表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
362/1260

「威風――――神出鬼没の障壁」



 ナイセストが迫ってくる。

 応じ放った魔弾の砲手(バレット)隙間すきま首根断つ魔宴(オプスレザ)飛来ひらい

 それに向け俺は――盾の砲手(エスクドバレット)を放つ。



 闇をすり抜けた(・・・・・)たての弾丸がナイセストをとらえる。



「ッ!」



 当然。

 盾の砲手(エスクドバレット)物理ぶつり障壁しょうへき魔術まじゅつ

 実体じったいのない魔法まほうには、さわることは出来ない――!



 ひるみ視線を下げたナイセストに次弾じだんを放つ。

 しかし奴はその盾を――――左手で打ちはらってみせた。



「!」

やはり(・・・)簡単かんたんに弾けるか」



 ――こいつ、すでに――



 凍の舞踏(ペクエシス)ち、場を仕切り直す。

 魔弾の砲手(バレット)で奴を空中にさそい、間髪入れずに盾の砲手(エスクドバレット)を――



 ――ナイセストは体をひねり、すべて避けた。



「!!」

「少し意識を向ければ十分視認(しにん)も可能……」

「――順応じゅんのうはやぎだろ……――――!!!!?」



 ナイセストが眼前。

 その手が俺の首へと伸び、


 

 見えない壁(・・・・・)さえぎられた。



「!障壁っ」



 魔弾の砲手(バレット)でナイセストの顔面を撃ち抜く。

 大きくったホワイトローブの腹部にりを突き込む。



「っ!」



 反撃にと奴が振り上げようとした足を――――障壁しょうへきで止める。

 あごを撃ち抜く。



「ッ、馬鹿の一つ覚えのように――――」

「あれは弾丸だがこれ(・・)は障壁だ、弾けはしないぞ――――そら。次はどこに(・・・・・)出てくると思う(・・・・・・・)?」

「貴様……!」



 ナイセストが動く。

 障壁で遮る。

 一撃を打ち込む。

 ナイセストが動く。

 障壁で遮る。

 一撃を撃ち込む――――!




◆    ◆




「あ、アマセ君押してるっ……!?」

「ちょ……ねえねえコレって、あのアマセ君の新技で思ったより一方的じゃないコレ!?!? ヤバ、このまま押し切っちゃうかもよ!?」

「う、うん。アマセ君の魔術、弾丸の方は攻略されかけてたみたいだったけど……遠距離えんきょりならともかく近距離きんきょりであれを出されたら、ティアルバー君でもさすがに反応できてないみたいだわ。…………」

「すごい……どんどん当ててる。白兵はくへいの能力、アマセ君の方がずっと下なはずなのに」

「すごーい!!!! いいぞアマセーーー!!」

「というかあの小さい障壁って、理屈りくつてきには一々(いちいち)アマセ君が計算して出してるってことだったわよね?…………あれだけ激しい戦いの中で計算して出してるって、ひかえめに言って頭おかしいんじゃないのって言いたいわね」

「シータあんたはまた!!」

「それとさ………………あの。私の見間違いだったらいいんだけど」



 シータが目を細めてスペースを見下ろしながら、観覧席かんらんせきさくをじわじわとにぎめる。



「…………攻めてんのはアマセ君だけどさ。アマセ君、押されてない?」

『!!?』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ