No name #14
僕は知っている
僕の心も
僕の肉体も
薄汚れて
腐敗していることを
僕は知っている
僕の心も
僕の肉体も
カタカタと
壊れた音を奏でていることを
僕は暗黒の塊
意思を持つヘドロ
総てを冒涜する
禍々しい獣
矮小で醜く愚かな存在
誰一人として
救うこともできず
ただ傷つけて
血を流させる
手を握ろうと
醜い腕を差し出せば
その歪んだ爪で肉をえぐり
慰めようと
身震いする声を出せば
そのおぞましさで魂を喰らう
僕は疎まれる
僕は蔑まれる
僕は否定される
僕がするのと同じように
不信と不遜とこの世の総ての
黒い気持ちの塊
僕はそういうものだ
僕は人間ではない
ヒトに焦がれて
ヒトの容をして
ヒトに似せて創った
灰の獣
僕の精神
僕の肉体は
人間にあって人間に非ず
ヒトを模した何か
ヒトの最も対極にある何か
だけれど
僕は知っている
僕の魂は
純粋だ
僕の魂だけは
何者にも冒されない
僕の魂は
銀河の輝きを持っている
総ての意思に与えられた
魂と同じ輝きを持っている
僕の心は
僕の肉体は
腐っている
けれど
僕の魂は違う
僕の魂は冷たく輝く
清純な銀河の光を持っている
僕の魂は
燃えている
爆発的な光を発して
僕の魂の銀河は
渦巻いて生きている
醜い獣の体と
おぞましい黒い心に阻まれて
その光は
世界を射抜くことができない
僕は悶えている
早く
早く
この腐ったものを清めて
あるいは捨て去って
僕の魂の銀河を
開放したい
僕の魂の光を
世界に見せたい
僕の魂の脈動で
世界を満たしたい
僕の魂は
銀河の生命力を持っている
僕の魂は
存在している
僕の魂は
清純で
まっすぐな光を放っている
きらきらと煌いている
僕の魂は
何者にも冒されない
僕は獣の心と
暗闇の肉体の中に
銀河の魂を持っている




