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地名や人名

「それではここまでの授業のおさらいをします」


 エイカ先生が問題を出してくる。


「第一皇子殿下のお名前は?」

「アルドナミル・リッコローブ・サトサリミ・ビルボディさんです」

「皇子殿下」

「アルドナミル・リッコローブ・サトサリミ・ビルボディ皇子殿下です」

「よろしい」


 ビルボディ皇帝陛下と皇后陛下の間に生まれた皇位継承の第一位。

 現在20歳。

 本来であれば次期皇帝として政治やパーティーに参加する立場であるけど、病弱でほとんど外に出ることがないらしい。

 ゲームの中でも登場する機会は少なそうだし攻略対象ではないサブキャラ扱いなのかも。

 皇子としての資質を問う声も多く、すでに多数の戦果をあげている次男のアブサイド第二皇子殿下を推す動きが活発だとか。

 ただ、アブサイドさんの母親は側室であることから、血筋を第一に考える貴族はアルドナミルさんを推している。

 特に発言力が高い三大公爵家のうち、1つはアブドナミルさん、1つはアブサイドさん。

 そして、ベルダン家はアブサイドさんと婚約関係を結んでいる。

 両家の結婚は政治的な面でとても重要な要素になっているようだ。


「第二皇子殿下のお名前、年齢、所属」

「アブサイド・リッコローブ・サトサリミ・ビルボディ皇子殿下。今年で18歳。グレントニー学園の3年生であり、皇国騎士団の副団長を勤めています」

「正確には第二騎士団の副団長」

「あ、そうでした」


 部隊もたくさん分かれているから正確に覚えないと。

 第一と第二で配属場所がまったくの逆方向なんてこともあるらしい。


「友好を結んでいる隣国の名は?」

「えっと……」

「えっと言わない」

「……タバライフ王国?」

「それは戦争中の敵国でタバライフ帝国です。隣国は東レスチベプン王国」

「レスチ……」


 説明を受けたはずなのにパッと出てこない。

 独自の名前が多くてなんとなくの雰囲気を覚えるだけでも精いっぱい。

 何度も繰り返し勉強しないと頭の中に入らないかも。


「東レスチベプン王国の王子もグレントニー学園に通っていますから確実に覚えてください」

「わかりました」

「次は……」


 どんどん授業が進んでいく。

 時間がないから仕方ないとはいえ、かなりハイペース。

 新しい知識が滝のように流れ込んできてそのままあふれ出ていきそう。

 せめて事前にこのゲームを一度プレイできたらよかったんだけど、始まってしまったものは仕方がない。

 がんばって覚えるしかない。

 どうしてもわからないことがあったらナビ子さんに教えてもらおう。

 わからないことがあったら誰もいない空間に向かって話しかければオッケー。

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