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君の知らない僕のダークサイド〜救ってくれるもの  作者: 水波瀬 凪
第一章 〜救ってくれるもの【出会い編】

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【遥希】え、凪のお楽しみ計画……だと?

「え…なんで」


約束通り、優芽をカフェに迎えにいくと、そのカウンターに


「あ、遥希きたきた」


凪と結菜ちゃんが来てた。


優芽に視線を向けると、そこどうぞって凪の隣を指してる。


「なんだ、来てたんだ」


結菜ちゃんが


「こんにちは」


と挨拶してくれる。


「わたしが優芽ちゃんに会いに行こって」


「そう、だから来てた」


そしたら今日、遥希が来るっていうから待ってたんだと凪が言ってる。


え、なに、この流れってもしかして、まさか


「このあとみんなでHUNTER×HUNTER見ようって!」


飲みながら映画鑑賞会、楽しみだね、なんて凪が結菜ちゃんに言ってる。


まさかみんな、泊まる気?


それはいいとして、いや良くないって!


今夜俺は優芽に一大決心して、告白して、そして……


保留…なのか?


延期…ってことか?



俺は今夜、優芽と食べるための


「いちご」


買ってきたんだよ。



スーパーには置いてなかったから少し遠かったけど産地直送のところにいって手に入れてきたんだよ?


それ、俺と優芽の分。


6個しかない、6回分楽しめるのかって想像してたのに?


缶チューハイも用意したし、宅配ピザ予約してるんだけど、足りねーじゃん。



あーもう、しょーがねーなあああ…



あぁぁ……………



落ち込んでもたぶんもう凪はその気になってんだろ?



予約したピザ屋に、追加注文しておいた。


凪が好きなやつ。


あとは、なにを買えばいい?


スーパー連れてって、優芽と結菜ちゃんに選んでもらおう。


たぶん結菜ちゃんは凪に強引に誘われたか、または


「遥希が是非にってゆってたんだよ」


みたいに騙してんだろ?


でもまあ、今夜のことは凪に言ってなかったんだし、凪に悪気はまったくない。


誰も悪くない。


悪いとすれば、俺の運が、悪い。



「遥希、元気ないな」 


大丈夫か?


と、天使モードの凪が言ってる。


誰のせいだよ、まったく。


この状況、優芽はどう思ってんだろ?


ちらっと優芽を見ると、別の客と話してて……


「あ、あれって」


優芽の元カレじゃね?


ハイスペのやつ


は? まだここに来てるのか?


たぶんそうだろ、あのとき居酒屋前でちらっとしか会ってないけど……


元カレに向ける、その優芽の笑顔は接客用?


だよな、たぶん。


そして凪を見るとまた、こいつもその笑顔は、結菜ちゃんスペシャル?



まあ、いつまでその笑顔が持つんだろうか?





みんなでうちに帰ってきて、ふと、ここがたまり場みたいになったら


「…やだな」


そう思ったとき頭の中に浮かんだのは、悠真さんちに押しかければよかった。


「うわ、だめだだめだ」


そんなこといきなりやったら凪になる!


そんなのは、凪だから許されるのであって、俺がそんなことやったら


「は?」案件だよな。


それにしても俺、さっきからひとりごとばっか。


優芽と結菜ちゃんが女子トーク? やってて、凪はというと


なんだ?


大人しく本


本!


本、読んでる?



ピザ屋からピザ受け取って、


HUNTERHUNTERは、結菜ちゃんがわからないようだったので、別の映画鑑賞会になった。


飲んで、食べて、映画鑑賞会して、みんな交代でシャワーまでして、俺んちの乾燥機がフル稼働してる。


優芽は今夜、着替えを用意してきてた


そうだろ?


優芽だってそのつもりだったよな?



結局、優芽と結菜ちゃんにベッドルームを提供。


俺と凪はいつもみたいにソファ―で寝るわけなんだけど…




夜中ふと起きたら


「え、凪どこいった?」


凪が消えた!


いや、まさか…


ベッドルームのほうを見る。


ヤバ、こわくて確かめられない。


でも、ほっておくわけにもいかない。


俺はベッドルームのドアを開け、中を確かめた。


真っ暗で見えないけど、寝てるのはひとり。


あ、凪と結菜ちゃん帰ったのか?



そう思って優芽に近づいた…つもりだったけど


「は? 結菜ちゃん」


結菜ちゃんがひとりで寝てた。



え…


え?


優芽どこいった?


凪は?


リビングに戻ると、ベランダのカーテンが風に揺れてる。


ベランダにいるのか?


2人で?


何してる?



思考停止。


ついでにいうと、 動けなかったんだ





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