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君の知らない僕のダークサイド〜救ってくれるもの  作者: 水波瀬 凪
第二章~まだ俺は救われない【交際編】

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【優芽】呼べばすぐ来る凪くんだけど、もう決別しようかなと思った夜

「なんでサメの歯なんだろ」


サイズにして人間の歯ほどの大きさ。


ジンベエザメかな? いや、これ明らかに作り物でしょ。



凪くん、俺が造ったって渡してきた。



もしかしたらあの浴槽内の樹脂の塊って、こういうのを造ったときに出る廃材なのかも。


ちょうど人間の排泄物くらいの塊で、凪くんが浴槽でやっちゃったのかと思ったよ。



見た目は天使なのに汚れてるっていうか、逆に本当の凪くんっぽいというか


「変なの」


そういえば湊くんの夢を見たって言ってたね。


はるくんの目の前で、わたしが凪くんに抱かれてたなんて軽々しくいうもんじゃないよね。


夢だったってことになってるからいいものの、そうじゃなかったら最悪の告白だし自爆案件だってば。


あのとき、隣にはるくんいなかった。


…抱き枕なら置いてたけどさ


テニプリキャラクターズのやつ。



昔テニプリ好きだったんだ。


はるくんと湊くん、テニス部だったんだもん。


あのときめちゃ流行っててみんな騒いでた。



そう、きっと抱き枕をはるくんと間違えた。


暗かったし、なんかいる? っておもったかもしれない。




わたしは確かめたいと思ってた。


本当に目を見つめると湊くんに変わるの?




LINEで呼べば凪くんはすぐ来る。


「なんで来るの?」


ほらやっぱり来た。


「呼んだのそっちだし」


このひと、呼べば何時でもすぐ来るの?


それ、呼んだのがわたしだから?


それとも、誰が呼んでも来る?


「呼ばれてすぐ来るとか、軽く扱われちゃうよ」


「じゃあ呼ぶなよ」


なんかムカつく、帰る!


「あ、待って」


「待たない、バイバイ」


「…湊くんじゃないよね」


「違う」


「凪くんだよね」


「ん…」


どうやったら湊くんが、でてくる?


精神世界の話、スピリチュアルな領域。


わたしは良くわからない世界。


「凪くんの目が見たい」


だからここに呼んでみた。



「どうしても見たいってゆーなら、見せてやるけど」


「何もしないでね」


「しないよ」



凪くんが、わたしの意思で自由自在に動くのが面白い。


凪くんは、はるくんのことチョロいって言ってたけど、わたしからすれば凪くんのほうがチョロいよ。


だってはるくん、わたしがあんなに頑張ったのに、なにもしてくれなかった。


はるくんの意思は固い。



「わたし気づいたよ」


「え、なにに?」


凪くんの目を見つめてると、ピンク色に変わるんだ。


そしたらスイッチでもはいるのか、雰囲気が変わる。


現実的に考えるなら、カラコンでしょ?


調べてみたら、青みのあるピンクがある


遠目にはブルーっぽいけど、それが光の加減とか、近づいたとき、ピンクに見えるのよ。


単純に、それだけ近くで見つめ合えば、いい雰囲気になるのもしかたないんじゃないかな?



「凪くんだよね?」


「うん」


「変わらないよね、湊くんに」


「…だな」


これはわたしの仮説。


凪くんが、結菜ちゃんひとりに決めようとしてるから、凪くんの意思をもう操れないとか、そんなとこじゃない?


湊くん、成仏したの。


おばあちゃんちでもう、湊くんの願いが達成できたんだよ、きっと。


若い頃のわたしで。


「その仮説、わかんねーけど完全に間違ってもなさそう」


「だったら凪くんは言い訳できないから」


わたしに手を出す前に、結菜ちゃんのところに早く戻れ。



そして貸してたコーヒーミル、返して。



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