文化祭編─昼休みは彼女と一緒
昼休みになり、屋上で、星峰さんと昼食を摂っていた。
「涼更く~ん。早く会いたかったよ~」
俺の身体に擦りよってくる彼女。
それもそのはず、彼女に用事が多くあったせいでそれほど会えずにいた。
「ははっ。そうだね。今日、一緒に帰れるかな」
「ごめんね、涼更君。文化祭が始まるでしょ、その準備に追われてて。文化祭が終わるまで無理そう」
彼女は手を合わせながら、謝ってくる。
「そうなんだ。そうだよね、準備があるからね。でも、星峰さんのクラスはそんなに遅れてるの?」
苦笑しながら彼女は言う。
「まっ、まあね。そう、なんだよね。あまり聞かないでほしい、かな」
「どうしたの、星峰さん。変だけど」
「へ、変じゃ......ないよ、涼更君。わがままだと思われるかもしれないけど、私のクラスのだしものをみにこないで。お願いだから」
ひっしに頼み込む彼女。
「えっと、家族もみにこない?」
「きつく言ってるから来ないよ。これだけは見られたくない、涼更君に」
目を伏せ、俯く彼女。
「気になる、けど。見に行ったら、どうなるの?」
「......」
彼女はこたえてくれない。
昼休みが終わり、午後の授業をうける。