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只今、神楽面を創作中  作者: 「」
葛城山・土蜘蛛編
21/27

第八話 無言。

 明らかにおかしい。

 琢磨と撫子は向かい合った。なぜ、そう思ったのか?それは琴が一ヵ月以上学校に来ていないからである。

 衣装の件は神楽公演の予定は一つもないので無制限なので次に断わられたら諦めましょうと撫子と話していた。

 一回お願いしただけで嫌になって学校に来なくなるのだろうか。

 絶対におかしい。

 琢磨と撫子はなぜ琴が休むのか担任に聞いたのだが、


「プライベートのことは伝えれない。それにお前らが知って問題を解決することもできんだろ。私もこの件には手を焼いているんだよ。いいか、絶対に口出しするなよ」


 と釘を刺され、職員室を後にした。

 撫子は、


「あの言い方だと何か問題があったんですよね」

「まぁ、そう考えるのが妥当だろ。ただ、何が問題だったのかがわからない」

「・・・・・・いじめとか」

「いや、転校初日にいじめで不登校とありえるか」

「そ、それもそうですよね」

「親が娘を学校に行かせないとかじゃないのか」

「え、そんなのあるんですか」

「あ、あぁ、前、インターネットで見たような」

「ネットの情報はあまり信用しない方がいいですよ」

「そ、それもそうですよねぇ」

「・・・・・・ちょっと探りにいきますか?」

「え、やだ」

「いや、何でですか!?」

「女子の問題に口突っ込まない方が良いのは常識だぞ。それにだ、後々のことを考えれば恐怖で吐き気がする。触らぬ神に祟りなし」

「だったら師匠は琴さんが一生学校来なくていいって言うんですか!」

「いや、だからそんなじゃなくてだな」

「もういいです!」


 撫子は興奮気味に琢磨を置いて走り出していた。

 琢磨は心の中で、興奮して解決できるのは小説か、異世界のチート様だけですよ。凡人な俺は冷静に対処していこう。

 琢磨は一度教室に戻り、自分の席に座る。

 そして、本を開き、読むのではなく隣の女子グループの会話を聞く。


「え、それって新しいスマホ」

「そ、いいっしょ」

「え、いいな、それ」

「うらやましいわ」


 陽キャラと言うのだろうか、みんな仲良くをモットーに掲げ行動する集団を。それが今、琢磨が聞き耳を立てているグループだ。

 長くスマホの話をして、スマホの話を出したリーダー格の女子が、


「そういえば、琴って転校初日で不登校とかどうなん」

「え、知らんのん、あいついじめられたらしいよ」


 ん、いじめ。だが、後ろにらしいよがあるので信用にかける。

 いじめられたらしい。一応頭の片隅にでもいれておこう。

 ほかに手掛かりはないか考えていたとき、


「お、なんの話してんの」


 と男子の陽キャラグループが女子の陽キャラグループと合わさった。琢磨はあのグループをモンスターと呼んでいる。

 モンスターは平気で他人の悪口を言っても確かにとか正論とか無理やりにでも私たち僕たちが正義であると主張してくる。

 だが、その分穴がうすく、


「いじめたのってほんとか?」

「え、琴を、あ、あれね本当よ」

「マジで!」

「だってあいつ金髪で校則違反だったじゃん。だから、私たちで校則を分からしてやったんだよ」

「あ、昨日の送ってきた写真はそれで、琴の髪が黒くなったのか。それになんか髪も短かったよね」

「あー、それ私たちで墨汁をかけて黒くしてやったの。髪の短かったのは私の将来の夢が美容師だから練習台になってもらっただけなの」

「マジかよ、パネェ」


 あ、なんか腹が立つ。違いものだけど同じ職人だったあいつ。ギャルは嫌いだ。でもあいつの刺繍は驚くほど見事なものだった。多分天皇賞を貰ってもいいくらいに。

 そんな天才の塊のようなものを潰すとかお前らは頭にウジが湧いているのではないだろうか。

 しかししてやりたい、でも、証拠がない。彼らをつるし上げれる強力なものがない。

 琢磨は少しずつにでも冷静になる。そして整理する。

 琴はいじめを受けていて不登校になった。だが、なぜかどこか引っかかる。

 うちの高校は工業系の学校で昔の先輩が悪すぎてトイレには監視カメラがあり、誰が出入りしたのかわかるようになっている。しているところは取られていないのでプライバシーの侵害とも言えないし、昔の先輩の悪行が招いた事だから仕方ないことだ。

 そこで引っかかるのは監視カメラで出入りしたのが分かるのではないかというところである。だが、担任は手を焼いていると言っていた。

 はぁ、だとしたら限られるのはただ一つである。

 撫子に「何かわかったことはないか」とメールを送り、琢磨は教室を出て神楽面を納めている旧校舎へ向かった。

 好きな神楽面に心を癒し、スタミナを蓄積させる。そして、


「クラス委員長として貢献しないとだな」


 形ばかりであるクラス委員長という肩書きはクラス全員が思わないところで効力を発揮するのだった。

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