第6話:一と体育大会(処刑宣告)
「さすが一だぜ!!」
「さすが、受けショタ野郎!!」
「流石だぜ、女を娶るだけあるな!!」
俺は胴上げされていた。
事の始まりは多分、体育大会1週間前だ。
.............受けショタ野郎とか、女を娶るとか言ったやつ、後で話があります。
***
クラリクラリと帰路を歩く。
視界がぼやける。ピントが合わない。色が褪せる。体の穴という穴から液体が飛び出る。
走ったのって5時間目、1時間半くらい前の話なのに...
やっぱり100メートル走って糞だ。
可能な限り、もう一生したくない。
なんで体育退会に必ずあるんだ。
恒例行事め.....
あゝ、運動会が憂鬱だ。
力が欲しい。運動会で圧勝できる力が...
「おかえり!!お義兄ちゃん!!私の心にする?俺の体にする?それとも.........」
コイツ...俺が落ち込んでいるときに...
「"力"?」
「力力力ァーーーーーーーーーッ!!!!!!」
***
「で?力ってどういう事?どうやって渡すの?」
「私は魔王だよ?それくらい気合で『オ゙ォ゙ン゙!!』で与えられるよ?」
「声がおかしくない?」
「ベッドの上で与えてあげるよ。下半身に勃ち上がる力を、ね?」
「このバカッ!!」
俺は手刀をかました。
「イタイ。」
「イタくしたんだ。当たり前だろ?」
軽い口を交わす。
「でも、まあ、冗談だよ。力は渡せるよ?」
「まぢ?」
「うん!!」
マージ化粧品?!?!
「じゃあ、親に見られたらまずいから夜に、ね?」
「疚しいことじゃないだろうな?!」
俺は一抹の不安を覚えた。
***
夜の11時半、ギシギシとベッドがなる。
下腹部にふんわりとした重みがのり、眼を開けようとすると左手で目を塞がれた。
「ちょっ」
「シーーッ」
声を上げようとすると、静かにするように促された。
しばらくすると、撫でられるような感覚に襲われた。
髪に手を突っ込まれ、ゆっくりと動かされる。
「ンッ」
心地よさに少し息が漏れる。
「目を、瞑っていてね?」
目を塞いでいた手が動き、マオの両手が頭に回った。
「え?」
困惑で声が漏れる。
「どうしだア゙ア゙ァ゙ーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
頭痛が俺を襲う。
涙が溢れ、喉が枯れる。
痛みが止むと、不思議な感覚に襲われた。
浮遊感。
あの世界の感覚だ。
「お義兄ちゃん!!強化魔法の習得、おめでとぉ!!」
これは反則だろ...
***
体育大会、100メートル走が行われる前、しっかりと強化魔法を唱える。
体が熱い。心臓が大きく跳ね、血が廻る。
魔力は偉大だ。
マオが創ってくれた脳にある魔力制御器官。
さすが、魔王の力で作られた魔力回路だ。魔力が尽きる気がしない。
.......今更だが、たかだか100メートル走に使う力ではない気がする。
〝そして冒頭に戻る。〟
まあ......そういうことだ。
そりゃ魔法使ったら優勝できるよな...
ズルしちゃったよ。
かなーり無理やりでしたが...許して.................




