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異世界に来てしまった私は気が付いたらドラッグストアをひらいていた。  作者: ありえ


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63 孤児院のイベントへ行く

 あの元気な子はなんだったんだろうと思いつつ、閉店時間まで仕事をし、マイケルくん達を孤児院に送りに行く。

 その時に貴族が居るのかを聞くと、この町には貴族は居ないという事だった。

 このディーテ王国には居るみたいだが、イチノセさんが町を作った時に王様と協議し、ディーテ王国に属するが独立した町という事で『町民皆平等』を掲げ、平民と同じ対応が出来ない貴族の出入りを制限し、今の形になったそう。

 その為、この町には領主も居らず、町長がトップになるそうだが、その町長を決めるのも町の人達という事で『選挙』があるそう。

 その選挙は基本4年に1回みたいだが、何かあった場合、早まったり、延期になったりする場合もあるらしい。

 選挙は日本のように18才以上ではなく、10才以上の文字が読み書き出来る人が投票出来るそう。

 この読み書きとは、候補者の名前を読めて投票時に書ければいいそう。

 良く知ってるねと伝えると、図書館(役場)主催の勉強会で町の歴史を教えて貰ったとの事だった。

 その勉強会も不定期らしいが算数や読み書きなどもあるらしく、参加費も無料で年齢制限も無く誰でも参加出来るそう。

 先着順にはなるらしいので習いたいものがあった場合は早く行って並ばないとダメみたいだ。

 この勉強会にうちのコ達も参加させてあげたいので役場に行ったら聞いてみようと思う。

 とにかく、今日来た子は貴族かどうかは分からないが、貴族だったとしてもこの町では普通に他の人と同じ対応をしても問題は無さそうだ。


 孤児院に送りに行き帰宅し、夕飯を食べながら、土日にある孤児院の大道芸人や音楽家の集まるイベントに行くための相談をする。

 行くメンバーは、ガーネットちゃん、エリスちゃん、アンナちゃん、リーナちゃん、キャサリンちゃん、ベルちゃんと付き添いでメグちゃんと私だ。

 土曜日行くグループと日曜日に行くグループに分けて、1日4人が午後に行くことになる。

 午前中は皆で仕事をし、午後はフューチャーの4人とミリアちゃん、ヒカリちゃんと仕事に来てくれる孤児院の子3人と片方のグループ4人の合計13人で仕事を回す事になる。

 トイレットペーパーなどをまとめて袋詰めした在庫は多めに作ることが出来たので在庫については大丈夫そう。

 後は何か問題が起きないことを願うのみ。


 そして迎える土曜日。

 今日はエリスちゃん、アンナちゃん、リーナちゃんがメグちゃんの付き添いで孤児院のイベントを見に行く。

 午前中は仕事をしてお昼を食べてからの出発だ。

 お小遣いは1人銀貨2枚と予備を入れてメグちゃんに銀貨10枚を渡しておく。

 皆給料は将来の為に貯めているので、少しは遊びにも使えるようにと渡した。

 午前中は皆で仕事をし、午後はいつもより少ない人数での仕事だったが、在庫が豊富にあるのでその人数でもギリギリ回すことが出来た。

 

 何事もなく無事に土曜日が終わり、日曜日。

 今日はガーネットちゃん、キャサリンちゃん、ベルちゃんと私が付き添いで孤児院のイベントへ行く。

 もちろん午前中は仕事だ。

 お昼を食べ、何かあったら呼びに来る様に伝え出発だ。

 イベントは沢山のお客さんが来ていて盛り上がっているので迷子にならないように手を繋ぐ。

 孤児院の庭の奥側にステージがあり、その前が観客用のスペース、そして入口付近には屋台が並んでいた。

 屋台では串肉のお店だったり、サーターアンダギーの様な揚げ菓子だったりと色々なお店が出店している。

 屋台で買ったものを食べながら見て大丈夫な様で、ポップコーン(塩味)と串に刺さったサーターアンダギーの様な揚げ菓子を購入し空いているスペースを探し、音楽家の演奏や大道芸人のジャグリング、そして魔法使いのイリュージョン等を楽しむ。

 魔法使いのイリュージョンは手品なのか魔法なのかは見ていて分からなかったが、ガーネットちゃんとキャサリンちゃんはスゴイスゴイ! と大はしゃぎとなった。

 ベルちゃんはピアノの演奏が1番気に入ったようで、真剣に聴いていた。

 途中ガーネットちゃんがトイレと言うので皆で仮設トイレへ行くと数日前に見た顔、ブレスレットの材料を買った貴族っぽいあの子がなんとなく具合悪そうにしゃがんでいた。

「どうしたの? 誰か呼んで来ましょうか?」

「あ…大丈夫に決まっているじゃない! 私が緊張するわけ無いじゃない!」

 どう見ても大丈夫じゃないし、緊張してたのか。

 って事はこの後に出番があるという事だと思う。

「この後演奏とかするんですか?」

「そ、そうよ! 男爵家4女として皆様に素晴らしい演奏を聴かせにわざわざこの町まで来たのよ! 絶対に失敗なんて許されないわ!」

 あー。自分で自分にプレッシャー与えてダメになりそうなタイプな気がする。かと言ってなんと声をかけるべきなのかは分からない。

 その人によって違うからね。私だったら…

「いつも通りやればいつも通り出来るよ!」

 ヤバい。言葉に出てしまった。自分だったらなんて言われたいかを考えていたら声に出ていた。

 この子にもその言葉が合うかは分からないのに気安く言ってしまった。

「そうね。いつも通りね。いつも通り…」

 あ、少し落ち着いたみたい。かけた言葉は間違いではなかったみたいだ。

「私この後少ししたら出番なの。ちゃんと聴きなさいね!気分が上がる演奏になるはずよ!」

 すっかり落ち着いた様で出演者入口へ去っていった。

 私達もついでにトイレを済まし、空いている場所を探し、座る。

 そしていよいよそのブレスレットの子の出番だ。

 ポニーテールにハチマキをしドレスの様なワンピースを来て登場。


 どーん。

 どん。どどん。

 どん。かっかどん。

 どどどどっかどど。やー!


 あんなドレスの様なワンピースでの演奏はまさかの和太鼓の様な太鼓だった…。

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