授業
授業が始まり、初めは座学で魔物との魔法の相性やランク、討伐や調査をする際に必要な事を学んだ。
冒険者ギルドでも簡単な事は学ぶが、細かい事は実践を通して経験していくしかない為、討伐の依頼は学園を卒業するまでは、命の危険のないEかDランクの物のみしか受領出来ないことになっている。
例外として、学園へ通えない事情がある者に関しては高ランクの冒険者とのパーティに3年属する事を条件としている
2ヶ月ほど経った頃
「今日は探検行くぞ!」
「は…?」
担任の放った言葉に全員が口を開けて固まった
「今日は、転移して森に探検にいくぞ」
「いや、なんで?」
再度、付け加えて言い直した進藤に亜希羅が聞き返した
「チームごとの戦力を見たいのと、あとは現地でのお楽しみだ」
「へぇ…」
興味のなさそうに亜希羅はかえした
「神楽先生…、転移先は?」
「この学園の裏にある森の入り口だ。一般の人が許可なく近付けないように転移石を使わなきゃ行けないように魔法式が組まれてる」
「いや、授業の一環での探索なのはわかりましたけど、説明が足りなすぎでは?」
「楽しみも必要だろう?」
悪戯っぽく笑う進藤に生徒たちはため息をついて追求を諦めた
理由はともあれ授業には変わりないので担任に従い、校内のとある場所に着ていた
「うわ、ここも広っ…」
地下にあるその広い空間の中心には六本の水晶の柱
そして、それを起点として描かれている巨大な魔法陣
「アレの上に乗って転移する」
進藤が先に魔法陣の中心へ移動して生徒達を誘導する。周囲を見渡し全員が魔法陣の中に入った事を確認すると一枚の紙を取り出した
「ここに転移場所が書いてある
なので、コレを中心に落とします」
取り出した紙をひと言付け加えただけで手を離した。
「えぇぇぇええっ!?」
予想していなかった出来事に全員が声をあげる
ひらひらと落ちる紙にいろいろと言いたいことがあったが叶わずソレは下に落ち、瞬く間に魔法陣が反応し光に包まれた
目を開けた時にはそこは緑一色の森の中だった
「何なんだ、この移動方法は」
そう、誰かがそう呟いやいた
“転移”と最後に呟いた以外は何も言葉にしていない。
普通であれば転移の為の詠唱と最後に場所を言葉にする
だが、今回は紙を落としただけ
「疑問に思ってるようだから答えるが、今回の移動は特別だぞー、理事長が転移用に事前に用意してくれてたんだ。片道切符だから帰りの分は詠唱はするぞ」
そう説明がされた
「で、ここで何すんの?」
「この先で“使い魔”を使役してもらう」
「…は?」
再び全員の声が漏れた
「使い、魔?」
「あぁ、そうだ。
この森の中のある場所に儀式用の洞窟がある
その中に祭壇があってな、そこで契約をする」
「へぇ、で、その洞窟はどこなんです?」
アランが聞く
「自分たちで探せ」
「えぇぇぇ…」
「今回の授業内容は、チームの戦闘能力だからな
使い魔の使役はついでだ
ノア、ウィル、朝霧は除外な。
ちなみに、使い魔は魔力の属性や魔力量、親和性、によっても何が出てくるかは予測き不可能だ」
言葉を話せるヤツはランクも高いしレアだぞ、と続けた。
「そうそう、各チーム別々に行動しろよ?
じゃ、俺は洞窟で待ってるからな」
そう言うと進藤は指をパチンとならし姿を消した
転移をした様子はないため何処かで見ているのだろうと朔夜は思う
「えっと…、とりあえず、行こうか」
沈黙が続く中、ウィルが声を発した
その言葉に皆が賛成し歩き始めた
森の中で別れ道は幾つもある。
Sクラスのメンバーはその中のひとつの別れ道で止まっていた
「…通りやすい道はちょうど、4つあるな…」
舗装されている道の他にも通れる道はあったが、分岐点で全員が止まる
「なんてゆうか…偶然にしちゃできすぎだよなぁ…」
マップを開いても現在地と簡略された道が載っているのみで、詳細が全くわからない。
「とりあえず、進むしかないですね!」
結果、じゃんけんをし勝ったチームから選ぶことになった
「さっすが翔ちゃん!!」
「一人勝ちってすごいな…」
「まぁ、もともと運いいしな翔歌って」
「あははは……」
道は右から2番目の道を選んだ
理由は、亜希羅いわく“面白そう”
右からサファイア、アメジスト、ガーネット、エメラルド
「れっつ、ごーっ!」
亜希羅が拳を空に向かって突き上げ、意気揚々と先頭を行く
「なぁ」
「「「ん?」」」
「これさ、“実力を見たい”って言ってたよな?」
「うん」
「ってことは、なんかトラップ仕掛けてあるとか、先生が見てるだろうから、攻撃仕掛けられたりとかあるだろうなー」
「え。ほんと!?
楽しそうな事あるじゃない」
気楽に言う朔夜に対し目を輝かせる亜希羅と苦笑いしかできない翔歌と煌牙だった
「「(無事に終わるといいな…)」」




