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腐女子のワイ、盛大に勘違いしてしまった?!

この度は数ある作品の中から選んでいただきありがとうございます

オイ、ちょっと待て、オイッスーとか言ってる場合じゃねぇぞワイ!!!

いつもなら「高校1年の美少女(自称)腐女子、Fカップのワイだぞ♡」とか言って脳天気モード全開なところだけど、今のワイはそれどころじゃない!

見てくれこの、本日2回目の密室から出てきた推し(兼・リアルな好きな人)と、至近距離でバッチリ目が合っている絶望的な状況を!!!


「おい、お前……さっきからそこで何してんだ?」


(ヒエッ……!!!)

至近距離のヤンキー君(仮)から放たれる圧倒的オーラに、ワイの脳細胞は一瞬で全滅した。

ヤバい。不審者として通報されるか、それとも「何こいつキモ」ってゴミを見るような目を向けられるかの2択しかない……!

パニックになったワイの口から、脳のフィルターを通さずに飛び出したのは、あまりにも古典的な言い訳だった。


「あ、あの……コ、コンタクトレンズ落としちゃって……! 地面を這いつくばって探してたんですぅ……!」


黒縁メガネをクイッと上げながら、裏返った声で必死に訴える。

(メガネかけてるのにコンタクト落としたとか、どんな大嘘やねんワイのバカ!!!)

セルフツッコミを入れるワイを、彼は怪訝そうに見つめる。あかん、完全に嘘だとバレ――


「マジかよ。お前それ、片目見えてねぇってことだろ? 探してやるよ」


「……はえ?」


言うが早いか、彼はジャージの膝をついて、ワイの目の前で地面を見つめ始めた。

え、ちょっと待って。

ヤンキー君(仮)が、ワイ(不審者)のために、泥だらけになるのも気にせず地面を探してくれている……!?

はだけた首元から香る、汗と制汗剤が混ざったような、男の子っぽい匂いがダイレクトに鼻腔をくすぐる。

しゃがんだ彼の広い背中、そして少しウェーブのかかった髪が、夕日に照らされてきらきら光っている。

(アカン、尊死する。近すぎる。心臓がFカップの肉壁を突き破って飛び出てまう……!!!)


「おい、この辺か? 見当たらねぇな……」


彼が顔を上げた瞬間、さらに奥からガラガラと扉が開く音がした。


「おい、遅ぇぞ。いつまでサボってんだよ」


出てきたのは、相棒くん。

彼の手には……ん? 剣道の防具でも、部活の道具でもない、何か四角いものが握られている。


「あ、わりぃ。なんかこいつ、コンタクト落としたらしくてさ」


「は? お前何やってんだよ、早く部室戻ってゲームの続きやろうぜ。お前が隠して持ってきたSwitch、充電切れるだろ。今日の昼休みもいいところでお預け食らったんだからよ」


「うるせぇな、今いいところだったんだよ! あとこれ部室に持ち込んでるの先生にバレたら没収だからな、声デケェよ!」


「……え?」


ワイは完全に固まった。

……Switch?

ゲームの続き?

放課後まで我慢できなかった、鍵付きの密室(部室)での二人きりの秘め事。

その真実。


(……放課後まで我慢できなかったのって、ゲーム対戦の続きがしたかっただけなんかーーーーーい!!!!!)

ワイの脳内で、ファンファーレと共に盛大なズッコケ音が鳴り響いた。

なんだその、男子高校生らしい健全で可愛すぎる秘密は……!!!

勝手にBL妄想を拗らせて、一人で切なくなって、勝手に涙目になっていた自分が恥ずかしすぎて、今すぐ地面にめり込んでブラジルまで逃亡したい。


「おい、どうした? 目の焦点合ってねぇぞ。大丈夫か?」


心配そうに顔を覗き込んでくるヤンキー君。

その顔は呆れるほど整っていて、やっぱりすごく優しくて、ワイのリアルな恋心が大音量で警報を鳴らし始める。

(あかん、もうこれ、オタクの妄想とか関係なく、ワイ、ガチでこの人のこと好きやわ。

ちょっと待って、これどうやってこの場をやり過ごせばいいの!?

っていうかワイ、今日の昼休みから一人で一体何に一喜一憂してたんや!!!)





腐女子のワイ、盛大に勘違いしてしまった?!

(頼むから誰か、今すぐ時間を昼休みに巻き戻してくれーーー!!!)

ご視聴いただきありがとうございました。

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