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第2話

「1-A諸君、私は今日から君たちの担任になる国際連合だ。気軽に国連先生と呼んでくれて構わない。」

どうやらヤー達1-Aの担任は国際連合という先生が務めるらしい。

「さて、まずはお互いのことを知らないとな。先生から自己紹介するから、その後みんなも順番に自己紹介してくれ。私は国際連合、父の国際連盟もここで教師をしている。好きなものは国連軍を派遣すること、嫌いなものは拒否権だ。」

どうにもクセの強い教師だな…。

「じゃあ次は俺だな!俺はアメリカ!アメリカ・イングランド・ゲルマン!好きなものはハンバーガー、嫌いなものは野菜だ!」

やっぱりアメリカはアメリカだな…。

「…僕はカナダ・イングランド・ゲルマン。好きなものはメープルシロップ、嫌いなものは隣の頭がハンバーガーで埋め尽くされてる馬鹿。」

カナダはボクっ娘か…。

「我の名は中国或夜(チューゴク・アルヨ)。好きなものは拒否権、嫌いなものは阿片アル。」

「私はフランスよ!フランス・フランク・ローマ。好きなものは愛、嫌いなものは革命よ。」

ふんふん、フランスは愛が…

って、気づいたらヤーの番が近づいてきている!?

やばい、何て言おうか。

「我はスイス。スイス・ドイッチュ・ローマ。好きなものは傭兵とチーズ、嫌いなものは貴様らのような低俗な国家だ。」

スイスは厨二病か…。

やばい、みんなキャラが濃いな…。

「次はロシアだ。」

冷酷な教師め、クソっ!スーカッブーリャ!

「あの…国連先生、拒否権を発動しても…?」

「あ゛?」

「やっぱなんでもないです…」

仕方ない、とりあえずシンプルに行くか。

「…ヤーの名前はロシア。ロシア・ソヴェートコフ・ルーシ。好きなものは拒否権と特別軍事作戦、それからボルシチとウォッカ。嫌いなものは…NATOの東方拡大とナ◯スかな。」

めちゃくちゃ緊張するな、これ…。

「私はイギリス…。イギリス・イングランド・ゲルマン。私の父もこの学園の教師をしているわ。好きなものは紅茶と国教会、嫌いなものはアメリカに関連する全てと離婚を認めないカトリックよ。」

イギリスもクセが強いな…。

「…よし、これで全員終わったな。」

黒板の前に立つ国連先生は、こめかみを押さえながら深くため息をついた。出席簿を持つ手が微かに震えている。

「一応言っておくが、ここは学園だ。教室の席や給食の奪い合いで特別軍事作戦を展開するのも、気に入らない校則に拒否権を行使するのも絶対に禁止だからな。もちろん、教室でアヘンを売り捌くのも。はぁ…先が思いやられる。」

先生の言葉に、ヤーと中国、イギリスは一斉に目をそらした。

始まったばかりのカントリー学園生活。

どうやらヤーの胃袋は、卒業までにボロボロになりそうだった。

ガラガラ、と窓の外を見る。

今日は驚くほどに天気が良く、雲一つない青空が広がっている。

だがヤーはふと、入学前に聞いた奇妙な噂を思い出していた。

「白狼の眠る日、学園に何かが起きる」

白狼が何かも分からないし、起きることも分からない。

この奇妙な噂が本当なのかも分からない。

だがもしかしたら、このハチャメチャなクラスメイト達とその日を迎えることになるのだろうか…。

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