の準備もしているので、相手の攻撃……もしくは、その前から裏回りしていたのかも。

 大ぶりな一撃だけあって、硬直時間も長い。

 ダークアーマーが動く前に、りょーちゃんのスキルが発動する。


 キィン!


 攻撃は当たったけど、いつもとは違う音が響く。

 ダメージ表記はクリティカル扱いになっているけど、そのダメージも半分くらいだった。


『210!』


 反撃を受けて倒れる。

 安定の一撃。

 近接物理耐性があるので、近接単体火力特化(脳筋)のりょーちゃんとは相性が悪い。

 復活薬を使いたいところだけど……。


「こっち来るよね」


 フルフェイスの中の赤い光が、こちらをにらみつける。

 移動速度はそこまでじゃないので、部屋をぐるっと回って時間を稼ごう。

 まずは、部屋の対角線上に移動。

 途中で弓に持ち替えて、スロウショットの準備をする。

 普通に放っても、どうせ当たらない。

 当てるためには、密着する必要がある。


「……」


 弓を構えたまま、接近してくるのを待つ。

 タイミングさえ間違わなければ、たぶんいけるはず。

 巨体が目の前まで迫り、斧を振りかぶる。


「っ!」


 矢を放つと同時に、スキルキャンセル。

 すぐにステップをし、攻撃を回避する。


 ブン!


 風切り音が通り過ぎるけど、ダメージ表記はない。

 当て逃げできた。

 鈍足状態になっているダークアーマーを振り切って、りょーちゃんの元へと急ぐ。

 『魔法や弓が強すぎる!』といった意見が多数あるので、EXダンジョンや上級狩場では『遠距離攻撃で狂暴化』や『遠距離ダメージ反射率200%』などぶっとんだ設定にして対策しています。

 その対抗手段として、装備を外して火力調整をしながら遠距離で倒す方法が採用されています。


 全裸で遠距離攻撃するのが主流なゲームです。


※1、アーマー持ち:『ハイパーアーマー』や『スーパーアーマー』のこと。

 のけぞり無効になって自由に反撃できたりするすっごい状態。

 多くのボスが標準装備している。

 これがないと遠距離攻撃だけで簡単にハメ殺せる。

 現実世界で説明すると、辞表を叩きつけてからの無敵感。

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