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「ねえユイ」
配信の合間。
ヒカリが、ふと思い出したように言う。
「さっきのコメントでさ」
「……うん」
「“上はバケモン”ってあったじゃん」
少しだけ笑う。
「見てみる?」
ユイは、少しだけ迷ってから――
「……うん」
うなずいた。
画面を切り替える。
ランキング。
1位。
ずっと変わらない名前。
「……同接、やば」
ヒカリが、思わず声を漏らす。
桁が違う。
自分たちの何倍、何十倍。
「再生するね」
配信が映る。
音。
光。
動き。
すべてが――違った。
ダンス。
歌。
ゲーム。
全部が、完璧に繋がっている。
《すげえ》
《これが女王》
《格が違う》
コメントすら、質が違う。
「……すご」
ヒカリが、小さく呟く。
悔しさじゃない。
ただ純粋な、感嘆。
ユイは、何も言えなかった。
レベルが、違う。
「……でも」
ヒカリが、少しだけ笑う。
「追い越すよ」
軽く言ったその言葉は。
冗談みたいに聞こえるかもしれない。
でも。
目だけは、まっすぐだった。
ユイは、その横顔を見る。
何も言わずに、うなずいた。
コハクが、その視線を見ている。
じっと。
まるで、その先を知っているかのように。




