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世界最強は今日も負け続ける  作者: 青赤黄
黄の宝玉
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実にあっさりとしていた。

「やめろ‼︎」

 エリナが叫ぶがリオルは

「だーめでーす」

 ニヤニヤと笑いながら、冷めきった目で全員を見て言った。

 リオルが言った瞬間、全員の目の前からリオルが消えた。

 全員が死んだわけではない。

 その証拠に数秒後に爆発音が上から聞こえてきた。

 何が起きたかわからず全員が音のした上を見るがそこには岩しか無い。

「安心していいヨォ危険は去ったヨォ新しい危険は今キタヨオ」

 今度は下から声がした。

 下から聞こえてきた声に全員下を見る。

 賊達は全員武器に手をかけていた。

 だが、どこにも声の主と思われる人物はおらず、困惑する。

「いやいやみんな、いるよ、地面の中に」

 そう言ったのは先程目の前から消えたリオルだった。

 賊達が手をかけていた武器を抜いてリオルに切り掛かる。 

「ふふん、そのくらい簡単に避けられんだぜ!」

 そう言ってリオルは足を後ろへひこうとするが、にゅっと地面から伸びてきた手に足を掴まれて無様に倒れる。

 賊達は容赦なく、倒れたリオルに剣を突き刺す。

 ぎゃー、とわざとらしく叫び声を上げてから、

 「ああーぢーぬげるぅー、あんがどねぇ、冷静になったわ」

 リオルはそう言って起き上がり、立ち上がる。

 身体に剣は刺さったままだったので体は切り裂かれるが、リオルは少しも表情を変えない。

 当然傷はすぐに治る。

「ごめんねー、考えが乱暴すぎたよ、みんなが死ななくてもみんなが幸せになればいいだけなんだから」

 腕を組んでリオルがうんうんと頷く。

 エリナが怒りを隠そうともせずに、リオルに言う。

「はぁ?んだそりゃ、ありえねーよ今から大団円なんて無理だよ、テメーのせいでな」

「それができるのが僕なんだよ」

 そう言って、リオルは右手を前に出しす。

『反転』『水晶化』『水晶鏡』『指定』『能力付与』『顕現』

 同時使用。

 水晶化を使い水蒸気を水晶化し、水晶を水晶鏡を使用し鏡に変える。

 鏡への能力付与、反転。

 効果指定、男から女へ、女から男へ。

 顕現し作り出す。

「これで君の願いは叶ったよ、エリナちゃん、おめでとう」

 そう言ってリオルは鏡をエリナに渡す。

 エリナは怪訝そうな顔をする。

「使い方はねー、その鏡に自分を写して反転って思うこと、やってみな?」

 リオルの言葉をエリナは疑い、ほかの賊は剣を構え、エリナに信じるなと言う。

 それはエリナにもわかっていた。

 それでも、信じてみたいと思ってしまった。

 それで自分の願いが叶うなら、と。

 それで十分。

 人は希望に縋るものである。

 ・・・・・・・・・・・・・・・反転・・・・・・。

 カッ!

 鏡が光り、エリナの体が包まれる。

「ボス‼︎」

 賊達が叫び剣を捨てて近寄る。

「あーダージョブよー」

 リオルが言ってるうちに光が消え、一人の男が現れる。

「よーし、せーこー」

 リオルがいって、男を見る。

「・・・・・・・・・・・・・・・」

 エリナは自分の変わった体を口を開けてペタペタ触る。

 服は体のサイズが20センチくらい伸びてビリィと所々破けていた。

 それも気にせずに触り続ける。

 アリスの方は光が消えてすぐにグリムが目を覆っていた。

 なぜ隠すのかよりも、後ろから抱きつかれるように目を隠されたので、アリスの心拍数が上がっていた。

 グリムもついついやってしまったことにドキドキして、動けなくなっていた。

 そんな二人にリオルは向き直り、

「それじゃ次は君たちの番、君たちは何を望む?できることならなんでもしてあげる」

 リオルはそう言うが、グリムは胡散臭そうにリオルを見る。

 アリスはまだ目を塞がれているので胡散臭そうに見ることもできない。

「まぁ、その気持ちはわかるけどさ。

 それに僕欲しいの黄の宝玉だけど、別に願い叶える力はいらないの。

 ただちょっと設定変えさせて欲しいなぁ」

「設定?」

「そーそー、設定。

 一度使ったらどっか飛んでっちゃうんだけどさ、それ無くすの」

 リオルが言って、動いたと思ったらもう取られていた。

 そしてすぐにグリムに返す。

「ほら、もういいよ。設定は変えた」

「えっ、そんなあっさりとできるんですか」

「そーだよ、普通は変えるより壊す方が楽なんだけどねー、どんな設定なのか知ってれば簡単に変えられるんだよ」

 そう言ってリオルがニヤニヤ笑う。

「ほら、早く願いな」

 リオルが言うと、グリムは少し悩むように首を傾げ、胃を結したように息を吐く。

「僕は              」




「いやー面白いものだったねー」

「どこがですか?殺しますよ?」

「暴力はんたーい」

 おどけるように言って、リオルは手の中の石を投げる。見た目は普通だが、リオルの頭上に石がいくと黄色に輝いた。

「ところでさぁ君って称号は?結構強いからQくらいかなぁ?」

「そういうの、結構機密なんですよね。私はPですよ。惜しかったですね」

「そっか残念。惜しかったなぁ。じゃあ僕をあんなに飛ばした人はTとかかな?」

「そうですね。Vですね」

「へーじゃあ結構上なんだ。じゃああの語尾カタカナ男さんがT?」

「正解です」

「やった」

 そう言うリオルは本当に嬉しそうで、それを見ていたカミスは、気持ち悪いものを見るように軽蔑しきった目をする。

「どうしてそんな顔できる人が、あんな簡単に人を殺そうとできるんですか?」

「人に価値がないからだよ」

 即答だった。

 実にあっさりとしていた。

 1+1=2だと子供に教えるようだった。

「人の命はその程度の価値なんですね」

「うん、そうだよ、もうちょっと上等なものだと思ってた?」

「いいえ。ではなぜ、人を守ったり助けたりするんですか?」

「暇潰し(嘘)」

「そうですか(嘘って見えてるんだよなぁ)」

「そうでーす」

「はぁ、わかりました。これであなたの調査を終わりにします」

「あれ、もういいの?寂しいなぁ。バイバイじゃあね。お幸せに」

「あっさりしてますね、さようなら」

「うんバイバーイ」

 さて次は赤だ。その前に矛と盾を元の世界に戻さないとなぁ。

 鬼はそのままで矛に殺してもらおう。

 ふふ、本当飽きないや。

 呟いている間に、カミスはいなくなっていた。


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