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少尉ですが何か?  作者: 背徳の魔王 人と話すうちに性格から行動パターンを読み取り。隠された本性を暴き。時に未来を予言することからリアル魔王と呼ばれ。材料と調味料の分量で味がわかるので、絶対味覚と本人が詐称する一般人
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婚約者達




「ご機嫌ようシン」

「今晩わリルムちゃん」


アレイク王国で暮らすようになってから。こうして二人で過ごすことも増えていたので、久しぶりに会った当初は、幼なじみ特有の気恥ずかしさを覚えたものだが、ようやく慣れてきた。

「珍しいわねこんな時間に。何かあったのかしら」


「うん、実は相談があるんだ」


シンクは、少し迷いながらも。今日出会った。不思議な魅力溢れる人物。バード族の『バル』とのことから始まり。初めて聞いた竜と精霊の知られざる話や精霊王の話。『バル』がなぜシンクに会いにきたか、その理由を話していた。

「シンクがこの時間に来たのは、レイラに相談したからだったのね」


「うん、本当は一人で何とかしよと思ったんだけど……」


成る程と察した。レイラならば婚約者に話すように言うかと。シンクの実力ならば、普通は問題にしないのだが………


「話は分かったわ。クルミとノンには、私から話すから。確かシンク、シンクレアの鱗を溜めてたわよね。それを使って武器を作ってしまいましょう。丁度良いわねそれなら私達も戦える可能性がありそうだわ。まず近接のヒナエ用に籠手、ノンの弓、レイラの槍は外せないし。クルミの大剣は確かハグレ竜の牙から作られた物よね。念のため大剣も欲しいわね」


素早く頭の中で情報を整理して、婚約者達の装備他。必要な物を計算していく。


「刀が作れる分と時間が余ったなら。ローザの物もと言付けてくれるかしら」


「うん!。分かった。必ず伝えるねリルムちゃん」


女性ならではでないが、細部に気が付くのは流石である、未来の第1王妃として。早くも片鱗を見せていた。




  リルムの進言もあり話し合いはすぐにまとまった。しかし次の日の夜━━━━



中央公園に赴いたシンクは、改めて『バル』と対面を果たした。


「よく来てくれたね」


穏やかな眼差しで、同席するヒナエ、クルミに対して、貴族のような気品感じる所作にて黙礼する。


「お前が『バル』と名乗る者か、なるほどな掴み処がまるで見えないな」


不敵に呟き、下から上目線のクルミに対して、面白いと好奇心を浮かべる『バル』である。もう一人の同行者ヒナエの反応は、婚約者の中でも、やや異なる。例えばリルム、レイラの二人は、シンクの行動ならば、と全面的に肯定していた。何時もなら肯定派閥に属してい筈の二人が、それに否を唱えた、ヒナエ、ノノフレイミの二人。以前風の精霊リルルと邂逅があったヒナエだけに。これはシンクにとっても意外だった。


「はじめてヒナエ・バウスタンです」


「おやおやこれは…………」


  『バル』にとって予想外の二人が、シンクと供に現れた形である。

  噂聞いた限りでは、シンクならば自分だけでどうにかしてしまう人物と評していた。それだけに婚約者を伴う可能性は少ないと考えていた。そうなると『バル』の思い描いた絵にはならないことになる。


「もしや噂のレイラ殿ですか、それとも魔王の愛娘リルム様ですか?」


 何気ない問いかけだが、『バル』が

、此方側の事情に詳しい事が察せられる。好青年に見える見た目とは違う好好爺とした。老獪な側面が、垣間見えた。


「ふふ~ん。フレイミが心配する筈だな。シンクお前は脇が甘いからな」 


 栗色の艶やかな髪がさらりと揺れていた。クルミのもっともな意見に苦笑しつつも。改めて『バル』の眼差し。傍らにいる炎の精霊を伺い、頭を掻いていた。


「予想とは違ったようだね。一応言われていたんだが、上手くはいかなかったようだね。それでいて、君の眼差しはまっすぐだ。さてもう一度聞こう、シンク、ぼくと供に狂ってしまった精霊達を倒して欲しい。お願いします」


こうして━━━━━━━━━



『バル』との話し合いは始まり。僕達は北大陸の事件に関わる毎になる。




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