十七『僕達の「目的」は、「ダンジョン」制覇です。』
「え?いいの?」
華月 巧が、悦んだ。思わず笑みで破顔した。かなり嬉しい様だ。
父が頷いた。
「白神の許可は貰ったと言うよりな、彼奴に頼まれたと言うかーーな。巧なら『攻略』は『得意』だろ。頼むよ巧君。で、『レベル』の『上げ方』は、勿論『理解ってる』よな?」
陽藍の言葉に、巧は頷いた。「余裕。」と。そして、
「でもお父さん、海は?置いてっていいの?」と、質問した。
「そうだな。」と、父は答えた。海は反論したが。
「ちょっお父さん!僕も!」と。
「『海』は又『今度』な。それより『面白い』事、しに行こうぜ?」
と、父陽藍は答えたのだった。海は『面白い事?』とオウム返しした。
「コン」ーーと、父は『狐』を『呼んだ』。『狐』は、返事をする。狐の名は今は『コン』と言う。ーー陽藍が『紺』と言う名を与えたーー『彼』は、『元』神様だった。ーー此の星のではないが。一年程前に複数のルール違反を犯し、神様を『解雇』された『元』狐だった。ちょっと複雑な経歴のある『狸』である。詳しく言うと、『狸の剥製』を、身体代わりに『使う』、元は神様だった『狐』の『魂』が入っている、『動く』生命体ーーが、現在の『彼』で在る。
まとめると、『普通』では無い。ちょっと変わった『生き物』だ。『幻術』が使える。『幻惑』は、力不足なのか、現在使えないーーそう言った処だろうか。そんな生き物で在る。
呼ばれた『紺』は、巧に言った。
「俺も『制覇』やるから巧と『競争』。巧、方角、どっちから『やる』?俺は『西』にしようかな?」
紺の言葉に、巧が『ん?』と返した。父が補足する。
「同じ『処』二回攻略しても『無駄』だろ?エリア『決めちまえ』よ。その方が楽だろ?」
「あ、そゆことか。」巧も理解ったらしい。
『此の』世界ーーつまり此の星には、『ダンジョン』、神が造りし『宝物が出ます』ーーと言う、『洞窟』が、在る。星神白神は、自分の世界に『其れ』を確か『57』個『造った』らしいーー『今の所』は。『攻略』報酬『アイテム』を、先に『造ら』ないと、ダンジョンが作れないーーなので、『現在』存在する『ダンジョン』は、『57』個だが、ひとつは既に『制覇』済だった。
一年前に、佐木 直夏が、『制覇』報酬を得たので、其処に『用』は『無い』ーーつまり、
「56÷2か。28ずつ?」巧が確認すると父が頷く。「地図は?」
巧は『此の世界』の、『地図』を未だ把握していない。父が指を『振った』。巧の『脳内』に、『地図』が、『登録』された。
巧が其れで、『ダンジョン』位置『マップ』を、把握する。「成る程。了解。」そう言った。
「効率良くいこうよ」と。「『外』から『円』を描きながら、『攻略』するね。紺は『中心』から『行きな』よ。効率的だろ?」
「げっ」と、紺が言った。『………そう来たか……(なっ、なるほど〜)』
「『時計まわり』と『逆』周りすると、ぶつかるから、それで。」と、巧が付け加えた。
「あっ!なるほど。」確かにと弟が頷いた。
「お父さん。『念の為』にさ、『制覇』済、『色変え』とか、出来ないかな?」と、更に巧が言う。
「『巧』が『そう』『イメージ』すりゃ『出来る』よ。おまえの『頭』の『中』なんだから。」
父が言うので、やってみた。海は『嘘?!まじで?』と、言っていたが。
「あ、本当だ。うん、ありがとお父さん。じゃ、もう行っていい?」
父が頷いたので、オーケーらしい。『気を付けて行って来い。』そう言われてから、巧は『飛ん』だ。
「お〜」と、紺が感心していた。海は苦笑いする。巧と『又』差が付いたと思ったのだった。
父に呼ばれて、父を見た。
「『得手』『不得手』ってあるだろ。海は海の『得意』な『事』をやりに行くんだよ。」
海は素直に、頷いた。ただ、兄に『置いて』行かれるのは、さみしかったーーそれだけだ。
「さてと。じゃあ『お兄ちゃん』、『行きま』しょうか。」
何故か『友理奈』が、そう言った。海は首を傾げた。友理奈は夏文にもそう『言った』。
「よしっ『しゅっぱあ〜つ。』いくよ『友理奈』、あと『夏文』。」
紺が満足そうにそう言ったので、海は慌てる。
「あう〜うっ!」
夏文は、気合い十分だった。海が『え?』と言った頃には、友理奈と夏文は、『紺』と一緒に『消え』ていた。
「ちょっ!!」慌てる海に、
「海。慌てんな。さ、帰るぞ?」と、父が言った。
海がきょとんとする。父は笑顔だ。母も、同級生、木ノ下 なつのも。笑顔だった。
呆然とした息子に、父は言った。
「『馬鹿』。『夏休み』終わっちまうぞ。『帰る』ぞ」と。
海は当然『ええっ!?!?』と言ったのだった。
× × ×
『巧君〜聞こえるかな〜?』
頭の中に、『白神』の声がした。巧は応える。
「白神さん。『聞こえ』じゃなく、『聴こえ』るが、『正解』。」
「細かいよ!」 「あ、クリアに成った。オッケ、『聴こえる』よ。」
巧は笑った。勿論だが、『敵』を『倒し』ながらだった。白神は言う。
「…………。相変わらず『陽藍』様の『お子様』達は、『規格外』ですね。…………………何、その強さは? はやっ」と。
「よし!『此れ』?一回『そっち』送るの?」巧は『報酬』を、手にし、言った。
白神は、「邪魔にならないなら、後でまとめてでも、どちらでも。」と、答えた。オッケーと言った巧は、又言った。
「次、いくね」と。言うと同時に『いなかった』。白神は『巧』の、『気配』の『追跡』に、目一杯だった。はははっと渇いた笑いが洩れた頃には、見付けた巧は、『次』の『攻略』を、終える頃だった。
「わ〜追いつかね〜どうしようこれ………。」
巧は、『言付』通り、『最速』で、『攻略』『制覇』する気らしいーーという事『だけ』は、白神『でも』わかった。今、暫く『省エネ』だった『巧』の『エネルギー』は、『余り』まくって在るーーそれだけだった。
「はい。『十個』目。次はっと。」
開始『五分』で、十個目攻略致しました。誰が『信じ』るんだ?これ?
更に五分後には、三つ『攻略』して在た。
「じょっ、『上級』迷宮をーー五分で?」しかも三つ。
因みに『紺』は、『今』、『一つ目』を、『攻略』し終えた。それでも勿論『早い』のだが。
「……………………あ、いた。」
白神が巧に『追い付いた』時、巧は『休憩中』だった。流石に水分補給していた。が、一応聞く。
『巧さ〜ん、今何個目〜?』と。巧の声がする。「何で急に『さん』なの?」気持ち悪いなと巧は言ったのだったーー
そして。
「今『20』個目、手に入れたから、後『8つ』かな。僕の『ノルマ』。ちょっと待って。『補給』するからーー」
「………………………………………は?……………………………………え?」
未だ、開始20分経って…………………………………………………………、無いよね?
巧は水分の他に、持って来ていた、『補給食』を軽く食し、呼吸を整えた。そして『さ、行くかな。』と、軽く言った。
此の時で、開始から丁度『20分』だった。因みに『紺』チームは、慣れて来たのか、ペースアップし、現在『三つ目』の攻略を終えた所だった。しつこいが、此れも『ありえない』ハイ・ペースなのだが……
更に五分後には、巧は『四つ』の報酬を手にし、其の『四分後』に、ノルマ最後の『報酬』を、獲得していた。
「はい『完了』。」
「嫌、巧さ、いえ、巧ーー君。休憩したら『続き』をーー」
「大丈夫、いくよ。」
そういう『ペース』で、巧達が「はい、じゃ『お題完了』ね。」と、『仕事』を終えたのは、
開始から一時間掛からなかった訳だ。
流石に紺が、『早いよ!』と苦言したのだったーー
巧は、紺に応えた。
「伊達に『ゲーマー』やってないから。」と。
華月 巧は、兄『陸』の作ったロールプレイングゲームアプリ、一位常連で在る。記録保持者で在る。理由になるかならないかはーー定かでは無いが。
合気道有段者で在る経歴の方は、役に立っているのではないだろうかーー恐らく。
白神が、『神の権限』で、巧達『以外』を、『入れなかった』が為に成り立った『記録』でも在るが、兎に角『目的』は果たしたので、此れで良いので在ろうーー。恐らく。




