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君の知らない僕のダークサイド〜救ってくれるもの  作者: 水波瀬 凪
第三章~それぞれの救い【転換期編から最終まで】

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【優芽視点】おまけの番外編~拓海さんと寸前で拒んだ件

おまけの番外編。


土曜日、仕事終わりのカフェ。


拓海さんと付き合って10日目くらいだったかな?


先週は私が飲み会で夜ご飯行けなかったので、拓海さんとは、今週行くことにしていた。


先週みたいに普段着じゃなく、少しよそゆきにして、拓海さんがおすすめの和食屋さんに連れてってもらった。


揚げたての天ぷらとか、新鮮なお刺身とか、優しい味のお吸い物とか、滅多に食べられないような美味しい料理だった。


「とても美味しかった」


ありがとうとお礼を言う。


拓海さんも、喜んでもらえて良かったと笑顔。





そして家まで送ってもらったとき、その日は勇気をだして


「ちょっと寄っていかない?」


ってお部屋に誘ってみた。


「え、いいの?」


それまで指一本触れさせなかったし、わたしがそういうの苦手だって伝えていたから、拓海さんもわたしの様子をうかがいながら、我慢してたんだと思った。


すっごい嬉しそうで、そしてびっくりしてた。




拓海さんは車をコインパーキングに停めてくると言って、わたしをおろしてからびゅーんって行っちゃった。


わたしは部屋に入って一応そのつもりでいたので、なんとなく部屋は片付けてあるんだけど、もう一回変なところはないかってチェックしてた。


いまさら焦ってもな…


とりあえず窓をあけて空気の入れ替えしてた。


そしてふと鏡にうつる自分を見てたら、いつもこの鏡にうつってるわたしとなんか違って見えた?


手ぐしで髪をちゃちゃっと整え、メイク浮きしてたからティッシュでおさえてみたりと身だしなみをなんとなく整え…


「遅いな…」


すぐ戻ってくるかと思ってたんだけど、なかなか戻ってこない。



あれ、逃げた?


まさかね


それからしばらくして玄関のチャイムが…


ドアを開けると両手にコンビニの袋? を持った拓海さんが立ってた。



「急だったからコンビニしか行けなくて」


って言いながらもお菓子とかなんだろうけど、たくさん買い込んできてて思わず笑ってしまった。


その袋にはお酒類も入ってたし、泊るつもりなんだなって。



手渡してくれたほうの袋ともうひとつの袋があって、もうひとつのほうは


「あ、これは俺の…」


って渡してくれなかったんだけど、なにを買ってきたのか気になりすぎ。


でも、俺のって言ってたから、個人的なものだろうって思って詮索しなかった。


それからお互い、交代でシャワーをした。


もう、すっかりその気だと思う。



いつもきれいにセットしてある拓海さんの髪の毛が、ドライヤーで乾かしっぱなしなのが、新鮮に見えた。


イケメンのぼさぼさに萌える瞬間。



ほどよくお酒も回って、ちょっといい雰囲気になってきたし


「できるかも」って思ってたんだよ、ほんとだよ?


拓海さんが近くによってきて、わたしの肩を抱き寄せた。


「怖くないようにする、優しくするね」


って顔を近づけてきた。


強引にされるんじゃなく、途中まででいったんわたしの反応を見るみたいに動きを止めて。


わたしも、目を閉じたんだけど、間近に拓海さんの息を感じて


「あ、ごめんなさい」


とっさによけてしまった。


「あ、ああ、そっか」


ごめんねって拓海さんが離れた。



無理しなくて大丈夫だからとか、やっぱり怖かったねとか、いろいろとわたしがすべき言い訳? の代弁させちゃったみたいになった。



「焦らず待つよ」


そういってもらったのに、わたしは結局、拓海さんを最後まで受け入れることができず、お別れしてしまったんだよね。



ごめんね、あのとき、はるくんと再会しなければ、また違う未来になってたのかもしれないんだけど。


再会してしまったんだ。







ではまた!

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