【第17話-09】─ 番外編:芸能界編
これはある人物の些細な行動の変化により
別世界線へと移ってしまった物語です。
5月末頃に掲載されていた
【第11話】エピソード1 ― シェアハウスで始まってしまった物語 ― 千晴
から分岐します
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【Scene22:負けヒロイン】
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その翌週。
撮影中だった第2話に、追加シーンが入ることになった。
そのシナリオを読んだ瞬間、美月の胸は高鳴った。
――また、晴道くんに会える。
それだけで十分だった。
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前回と同じように、ロケバスの中。
香織にメイクを施してもらっていると、
「失礼します」
そう言って、美久が入ってきた。
「美久……来てくれたのね」
思わず声が弾む。
美久も、いつもの穏やかな笑顔で応えた。
「今日は、お邪魔させてもらうね」
その笑顔を見た瞬間、美月は思う。
――本当に綺麗。
――恋に輝いているのね。
そして、ほとんど同時に、別の思いが胸をよぎった。
――でも、現場で耀くのは、私。
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撮影が始まると、監督が千晴に声をかけた。
「千春のレギュラー化に伴って、ひとつ設定を変更します」
全員の視線が集まる。
「千春は美月の“親友”ですが、“幼馴染み”ではなくなります。
大学に入ってから知り合った、親友という設定です」
その理由はシナリオ上、まだ明言されていないが、
美月には“幼馴染みの親友”というキャラクターの登場が予定されている。
千春の登場シーンが伸びた事で
この二人が同時に登場するとキャラが被ってしまうためだった。
もっとも、そのキャラは俳優がまだ決まっていない以上、
このままではシナリオ上から消える可能性すらあったのだが
「分かりました」
千晴は即座に応じ、続けて言った。
「では、先週撮ったシーンで、撮り直したい部分があります」
監督は香織に視線を向ける。
「衣装やメイク、問題ない?」
「大丈夫です」
香織は即答した。
「気楽な室内着という設定でしたので、前回と同じ衣装です。
メイクも髪型も変えていません。繋がります」
そうして撮り直されたのは、
千春のアップの台詞シーンと、
千春が美月を後ろから、そっと見つめるカットだった。
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監督とカメラマンは、思わず息を飲んだ。
――先週とは、明らかに違う。
同じ台詞。
同じ動き。
だが、そこに宿る空気がまるで別物だった。
幼馴染みではない。
だが、深い信頼で結ばれた親友。
その関係性を、千晴は
ほんの僅かな表情の差と、台詞のニュアンスだけで
完璧に表現してみせた。
美月は、ぞくりと背筋が冷えるのを感じていた。
――アイドル兼業時代を含めると、俳優歴は十年。
――それなのに……私は、この人に及ばない。
(この人、何者なの?)
美月は知らない。
千晴が、物心ついた頃からずっと、
周囲に求められる役割を演じ続けてきたことを。
それは、四、五歳の頃から二十年以上。
三百六十五日、途切れることなく“役割”を演じてきた。
俳優業十年など、
とっくに凌駕するキャリアだった。
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その後の撮影は、順調に進んだ。
ただ一点を除いて。
美月が、春樹――いや、晴道を見つめる視線が、
明らかに“熱を帯びすぎている”こと。
それはまだ、
現場が見て見ぬふりをできる程度の違和感だった。
――今は、まだ。
だが、それが
いずれ無視できなくなることを、
この場の誰も、まだ知らなかった。
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その日の撮影がすべて終了し、張り詰めていた空気がふっと緩んだ、その瞬間だった。
監督が、見学に来ていた村澤美久の姿に気づいた。
次の瞬間――
「みっ……美久だ!!」
思わず、声を上げる。
その一声に、美久は一瞬きょとんとした。
最近、Webサイトでの写真販売をきっかけに名前が知られ始めていた彼女は、監督もそれで知っているのだと思ったので
「あ、はい。み組の、美久ですが……」
そう答えたが、監督は慌てて首を振った。
「い、いえ! そうじゃなくて……“美月”の幼馴染の、“美久”です!」
「……えっ?」
美久の思考が止まる。
なぜ、この人が――自分たちの私的な関係を知っているのか。
噛み合わないまま、会話だけが先へ進んでいく。
「ぜひ、このドラマに“美久”として出演していただけないでしょうか?」
「……美久、として?」
その様子を見ていた香織は、即座に状況を把握した。
「監督。確認させてください」
落ち着いた声で、割って入る。
「それは、弊社の美久に、役者としてこのドラマへ出演してほしい、というご提案でしょうか?」
「え……あ、はい」
「美久は、弊社の役員です。所属タレントではありません」
「……役員?」
監督は目を丸くした。
香織は続ける。
「その“美久”というキャラクターについて、どのような役柄なのか、説明していただけますか?」
状況を整理するための、冷静な問いだった。
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監督は一度息を整え、物語の説明を始めた。
主人公・和也は、ヒロイン美月の幼馴染。
だが最近、彼の態度はどこか冷たい。
その不安と寂しさを、美月は親友の千春に打ち明ける。
そこで千春は言う。
「それは、恋だよ」
その一言をきっかけに、物語は動き出す。
和也と美月には、もう一人、幼馴染がいる。
それが――美久。
大人しく、控えめで、心優しい少女。
和也は、いつの間にか美久への想いを自覚し始めており、
それこそが、美月が「最近冷たい」と感じていた理由だった。
やがてその事実は、美月にも伝わる。
恋敵として美久を意識し始める美月。
一方で、和也も美月からの好意に気づき、二人の間で揺れ動く。
すれ違いと誤解、接近と後退を繰り返した末――
最終的に選ばれるのは、美久。
美月は失恋を通して、人として成長していく。
それが、この物語の大きな流れだった。
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「その“美久”のイメージに……」
監督は、目の前の美久を見つめて言った。
「ここにいるあなたが、あまりにもぴったりで」
その言葉に、場の空気が凍る。
次の瞬間――
「じゃあ……私は、負けヒロインなの!?」
声を上げたのは、瑞月。
いや――水澤美月だった。
監督は慌てず、しかしはっきりと答える。
「いいえ。私は、美月が主役だと考えています」
美月は息を呑む。
「和也は、美月を人として成長させるための、物語上の装置です。
ただ……彼を演じる俳優の事務所が大手でして。顔を立てるため、表向きは和也が主人公という形を取っていますが……」
「そんな役だったら……」
美月の声が、震えた。
「私、受けなかった……」
それは、ほとんど悲鳴だった。
監督は困惑する。
「え……ですが、オファーの際に、事務所社長にはすべてご説明しましたが……」
「……聞いてない」
美月は、それきり黙り込んだ。
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【Scene23:美月と晴道】
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(まずいわね)
香織は瞬時に判断する。
視線を、晴道へ。
晴道は、その意図を正確に汲み取った。
何も言わず、美月のそばに寄り、そっと肩を抱き寄せる。
声も、言葉もない。
ただ、そこにいるだけ。
それだけで、美月の呼吸は、わずかに落ち着きを取り戻した。
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その後、香織と監督は状況を整理し、
代表取締役の中田美由も交えて、改めて話をすることになった。
「晴道」
香織は声をかける。
「瑞月さんを、送ってあげて」
そして、晴道を呼び寄せ、彼だけに聞こえる声で言った。
「……美月のこと、お願い。助けてあげて」
晴道は、無言で頷いた。
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一方、香織は美久の件を相談するため、美由に連絡を取りながら考える。
(怖いのは……パパラッチや、週刊誌の記者)
そのとき、ふと、南の言葉を思い出した。
――それは、み組の得意分野です。
だから香織は、美久の件だけでなく、
美月と晴道のことについても、すべてを美由に伝えた。
この先、何が起きるかは分からない。
だが――
守るべきものが、もう一つ増えたことだけは、確かだった。
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晴道は、美月を連れてシェアハウスを後にした。
美月がなぜ、ここまで落ち込んでいるのか。
正直、晴道には分からなかった。
けれど――
今の美月には、誰かがそばにいる必要がある。
それだけは、はっきりと分かっていた。
そして、それが今は自分の役目なのだと。
それは、香織に頼まれたからではない。
目の前の人に寄り添いたい。
そう思う気持ちが、心の底から自然と湧き上がってきただけだった。
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取り残された千晴と千紗は、顔を見合わせて小さく息をつく。
この先、何が起きるのか。
二人には、容易に想像がついていた。
「……これが、晴道だよね」
その言葉が、どちらの口からこぼれたのか。
もはや、そんなことはどうでもよかった。
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「お腹、空いていませんか?
夕食、一緒に食べましょう」
晴道は、できるだけ明るい声で言った。
人目に晒されるのは避けた方がいい。
そう判断し、彼が選んだのは個室のある居酒屋だった。
――よりによって、あの高級ホテルの隣。
店に入るなり、美月はアルコールに手を伸ばした。
「食べ物も頼まないと、あまり良くない酔い方しますよ」
注意しても、美月は聞かない。
「ねえねえ、あの千晴って人、なに?
本当にただのモデル?
ベテラン俳優の域なんだけど!」
美月は、距離を詰めて抱きついてくる。
(……個室でよかった)
晴道は、心底そう思った。
「それに千紗って子。なに、あのあざと可愛さ。
もう可愛すぎて、文句も言えないのよ」
そう言って、美月は今度は晴道の肩に頭を預ける。
「あなたは……普通ね」
「仕方ないですよ。俺、一般人ですから」
「でもね、素直な晴道の演技、好きよ」
「ありがとうございます」
「じゃあさ。晴道はどうなの?」
「どう、とは?」
「演技。誰の演技が好き?」
「美月さんです」
迷いなく、即答だった。
「一生懸命な感じが、好きです」
「千晴さんのは……演技っていうより、なりきりで」
「千紗は、ちょっと……うるさくないですか?」
「ふふ、容赦ないのね」
「千晴さんとは、まだ出会って半年も経ってませんが……」
美月は、内心で驚いた。
――えっ、そんなものなの?
普通なら、
「半年も経っていないのに、あんなに分かり合えるの?」
と疑問に思うはずだ。
だが、アルコールで靄のかかった思考は、
こう結論づけてしまう。
――たった半年なら、追いつくのも簡単じゃない?
だから次の、
「千紗とは、もう十三年近い付き合いなんですが……」
その言葉は、都合よく耳を素通りした。
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やがて、時間はいい頃合いになる。
「美月さん、そろそろ帰りましょう。
明日の仕事は、どうなっているんですか?」
「晴道が、私を突き放す……
私は、要らない子なんだ!」
完全に酔っていた。
「今日は帰らない」
そう言って、聞かない。
晴道は、美月の自宅を知らない。
逡巡の末、彼は決断した。
「……仕方ないな」
隣のホテルへ、美月を連れて行くことを。
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【Scene24:パパラッチ】
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酔った美月を、抱きかかえるようにしてホテルへ向かう晴道。
その様子を、
道を挟んだ向かい側――
ビルとビルの隙間に身を潜め、望遠レンズで狙っている者がいた。
「いいねぇ……
人気急上昇中の女優がご乱心。
酔ったふりして年下モデルをホテルへ――
一儲けできそうだ」
パパラッチだった。
その瞬間。
背中に、冷たい金属の筒が押し当てられる。
「動くな」
直感した。
――銃だ。
(……冗談だろ。ここは日本だぞ。ニューヨークじゃない)
冷や汗が、背筋を流れる。
「メモリーカードを渡せ。
拒否するなら、お前は明日の朝、東京湾に浮かぶ」
震える手で、カードを差し出す。
「振り返るな。
バックアップは、ないだろうな?」
「……貧乏カメラマンだ。
そんな上等な機材、持ってねぇよ」
「嘘だったら、浮かぶんじゃない。
沈む。生きたままでな」
想像しただけで、膝が震えた。
足をコンクリートで固められ、
船で沖へ運ばれる時間。
その間の恐怖。
「もし今日のことを他言したら……分かるな」
必死で、首を縦に振る。
「生き延びたければ、噂を流せ」
「……え?」
背中の銃が、ぐっと押し付けられる。
その瞬間、
パパラッチは失禁していた。
銃そのものよりも、
理屈の通じない“何か”が、命の根幹を揺さぶったのだ。
「み組に手を出すな。
手を出した者は、地獄を見る」
そう言い残し、
その気配は音もなく消えた。
震える声で、男は呟く。
「……パパラッチは、今日で引退だ。
命あっての物種だよな……」
誰かに、聞かれていてほしいと願いながら。
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やがて、その噂は裏稼業の間に広がる。
出所は複数だった。
そして、いずれは“裏”と呼べぬ記者たちの耳にも届く。
信じない者もいた。
だが――
み組関係者のスクープは、
どこに持ち込んでも、門前払いされた。
ならば個人で発信しようとすれば、
いつの間にか消えていた。
アカウントも、
ネットワーク上の痕跡も。
まるで、最初から存在しなかったかのように。
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こうして――
み組の関係者は、静かに、確実に守られているのだった。
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【Scene25:天国と絶望】
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シャワーを終えた晴道は、ベッドに腰掛け、美月が戻ってくるのを待っていた。
「……酔ってるんじゃなかったのか」
ぽつりと呟く。
だが、こういう時に女性が止まらないことを、晴道はよく知っていた。
――いや、普通はこうならない。
――これは、相手が晴道だからだぞ
「……お待たせ」
バスルームから現れた美月は、湯気をまとったまま、ほんのりと体を火照らせていた。
その無防備な姿が、素直に可愛いと思えてしまう。
晴道は一瞬、視線を伏せる。
(ここまで来て、女性に恥をかかせるわけにはいかない)
そう腹を括り、立ち上がると、そっと美月を抱き寄せた。
そして、確かめるように、優しくキスをする。
その瞬間、美月の世界は反転した。
――ああ、これが天国なのだ。
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翌朝。
美月は、晴道の腕の中で目を覚ました。
規則正しい寝息が、すぐ近くにある。
「……昨日、晴道は……私の中で……」
あえて、口に出してみる。
反応はない。晴道はまだ眠っている。
それでも美月は、ぎゅっと腕にしがみついた。
「……あ、おはよう。美月さん」
少し遅れて、晴道が目を開ける。
「おはよう、晴道……あのね……」
「なんですか?」
美月は、一瞬だけ視線を逸らし、それから真っ直ぐに言った。
「私、負けないから。千晴さんにも、千紗ちゃんにも」
その表情は、どこか吹っ切れていた。
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晴道と別れた美月は、幸福感に包まれたまま自宅へ戻り、
午後から事務所へ顔を出すことにした。
「役柄の説明がなかったこと、文句のひとつくらい言わなきゃ」
そう呟きながらも、心の奥では別の思いが膨らんでいた。
――この役をもらえたのは、幸運だった。
――だって、晴道に出会えたのだから。
美月が所属する事務所は、弱小事務所だ。
社長と、その妻であるマネージャーの二人三脚。
所属タレントは、女優ばかりで美月を含めて五人。
美月以外は、再現ビデオやCM案件を中心に細々と活動しており、
中には声優として一定の評価を得ている者もいた。
大きくはないが、確かに居場所ではあった。
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だが、事務所のドアを開けた瞬間、空気は一変していた。
中は騒然としており、
マネージャーが青い顔で床に座り込んでいる。
「マネージャー……何があったんですか?」
そう尋ねると、震える声で答えが返ってきた。
「あいつ……事務所の資産、持ち逃げしたの……
契約書も、現金も……全部……」
“あいつ”が誰を指しているのか、美月にはすぐに分かった。
――社長。マネージャーの夫であり、この事務所の責任者。
「……え……」
言葉を失う。
(なによ、これ……浮き沈みが激しすぎる週末じゃない……)
美月はマネージャーの隣に腰を下ろし、ただ呆然としていた。
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その時だった。
事務所の入口から、控えめな声が響いた。
「失礼します。株式会社み組の、新倉南と申します」
――み組。
香織の事務所が所属している会社。
美月が顔を上げると、見知らぬ可愛らしい少女、そして、その隣には香織の姿があった。
そして、その後ろには――
“影の薄い”男に腕を掴まれ、抵抗する気力すら失った社長の姿。
美月は、直感した。
――これは、ただ事じゃない。
何か、とんでもないことが始まろうとしている。
次回、
【動き出す影の支配者!】
「脅迫に屈した社長を狙う『盾』の追跡と、微笑む魔女の完璧なるシナリオ!
熱を帯びすぎた虚構は、少年たちの現実を飲み込み大改変へ――」
美月の窮地を裏から救うため、南の指示で動く斉藤守がパパラッチを即座に排除、ヤクザに脅され全財産を差し出しに向かう事務所社長の身柄を先回りして確保・説得する!
さらにヤクザの罠を逆手に取り、裏で警察を動かして一網打尽にする南の底知れぬ策略と、崩壊寸前の事務所を丸ごと救済する圧倒的な手腕が炸裂。
同僚となった四人を迎えたドラマの現場では、美月のリアルな恋心が呼び水となり、ストーリーが現実そのままの「シェアハウス」設定へと大改変されることに。
スポンサー社長の「孫の推し活」による圧力で千紗の出番が主役級に激増し、和也と美久のリアルな愛の佇まいが圧倒的な説得力を魅せる中、出番を削られた大手事務所の社長が静かに牙を剥き始め――!
「私ども株式会社み組は――皆様を芸能事務所香織に迎え入れる準備があります」




