↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
釈迦の掌~クラス転移で才能開花~  作者: にゃほにゃほ
才能開花の下準備~異世界転移編~
9/42

加護の確認2


 シルフィアからの治療が終わった空は健太の元へと戻っていた。



「空はどんな加護だった?」


「《心眼》って名前だったけど効果は分かんないかな。」


「俺は《投擲(とうてき)》ってやつだったから、投げることに関することだと思うんだけどな。」


「健太は陸上部で槍投げやってたから、そんな加護になったんじゃない?」


「俺もそんな感じだとは思ってるよ。」


「僕はなんで《心眼》って加護なんだろう?」


「さぁな、文字通り心に眼でもついてんじゃねぇの?」


「意味分かんないよ。」



 そんな軽口を叩いていると、悟(さとり)が話しかけてきた。



「空くんは《心眼》って加護なんだ。私は《慈愛(じあい)》って加護だったよ。」


「清水さんに似合ってる感じの加護だね。」


「俺もそう思う。」


「えー、私には心当たりがないんだけどな。」


「そんなことを言っているところとかね。」


「だな。」


「からかわないでよ。」



 そんな会話をしているとシルフィアが説明を開始した。



「皆様、加護の確認が済んだと思いますのでプレートに書かれている内容について説明いたします。

まず、名前は皆様のお名前が表示されているかと思います。

次に、Lv.ですがこれは《プラーナ》と呼ばれておりまして器の大きさだと思ってください。

この《プラーナ》が大きくなると加護のLv.が上がりやすくなったり身体能力が上がったりします。

つまり、《プラーナ》という器に加護や身体能力といった水が満たされていくという風にイメージしていただければ分かりやすいかと思います。

異世界の方々は身体能力の上昇が著(いちじる)しいらしいです。

また、このLv.を上げる方法は人間や魔獣と呼ばれる意志や魔力を所持している生き物を殺すことによって上げることができます。

次に加護ですが、異世界の方々の場合前の世界で得意だったものが加護として表れやすいと聞いています。加護には《下級》《中級》《上級》《ユニーク》という階級があり順に効果が上がります。

つまり、同じ加護の名称でもLv.が同じなら階級によって効果に差が出ます。

以上で説明は終わりですが何か質問はありますか?」


「すいません、魔獣とは何ですか?」


「魔獣とは何らかの理由で動物に過剰な魔力が溜まり狂暴化した生き物です。

人が住む地域の周辺は駆除されているためほとんど見かけませんが、森などの人があまり踏み入らない場所ではよく見かけられます。」


「ありがとうございました。」


「加護の効果が乗っている書籍を皆様のお部屋にお届けするので後で確認してください。

以上で解散となります。お疲れさまでした。」



 そう言ってシルフィアは退室していった。

 クラスメートたちがまばらに自分の部屋へと帰っていく様子を見ながら空は考えていた。



(僕自身を守るために出来る最善策はなんだろう?

王宮の使用人の会話や元の世界の中世のようなこの世界から推察するに人の命はとても軽いと思う。

いくらこの世界で安全だといっても元の世界の安全とは比べものにならない。

今、僕にできる最善は...)



 ふと気付くと、奇妙なメイドさんことフレーゼが空の顔を覗き込んでいた。

 周りを見ると空とフレーゼしかいなくなっていた。

 フレーゼは少し目を見開いたかと思ったら、すぐにいつもの無表情に戻し話し掛けてきた。



「勇者様、お迎えに上がりました。何か楽しいことを考えていらっしゃったのでしょうか?」


「楽しいこと?」


「はい、勇者様のお口が笑っておりましたので。」



 そう言われ空は自分の頬に手を当てると自分でも驚くくらいに頬が吊り上がっていた。

 慌てて表情を戻しフレーゼに返答した。



「いや、普通に考え事してただけだよ。」


「勇者様は考え事をすると笑うんですか?気持ち悪いですね。」


「急に毒吐いてきたなこの人!」


「それともなんですか、私のあられでもない姿でも妄想していたんですか?」


「フレーゼさんの中で僕のキャラはどうなってるの!?」


「きゃら?が何かは知りませんが、さっきの勇者様の表情で引いたのは確かですね。」


「僕の株がどんどん下がっていってる!」


「私の中での勇者様の評価は最底辺ですよ?」 



 何馬鹿なことを言っているんだと言いたげな仕草でコテンと首を傾けるフレーゼであった。


「まぁいいや部屋に戻ろうか。」


「勇者様のお(・)か(・)げ(・)で最後まで残ることになってしまいました。」


「そんなに強調しなくても分かってますよ。ごめんなさい。」


「勇者様、昨日も申し上げたように私たち使用人に敬語はいりません。もう忘れたのですか?」


「覚えてるよ。でも癖なんだ。僕から一ついいかな?」


「何でしょうか?勇者様。」


「その勇者様ってやめてもらえないかな?呼ばれると背中がむずがゆくて。」


「では、勇者様(笑)、妄想魔人、豚野郎とより取り見取りですがどれがお好みですか?」


「ろくなのがないな!普通に空でいいよ。」


「普通に考え事をすると笑いだす人がどの口で普通と語っているのか知りませんが、了解しました。」


「了解する前の部分絶対いらないよね!?」


「そろそろお部屋に戻りましょう。ソ(・)ラ(・)様(・)。」


「いろいろ納得いかない...」



 フレーゼは回れ右をして出口へと歩き出した。

 後ろを歩く空から見えないフレーゼの口元には笑みがこぼれていた。

 

  


 

感想等お待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。