東京へようこそアインスさん達 (2)
フェンカ「ここがトウキョウ!?何て文明が進んだ世界なの!?」
ツヴァイ「建物もレンガではありませんし、馬車も汽車もありませんっ!?」
ドリィ「この世界は人間種だけなんですね!!」
この世界に来たアインス達は東京という場所ではしゃいでいた。今日はアインス達に東京を案内しようとしていたのだ。今まで異世界で働き過ぎていたから、せめて息抜きさせようと前々から計画していた。最も、白沢達が地球人という事もあり、色んな話をしてくるから興味を持ったのも事実だ。アインスも黙って景色を見ていたが、その壮大さに目を光らせていた。まあ、あっちとこっちではまた違う迫力があるからな。
黒季(しかし、これは異世界転生・・・ではないな、半分は)
白沢「おまたせーっ!!みんな、今日は私が案内するわねっ!!」
すると遅れて白沢達が現れた。今日は白沢が東京を案内するようだ。昨日、事情を話すと電話越しでも伝わるぐらい、興奮していた。それにしても嬉しすぎない?このまま高血圧で死亡するんじゃないかな?東京駅で待ち合わせと言っていたが、相変わらず人が多い。ノインはこの景色にも唖然としていた。
ノイン「すご〜い!!こんなに人がいるなんてー!!」
宝華「このくらいはまだ少ない方よ。朝と夕方はこの倍はあるわよ」
ノイン「すご〜い!!流石トウキョウ!!」
春香「みんな来た事だし、早速広い場所に移動した方がいいんじゃない?」
白沢「そうね。早速行くわよー!!」
白沢の指揮の元、みんなは白沢について行った。最初に着いたのはあるレストラン。ここでは肉や魚、スイーツなどラインナップ豊富のバイキングが行われていた。昼時だからか、店内は結構人がいた。特に7割ぐらい女性が多かった。しかし、白沢があらかじめ予約していたようで、大きなテーブル2つ確保されてあったのだ。みんなはそこにゾロゾロと座っていき、白沢が最初に喋りかけた。
白沢「紹介するね。新たに仲間に入った赤城炎珠ちゃん。コードネームはルージュよ!!」
赤城「あ、赤城です。あの、皆さんも彼女達と同じなのですか?」
アインス「そうよ、私はアインス。十黒のリーダーよ」
ツヴァイ「私はツヴァイです。よろしくお願いします」
ドリィ「私はドリィと申します」
フィア「フィアー!!」
フェンカ「フェンカよ、よろしくね!!」
ゼクス「私はバステト族、ゼクスだ。」
ジーナ「私はエルフのジーナですわ」
アハト「アハトよ。気軽に呼んでもいいよ」
ノイン「私の名前はノインよ。月兎族という種族よ」
ツイーナ「ツイーナ、終わり」
あまりの人数の多さに赤城は頭を混乱させてしまった。人間じゃない種族もいるので、困惑するのも無理はない。まあ、少しずつ慣れたらいいだけだ。
オリヴィア「私ハオリヴィア、ブルーノヨ。デモ、何処カデ会ッタ事アルヨネ?」
ジーナ「ま、まあ会った事はありますわよ。一度だけ・・・」
ドリィ「しかし、あの時出会ったあなたも仲間になるなんて驚きましたわ」
フェンカ「これもまた1つの縁ね」
ツイーナ「お腹、空いた」
白沢「あ、そうね。折角バイキングに来たんだし、みんな食べましょっか」
白沢は席を離れて、料理が置いてある場所へ歩いて行った。それに続き、みんなも料理を取りに行った。僕も白沢に甘えて、皿いっぱいに料理を乗せていった。一通り取り終えた後、みんなの皿を見たらすごい特徴的な盛り付けの人がいた。アインスは綺麗に別々に料理を分けていて、フィアと宝華は肉全般、夏姉とゼクスは寿司や魚料理、春姉とノインは野菜メイン、白沢とオリヴィア、ツヴァイは皿いっぱいに山盛りにしていた。冬美と冬音は早速スイーツを食べている。
冬美「最初に食べるスイーツは背徳感があっていいわ」
冬音「・・・美味い、スイーツ」
僕はというと、あらゆりアレンジ料理を作ってきたのだ。ついでにドリンクもジュースを混ぜた特製ジュース。これが絶妙に美味しくて、ドリンクバーに行ったら必ずやっている。
アインス「白沢は、すごい食べるのね・・・」
白沢「アイちゃんはそのぐらいで大丈夫?バイキングだから沢山食べてね♪」
アインス「もちろん、そのつもりよ」
白沢の莫大な料理の数にアインスはちょっと驚いてた。気づけば、皿5枚重ねているし・・・て、5枚!?いつの間に食べてたのか!?元を取ろうとしてない?
白沢「折角のバイキングだから、元を取るわよ、みんな!!」
合ってた。店内の物、全部食べ尽くす気じゃないよね?それによく見たら、料理が盛った皿5枚は置いてあるな。ギャル◯根になろうとしてるの?すると白沢が僕の皿を見つめて
「そんな量で大丈夫?私の何かあげようか?」
と聞いてきた。
黒季「大丈夫。自分のペースで食べてるから」
白沢「でも、男は今が盛りどきって物だから、どんどん食べないと。私が取ってきてあげる!!」
黒季「結構です」
するとツヴァイ達を始めとした十黒達は料理をかなりの量持ってきたのだ。心配してくれるのは嬉しいが、限度という物を知って欲しいな。
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それから1時間後、みんなご満悦の様子で店を出た。一方、僕は苦しかった。みんながどんどん料理を持ってきたので、食べ切るのに苦労した。女子とはこんなに食べる生き物なのか、また1つ知ったな。その次はカラオケに連れて行った。大人数なので、パーティー用ルームで歌う事にした。白沢は部屋に着いた途端に、タブレットを手に取り曲を入れた。マイクを手に取り、最初に流れたのは今流行りの曲だった。他のみんなもマラカスやタンバリンを手に盛り上がっていた。アインス達は最初は戸惑っていたが、次第に盛り上がり始めた。そんな中で1人似合わない僕はポツンと座っていた。あまり目立たないように、陰になりすまして歌っていたが、最近の流行り曲にさっぱりついていけない。その間にみんなはパフェやドリンク、ポテトなどまた注文しついた。さっきまで食べてたのに、よく食べれるな。ちょっと気分転換に一度外へ出て深呼吸をした。その後、部屋に戻ろうとした時、部屋から男共が数人出て行ってた。店員ではなく、チャラそうな雰囲気の人達だった。なんか嫌な予感がしたので、恐る恐る中を覗くと、女性陣が手をパンパンと叩きながら座っていた。やったな、これ。
宝華「あ、おかえり。ついさっきね、チャラそうな男達が入ってきてね、俺たちとあそばないかって」
ツヴァイ「もちろん断りましたが、しつこかったので痛い目に遭ってもらいました」
ジーナ「全く、私に触れていい男性はノワール様だけですのに。身の程知らずですわ」
フェンカ「己が分をわきまえなさいって事ね」
・・・怒らせたらいけないな。でも、よくよく見れば顔面偏差値は高い方だと思う。そりゃ、ほっとかない人はいないな。ついさっきも彼女達が歩いてるだけで、何人もの人が見ていたからな。その後ろに陰キャな僕がいたけど、絶対似合わないって雰囲気を出していたな。まあ、いつものように陰に隠れるだけなんだけどね。
オリヴィア「黒季!黒季モ一緒ニ歌オウネ!!」
冬美「お兄も歌ってよ!!」
ノイン「ノワール様が歌われるのですか!?これは楽しみだわ!!」
黒季「誰が歌うって言った?」
結局、ここでも1時間以上歌わされ、飲まれ食わされた。まあ、楽しかったけど。カラオケを出た後は、大きなショッピングモールに向かった。そこで可愛い服を売っている洋服屋にアインス達を連れていくと、ツヴァイを始め、ドリィ、フェンカ、ジーナ、アハト、ノインは夢中になり始めた。みんな女子だからか、おしゃれには敏感なんだろう。ちなみに僕はただひっそりとベンチに座って待っていた。服選びは1番退屈で、特に女子達が長く選ぶのでこうやってベンチに座って待機しているのだ。
黒季「楽しいのはいいけど・・・あれ?アインス達の姿が見えない。どこ行ったんだ?」
ベンチで待機している時、アインス達がいない事に気づいた。服を選びに行っている筈だが、もう他の店に行ったのか?そう思いつつ、辺りを探してみると白沢達の姿が見えた。
黒季「あ、いた・・・て、あそこは・・・」
黒季が目にしたのは彼女達の姿だけではない。彼女達が入ったのは、下着売り場だった。めちゃくちゃ後悔した。まさか、あの店に行くとは思わなかった。ベンチで待機するのも飽きたので、ある店に行く事にした。その頃、白沢達は下着売り場でもはしゃいでいた。
宝華「最近、胸当たりが大きくなってね」
ツヴァイ「同感です。私も最近、大きくなったというか」
アハト「へー。結構可愛いデザインじゃん」
ドリィ「私達の世界ではあまり見られないデザインですね」
みんなが店内を歩いていると、アインスがある物に気づいた。
アインス「こ、これは・・・」
白沢「あぁ、Tバックって下着よ」
アインス「Tバック・・・」
アインスは一瞬固まってしまった。そして知ってしまった。世の中にはこんな際どい物があるという事に。それからもみんなが集まりだし、異世界人達は大いに驚いた。
ゼクス「まじか。見た事ないな、これ」
ジーナ「な、何て破廉恥な下着。エルフの装飾屋では絶対に売ってはいけませんね」
ツイーナ「すごいエロティック」
春香「まあ、異世界人はこんな反応するよね。でもこれ以上に派手な物はあるわよ」
十黒「!!!!!!!!!!」
冬音「・・・固まった?」
十黒メンバーは固まってしまった、石像のように。このままでは絶対動かないと感じたのか、白沢はみんなを連れて店内へ出た。
黒季「お、おかえり」
白沢「ただいま・・・て、本屋行ってた?」
黒季「何で分かったの!?」
秋穂「鞄に小説が入っていたから」
黒季が行ってた店は本屋だった。本屋なら退屈する事もないし、心も落ち着く。時間潰しには有効だ。その後、十黒達は意識を取り戻し、他の店にも立ち寄ろうとした。
ツヴァイ「・・・」
白沢「どうしたの?」
ツヴァイ「白沢さん、さっきの下着がなかなか頭から離れなくて」
アハト「分かるわー。あれ見たら、何でか頭に残るんだよね」
ジーナ「フィアはいいわよね。すぐ忘れるから」
ゼクス「あれは馬鹿犬だから仕方がない」
先程のTバックがみんな頭から離れられない状況だった。よほど衝撃が強かったのか、白沢達は申し訳ない気持ちでいっぱいだった。何とか気分を変えないか考えていた時、白沢は後ろにいた黒季を見て、悪知恵を働かした。
白沢「じゃあさ、さっきの下着を黒季君に見せるのはどう?」
十黒「!!!!!!!!!」
彼女の一言にみんな固まってしまった。確かにいくら変態な下着でもノワールの前では堂々と出来る、そう確信した。なら、早速さっきのTバックを買いに行かないと、と思ったのかみんなさっきのランジェリーショップに逆走した。それを見た宝華達は呆れていた。白沢の顔はいつもの清楚な顔とは違い、腹黒い顔をしていた。何か計算通りって訳でもないが、絶対遊んでいるに違いなかった。
白沢「ふふふ・・・最高に楽しいわ!!彼女達の可愛い反応がもっと見たい!!今度は何を・・・て、あ」
その時、彼女の後ろから何か不思議な気配を感じた。殺し屋のような殺気でも無ければ、何か恐ろしい者がある感じでもない、感じた事がない雰囲気。何か怪しいと思い、後ろに振り向くとそこには黒季がただ立っていた。しかし、指を指して立っている。みんなの反応は何故か怯えている。その指に何があるのか、それは指先と背中に青黒い線が見えていた。しかし、他の人には見えない。という事は、恐らく能力だ。黒季は口を開いて
黒季「彼女達に何を吹き込んだ?話によっては寿命を抜き取るよ?」
と脅してきた。寿命、その言葉を聞いて思い出した。これは死亡術の力だという事に。この力は今の所、対処法がない。白沢は顔面蒼白になった。
白沢「すいません、おいたが過ぎました。私が悪かったです。許してください」
すると青黒い線は消えて、指もしまっていた。あの線から寿命を奪い取る気だったのだろう。今はなんとか彼の怒りを鎮めるのに精一杯だった。それでも彼女達は充実したのだった。
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あれこれ行っている内に夕方になってしまった。買い物で結構時間を取ったが、女子達は楽しかったようだ。僕も買ったラノベ全部読み切ったし。明日もまた案内してくれるみたい。今度はまた違う場所へ案内するらしい。待ち合わせは同じ場所だそうだ。そういえば、ずっと気になってた事がある。
黒季「そう言えば、ゼクス達はどうやって耳と尻尾を隠したの?」
ゼクス「ああ、術で隠してるよ」
疑問解決出来た。




