四
「そろそろね」
「ああ。ちゃんと連携は取れてんのか?」
「もちろん。万事順調よ。ただ、少し気になるのが…今までと違うことが起こり始めていることかしら」
玄羽は少し黙る。暗い部屋で、モニターだけが明るく光る。
「……例えば?」
「それは言わないでおくわ。いずれ、自分の目で見た方がいいから」
「矮小だな」
「その代わりに…いいニュースよ。別行動していた彼らが帰ってきたみたい。上手くやってこれていたらいいけど」
「1億1300万ともあろう人が、ミスをするわけないだろう。いくら予定外が多くてもな」
「あら、随分と持ち上げるのね。その自信はどこから来ているのかしら?」
「うるさい」
静かに怒りながら、返事をする。
「冗談よ、そんなに怒らないで。私でもそうなるし、別に気にすることじゃないわ」
ドアが開き、2人が中へ入ってくる。
「はい、言われた通りのものだよ。少しめんどくさかったけど、なんとか取れた」
そう言って、少し小さい女は箱を取り出す。
「見た感じ、これは今までとはなんら変わりない。ていうか、これに変わりがあったら私たちどうしようもないけどね」
「よかったわ。毎回ありがとう、感謝してる」
「そんな、いいよ。暇だから」
受け取った女性は、その箱を見て微笑む。
「最後の準備に取り掛かるわね。もしかしたら、今回はうまくいくかもしれない。今までとは違うと言うのは、そういうこと」




