184:ささやきー えいしょうー いのりー ねんじろ!
カテゴリ:だんじょん げーむ 灰と青春とダイアモンド 犬こえぇえぇぇぇ
ここは狂った王が治める都市。
王の側近であり友であった偉大な魔術師が、王が所有する”護符”を盗みだし迷宮へと逃げ込んでから数年が経っていた。
王の”護符を取り戻した者には多大な報奨を与える”という下知をうけ、腕に覚えのあるものが国内外より集まり魔術師の迷宮に挑んでいった。
そして、とある冒険者が集まる酒場のテーブルに6人の新人冒険者が顔を付き合わせていた。
今この時、彼らの英雄譚の幕が上がる……
「やあ、”熊”だよー! 中立の戦士だ、よろしくまー」(一応人間である)
「わしは”ウルス”だ。 中立の戦士だな」(ドワーフで戦士、これはつおい)
「おいらは”オルソ”。 しがない中立の盗賊だよ」(ノームなのに盗賊なのは中立ゆえか……)
「魔術師の”メドヴェージ”です、メドと呼んで下さい。 あ、私も中立です」(ロシア系の美女)
「”アルクダ”。 アル○マではないからな! 善悪もない戦士だ」(ドワーフのくせに髭がなかった)
「”シオン”ね。 魔術を極めたいねー ……そしてワタシも中立ね?」(イバラの道を選ぶノームであった)
「んじゃー自己紹介も終わったのでさっそくアタックといくまー!」
「「「「「 おー! 」」」」」
こうして『中立』属性しかいない新人パーティーは迷宮に挑む。
悪辣な魔術師から”護符”を奪還し、莫大な報奨を得ることを夢見ながら……
~~~~~~
数時間後、冒険者御用達の寺院での一幕。
「助けて下さい! 司祭さまッ!!」
「おや、本日はどのようなご用件ですかな?」
「仲間が、仲間の”熊”が死んでしまったのです。 蘇生をお願いします」
「よろしい、ではお布施を……まだ1レベルなので、250G頂きます。 どなたがお支払になられますかな?」
「え、250Gもするんですか?」
「おいら47Gしかいよ?」
「わしは14Gだな」
「39G」
「”シオン”ちゃんに全額集めればなんとかなりそう?」
「んと、ひーふーみー……よん? なんとか400Gはあるねー」
「司祭さま、これで! これでお願いします!」
「うむ……では……
ささやきー
えいしょうー
いのりー
ねんじろ!
……うむ」
”熊”は灰になりました!
「失敗じゃのー。 灰からの蘇生は500Gじゃ」
「「「「「 あ る か ー ! 」」」」」
こうして、新人冒険者”熊”は墓地へと葬られその短い冒険者生活に幕を下ろしたのであった。
戦闘回数1。
相対したのは”コボルドゾンビ”3匹であった。
そして生き残った5人は酒場で新たな出会いに遭遇する。
「やあ、”熊2”だよー! 中立の魔術師くまー!」(転生したらホビットだったのに魔術師)
7人目も『中立』属性のこのパーティーに未来はあるのか!?
つづくッ!!
……やあ、ファーストアタックで死んだ、くまだよー!
ねんがんの うぃざーどりぃ りるがみんさーが を はっくつしたぞ!
と言うわけで、ようやく見つけたウィズです。
さっそくプレイしようと思ったのですが、本体がメモリーカードを読み込まないという不具合が生じて……
抜き差ししたりエアクリーニングしたりとしてなんとか認証はしたんですけどねー!
なんとか環境が整ったので、元祖であるシナリオ1の『狂王の試練場』をプレイです。
まあ、もう何回もやってますので、プレイスタイルというか育成方針というものが出来上がってます。
いわゆる” テンプレ ”ですね。
なろう読者なら大好物間違いないでしょう、たぶん。
でもまあ、それでプレイしては話のネタにならない。
というわけでキャラメイク時に縛りをいれました。
・ボーナスポイント(以後BP)狙いをしない。(いまでいうリセマラ禁止)
・種族はランダムで。(六面体ダイス(以後1D6)で決定)
・属性もランダムで。(1D6で決定)
そうして出来上がったのが前述した6キャラクターです。
BPはまあね?
初期から君主や侍、忍者を狙わなければいいだけですので、気にしてなかったんですよ。
司祭作るときに気を付ければと、安易に考えてました。
種族のランダム。
5種族なので上から順番に、6目を振ったら振り直しとしました。
「人間(1)エルフ(2)ドワーフ(3)ノーム(4)ホビット(5)振り直し(6)」
基礎ステータス値の差だけで、上限がどの種族でも18までしか上がらないので誤差ですよ、誤差。
転職したときに基礎値に戻るのでレベル5くらいまで上がるまで戦力外の可能性がでますが、一人一人転職させるのがセオリーなので問題はありませんね。
属性。
3種類なので2つの出目で1属性としました。
「善(1・4)中立(2・5)悪(3・6)」
結果だけみると、この配置が失敗でしたね。
(1・2)(3・4)(5・6)とすれば事故は起きなかったんだ……
下位職である戦士・魔術師は3属性のどれでも平気です。
同じく下位職の僧侶、中位職の司祭は善か悪のどちらか。
4/6の確率で『回復役』が確保できる計算でした。
ちなみに、僧侶になるためのBPは最高で人間の6、ホビットの5、他種族は1でなれます。
5~6はほぼ最低値なので全く問題は感じられませんでした。
……えぇえぇ、まさか出目が「2・5」しか出ないとは思いませんでした!
こうしてレベル1の中立パーティが出来上がりましたとさ!
うん、結果はしってた。
むりむり、どうやっても序盤はのりきれません!
デスクリ前提のプレイ確定です。
※デスクリ:キャラ死んだら作り直し
で、一通り装備を整えるわけですが、初期所持金はランダムで150~200Gしかありません。
前衛の戦士は武器・鎧・盾を揃えると10Gくらいしかのこりません。
魔術師は杖とローブで25Gしか使わないので150前後残ります。
で、初戦闘で熊(戦士)が戦死しました。
コボルドゾンビにふるぼっこにされて……
犬コエェェェェェェ。
死んでる犬だけど。
ちなみにレベル1の冒険者のHPは一律8しかありません。
コボルドゾンビは1~3ダメ与えてきます。
そしてこちらの攻撃は当たらない(笑)
無駄だと分かっていたのですが、さすがに”熊”ですから無下にも出来ず、生き残りの所持金を集めて蘇生を試みたのですよ。
施設での蘇生は95%ですからね!
うん、しっぱいしたけどなー!
そして”熊”はお星さまになったのさ。
……作り直しても「中立」だったのはもうどうしようもないよね!
戦・戦・戦・盗・魔・魔 という構成から 戦・戦・盗・魔・魔・魔 という構成で。
とりあえず回復がないので初戦で受けた傷を癒しに宿屋に。
うん、金がないね!
残り100Gしかないので戦士x2を重点に休ませます。
みなさんご存じ「馬小屋」。
タダですがHPは回復しませんので今回は魔術師ふたりつっこんでおわり。
「簡易寝台」は10Gで1HP回復、いわゆる雑魚寝・大部屋ですね。
「エコノミールーム」は50Gで3HP回復、いわゆる2~3人用の個室。
価格と回復割合の差は「加齢」に関わるのですが、ぶっちゃけ僧侶がいれば馬小屋ぐらしで十分なのでフレイバー要素になってますね。
回復割合で考えて「簡易寝台」で回復。
2回目のアタック。
先程、”熊”が死んだ部屋に再度突入してルームモンスターと戦闘。
全員無事に勝利して、宝箱の処理です。
1Fはろくなものがでないので宝箱を狙う必要はないのですが、ロマンですから。
さっそく罠の確認をしようとコマンドの「調べる」を選ぶと……
罠が発動!(内部処理でファンブル(致命的失敗)をしたようだ。 低レベルではよくある話)
毒矢!
盗賊の”オルソ”が毒状態に。
ウィズの毒は1マス移動するごとにHPが1減る。
迷宮から出れば自動的に治るのだけど……
件の部屋は入り口から8マス離れている。
そして先の戦闘でダメージを受けていて残HPは7である。
あとはわかるな?
街に帰還する1マス手前で”オルソ”は星になったんだ……
そして8キャラ目にして念願の「善」属性のノームが選ばれる。
”オルソ2”は善の僧侶となって帰ってきた!
戦・戦・盗・魔・魔・魔 から 戦・戦・僧・魔・魔・魔 という構成に。
これで馬小屋と迷宮を往復してHP回復するという構図に至った。
あとは死なない様にレベルを3まで上げきれば安定する。
はずだった。
レベル3になったので例のアレに会いに遠出してまた箱から毒矢もらった。
”アルクダ”は星になったんだよ……
僧侶がいるので資金的に余裕っぽいのが出来たので、2回目の寺院参拝。
2回連続で灰になるってなんだよ(笑)
作り直したら……
”アルクダ2”、中立の戦士だ!
……9キャラ目も中立でした。
名前に2がついただけやん!
流石にアレだったので思いきって転職を執行。
魔術師の”メドヴェージ”を盗賊に転職させる。
19歳から26歳になっちゃったよ……脳内女の子設定だったのに。
で、最終的に 戦・戦・盗・僧・魔・魔 という構成でF4に進行中である。
司祭がいればここで金策できるんだけどなあ……
さて補足。
なろう作品で定番であるポーション。
もちろんウィズにも有ります。
使うと1~8HP回復します。(ランダムです)
そしてポーションなので使いきりです。
いっぽん、500G と たいへん おかいどく です。
うん、あっても買えねーよ。
そして毒消し。
ウィズはとにかく毒になりやすい。
箱罠で毒(単独と複数あり)
忍者に殴られると毒。
僧侶に殴られると毒。(おぃ)
くまに殴られると毒と麻痺。
そして毒消しのお値段は……
300Gとおやすくなってます!
ひとり1本は常備してます。
僧侶いても常備です。
もちろん使いきりなので使ったら無くなります。
僧侶が覚える解毒の魔法。
魔法レベル4のカテゴリに存在してまして、最速で習得するのがレベル7にならないといけない。
しかも多くて3回しか使えない。
ウィズは使用回数に制限があります。
各魔法レベル毎に最大9回しか使えません。
そしてレベル7になっても全ての魔法レベル4の魔法を覚えるとは限りません。
ランダムで習得するので下手すると覚えないときもあるんです。
次レベルアップで覚える可能性はありますが……
まあ今回は最低レベルでの習得に成功しましたが。
お金。
基本はモンスターを倒すと拾えます。
1戦闘でひとりあたり10~30G(1F)ですね。
宝箱からは希にアイテムが出るのですが、これは「不確定アイテム」でして「鑑定」して何のアイテムか確定しないと装備もできません。
街の施設である「商店」で鑑定してもらえるのですが、アイテムによって手数料が変わります。
その手数料は……買取り額と同等です。
しかも鑑定済みでないと買い取ってももらえません。
商店で鑑定してもらい売却しても同額なので、いつまでたってもお金は貯まりません。
プレイヤーが「鑑定」できるのは中級職の「司祭」しかできません。
司祭の居ないパーティーはいつまでたっても貧乏のままなんですよ。
くま、僧侶がレベル11になって「全回復」の魔法を覚えたら司祭に転職するんだ……
まあ、レベル11になるともうお金って使い道がほとんどないんだよねえ。
だって、商店には強い武器や防具って売ってないから(笑)
4Fのある場所で固定ドロップがある。
炎のワンド(売値:12500G) と
死の指輪(売値:250000G) である。
指輪はパーティーに死者がいないと運搬が困難であるが、炎のワンドを売るだけでも店頭売りの武具は買いそろえられるのである。
しかも繰り返しできる。
もちろん、司祭がパーティーにいればの話だ!




