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君の知らない僕のダークサイド〜救ってくれるもの  作者: 水波瀬 凪
第一章 〜救ってくれるもの【出会い編】

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【結菜】いつもはあはあしてたみーくんと、凪くんの生きてる場所は別世界なんだよ

初めての水族館ドライブがあんな感じで終わってしまったけど


凪くんは家まで送ってくれたあと


「ゆっくりやすんで」


と言ってくれたし、


夜にもLINEくれて


「眠れたかな?」って。


私の体調不良だと本気で心配してくれてたみたいだった。


凪くんのお母さんからのはちみつレモンティーも美味しかったな。


いつかお礼言える日が来るといいな。


わたし、みーくんのお母さんにはなぜか嫌われてたからこそ、凪くんのお母さんの気持ちがとても嬉しかった。


「親のいない子」


って偏見の目で見られてたんだ。


親はいたよ?


お父さんいたのに、なんで片親だからって差別みたいに見られるのかな?


それが納得できず、でも卑屈になってて、みーくんに対して強く出られなかったのかもしれない。


お母さんが欲しかった。


凪くんのお母さんと、仲良くなれるといいな。


そう考えてから、またふと現実に引き戻される。


「いったい、いつ、つきあえるんだろ?」




少し時間はさかのぼるんだけど…


水族館デートの少し前からわたしは、部屋のラグやベッドのマットレス、カーテンなどを一掃しようとしてた。


少しずつお店で下見したり、ネット通販をのぞいてみたりして情報を集めてた。


みーくんとの思い出とか、においを消したい。


きれいにして、凪くんを迎えたい気持ちがあった。


そしてその、カーテンなどの頼んでた荷物たちが宅配便で届いた日曜日。


今まで使ってたものを外したり片付けたり忙しく動いてた。


ベッドのマットは粗大ゴミに出す。


粗大ゴミの日は来月。


それまで捨てられない。


それまでは凪くんを部屋にいれたくなかった。


あとまだ少し、インテリア系、雑貨類なんか、買い足したいな。


みーくんにもらったボディミストはさっき捨てた


いいにおいがする凪くん、水色のにおいがする凪くんと、同じボディミストが欲しかった。


凪くんがボディミストを使ってるのかはわからないけど、同じにおいのものが欲しいとそう思ってた。


同じにおい……


目を閉じて、凪くんのにおいを思い出す。

 

………なんか、むなしい。


そんな日、いつ来るの?


何使ってるかって、いつ、聞ける?


聞ける日は、来るの?




その後みーくんの荷物が入ったダンボールはクロネコさんに集荷をお願いした。


ちゃんとみーくんちに送り返せますように。



これまできっと、凪くんに洗濯物を見られてたとか、わたし側に問題があったんだ。


彼氏いるのか?


元カレと続いてるのか?


って凪くんが不安に思うって、わたしなんで気づかなかったんだろ?


言われないからって、みーくんとズルズル続けてた。


そんな中途半端な女なんかに、誰が真面目に告白してつきあいたいと思う?



やっとみーくんとさよならできた。


部屋に残るみーくんを思い出すものも変えてしまえた。


白物家電はちょっと保留だけど、そのうち変えてしまえたらいいなと思った。


わたしは準備万端だよ?


堂々と凪くんとつきあえるよ!


告白されないなら、わたしから告白したっていいんじゃないかなと思ってもいた。


なにしろ凪くんって、口数少ないし、穏やかで控えめなんだもん。


グイグイ来てたみーくんとは正反対。


みーくんなんか常にはあはあして犬みたいだった。


凪くんは違う。


まず、全然はあはあしてない!


クラゲみたいに神秘的なものと並んでいても、あんなにも見劣りしない、きれいなんだもの。


初めて公園デートしたときだって、わたしの顔も見れないくらいテレ屋さんで、わたしの足元くらいしか、見れてなかったんだもん。


いつもエロ全開で、わたしの胸とか脚とか体にしか興味示さなかったみーくんとは、もはや別世界、ううんきっと別次元、生きてる世界線が違う。


凪くんが生きてる世界、見てる世界を、わたしも隣で一緒に見たいと思った。


それはやっぱり、わたしだって身も心もきれいでいなくちゃ、釣り合わないもんね。


凪くんと同じにおいになって、凪くんとお揃いの髪色にしたい。


あ、でもあの色は会社的に無理だから、どうしたら近づくことができる?


「結菜、一緒にしよ?」


って言ってくれる言葉が、わたしの支えなんだ。


これまでとは違う、対等な人間同士の関係が、凪くんとならできる。


そう思うと、なんか強くなれそう。


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