二
玄羽は、兵の死体が転がっている地に着く。
「お嬢さん、着いたぞ」
「ちょうどいいわ。そこに、まだ血溜まりがあるはずよ。そこから、サンプルを取ってちょうだい。箱は…今、送るわ」
すると、玄羽の腕についた時計のようなものが青く光る。光が消えた頃には、手に血液採取用の容器が乗っていた。
「ったく、俺が出る幕じゃないだろ…」
まだ、地面には血溜まりができている。バーザールの血だ。それを少しずつ、容器に収めていく。
「はい、これでいいのか?」
「上出来よ。今………受け取ったわ」
「それで?俺はどこにいったらいい」
「あら。あの女から賢いと言われているだけあるわね」
「これくらいなら、誰でもできるからな。俺が来た意味は他にあると考えざるを得ない」
「うん思った通り。この血は特別よ。あ、あなたは数日は都市の近くいて。その後、大きな波が街を襲うはずだからそれに乗っかり、ある実験をしてほしい。あなたの能力がないと不可能よ」
「……俺はまた、面倒なことに巻き込まれた気がする」
「失敗したら、神々にバレてしまうわ。墓はそこの森に建てておくから安心して」
「……勝手に殺すんじゃねぇ」
通信が途切れると、玄羽は走り始める。十数分後、見晴らしのいいところに着くと、ガンドゲウスを眺める。
「ここから、新たな神への挑戦が始まるのか」
その言葉は、彼らを奮い立たせた。




