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33話 ワクワク

 ということで…念願の………


「「海だー!!」」




 時は遡り、昨夜……


「では、脈を測りますね。腕を出してください」


「よろしく頼む!」


「ラナリリスは、そこにいてくださいね。あなたも一応測っておきたいのよ」


「わかりました」


「しかし、ずっと部屋にこもっていることがこんなにも辛いとはな…早く、外に出たいな!」


「落ち着いてください、キュラゴクス様。今はまだ夜ですよ」


「じゃあ、明日は前にバーザールが言っていた宮殿に行かない?ついでに海も!」


「いいな!早速楽しみになってきたぞ!」


「いいですね。行きたいです」


「みなさんの体に異常がなかったら、ですよ」


 4人が話しているとドアが開く音がし、バーザールが入ってくる。


「お、みんな揃って何をしてたんだ?」


「ちょうどいい!バーザールも一緒に行かないか?」


「今、皆さんの体調が良かったら前にバーザール君の言っていた宮殿に行こう、という話になりまして」


「あーいいな、それ」


 だが、明日は確か…


「でも、明日はガルヴァが来るん…」


 言いかけるとみんながこっちを見る。


「マジか?!」「あの子が?」「…!」「良いですね」


「だから、午前中は難しいかもしれない。すまない」


「そう言うことなら、みんなで迎えようぜ!」


「賛成です」


「良いね。そうした方がガルヴァも嬉しいだろうし!」


「あのもふもふ…」


「よし、そんなことなら今日はもう寝ようぜ!明日がますます楽しみだ」


「……海か………何十年と行ってないな」


 社会人になってから今まで、こんなに暇ができることはなかったからな。まあ、この世界は少し危険すぎるが…


「海はどんなところなのでしょうか…」


「確かに、写真では見るけど実際に行くことはほとんどないもんね。ラナリリスとなれば尚更か、写真すらそこまでみたことないだろうし」


「海は、爽快だぞ〜!明日が晴れることを願うのみだ!」


「そうですね。皆さん、宮殿もお忘れなく」


「そうだ!宮殿もあるんだったな」


「そういえば、バーザールと一緒にあいつを追いかけてた時に…行かなかったっけ?」


「……そういえば、確かに行ったな」


「あそこ、追いかけていたからよくわからなかったけど雰囲気は好きなんだよね…あーもう、どっちも楽しみになってきた」


「まあまあ、期待はここまでにしておきましょう。早く寝なければ、明日早く起きれませんよ」


「そうだな!じゃあ、俺はもう寝させてもらうぞ!」


「そんなこと言ったら、同じ部屋なんだし寝るしかなくなっちゃうじゃん…」


「では、私も寝ます」


「それなら俺も寝るか…!」


「では皆さん、おやすみなさい。私は少し、外出してきます」


 巡雩が部屋の灯りを消すと、部屋は一気に深い闇に包まれた。


 ドアの音が消えた頃、腹の辺りに重みを感じた。俺は音をたてないように体を起こす。


 そこには、見覚えのあるシルエットが浮かんでいた。

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